君が届かなくなる前に。

谷山佳与

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第4章 愛は光に眠る宝石のよう

笑顔の魔法3。

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街へやってきて一番に向かったのは、行きつけのお店。
品揃えが豊富で、よく身内のプレゼントはこの店で購入している。
フレイアス王国で一番大きい商会の支店ではあるが、質は良く、価格も優しい。
アクセサリーコーナーでライと2人ラズ様に送るプレゼントを吟味していると、階上より声をかけられた。

「あれ?先輩会長??」
「あ、」

声をする方を見上げれば、ココア色の前髪を斜めに切りそろえ、学院の制服を着た男子生徒が立っていた。

「なんでバレたのかしら?」
「シニオンは仕方ないんじゃないか?」
「それも、そうね。」

荷物を置き階段から降りてきた、シニオンは何かお探しでしょうか?と、さりげなく聞き、そのまま奥の応接室へ案内してくれた。
他にもお客さん居たため、そこであまり話すよりもこちらの部屋がいいだろうと判断したのだろう。

「すみません。店内で。今いらっしゃるお客様が帰られましたら、店内に戻られても大丈夫だと思いますので、少しお待ちいただいても宜しいでしょうか?」
「いや、いい。会長イコールで第二王子に繋がる可能性は、あまりないだろうし。」
「それより、シニオン様はお使いですか?」
「えぇ。ヴァリエーレ先輩の頼まれ物を取りに来ました。」
「リオの?まぁ、それは珍しいですわね。」

基本的に学院にいる間は、街への買い物の許可は出ているので、学生時代良くみんなで出かけたし、何よりリオもアークも実際に購入したい商品を見て決めるはずだ。

「色々見てみたいからと、僕を通して商品を注文されて、時間がないから今回は僕が取りにきました。エレノアール先輩は何かお探しですか?」
「えぇ、以前こちらで今ライ様が付けているピアスとカフスがセットのものを見た気がしたので寄らせていただいたのですが。」
「そちらのデザイン、建国祭でライラック殿下が付けられてから、人気が出まして現在品薄の状態なのですが、本店でしたらいくつかまだ在庫があったはずです。確認してきましょうか?」
「お願いするわ。」
「はい。」

シニオンが部屋から出ていくと、ふうとため息をついた。

「建国祭の時に渡さなければ良かった。そうよね、普通殿下が付けたアクセサリーが、平民でも買うことのできる商品だったら、みな憧れから買っちゃうわよね?」
「まぁ、建国祭なんて自領の新商品やらの発表も兼ねてるからな~。俺が付けたせいか?」
「デザイン的には好みが分かれるけど、ライ様は好きでしょう?そう言ったデザイン。」
「まぁ。」
「ライ様が好みそうなデザインをプレゼント出来て大変満足ですが、人気が出ることを計算に入れなかった私の落ち度です。」
「レティもこれを機にピアス開けるか?」
「・・・考えたこともありませんでしたが、王妃様も開けていらっしゃいましたね。」
「家族で開けていないのは、ジェニーと兄貴位かな?」
「私的には別に構いませんが、マリーに相談してみます。」
「それがいいな。」

私に関してはマリーが全て把握をしてくれているので、一度マリーに相談をしてみると決めた所で、シニオンが戻ってきた。

「本店の方にいくつか在庫があるそうですが、行かれますか?」
「えぇ、行かせてもらうわ。ただ、普通のお客様として対応していただけるようお願いね。私達見て買い物するの好きだから。」
「伝えておきます。店内のお客様入れ替わりましたので、出られて大丈夫ですよ。」
「ありがとう。お仕事頑張って。」
「はい。」

ライに他にこの店舗でみるモノないか確認し、特になかったと行ったので、シニオンと共に外へでて入口の所で別れた。
この店舗の本店は、メイン街の一角にある。
そちらの地区にほとんどの店舗の本店があり、勿論行きつけのカフェの本店もあるので、新作のケーキもそちらで食べることにして、学院のある西地区より、中央地区へ移動することにした。


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主人公は隣国のお姫様ですがライラックのお話です。ご興味のあるかたはよろしくお願いいたします君がずっと好きでした。

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