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第2章 目覚めと、自覚と、狙う者編
五節舞。
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内裏について護衛に付いていた人たちに声を掛けられる。
それに伴い膝の上で熟睡をしていた春宮様を起こす。
「宮様。起きてください。内裏につきましたわ。」
よそゆきモードで声を掛ければ、閉じられていたまぶたは開き、状況を把握しているようだ。
「目が覚めましたか?着いたようですので車を降りませんと。」
「あ、あぁ。すまない菊華」
「いいえ。」
体を起こし先に車を降りた春宮様に続いて、顔を隠しながら車を降りようとしたところで、春宮様から軽々と抱きかかえられてしまった。
廂まではそんなに距離はなかったが、他の公卿達の目に止まってしまった。
目立ちたくなかったのにっ
と内心思いながらも後ろを付いてきた、雪ねぇにどちらにしても目立つという表情をされてしまった。
いっそのこと、視線の集中するさき雪ねぇでいいと思うのだよね、私は。
そのまま、手を引かれる形で、帝が控えている殿舎まで案内をされた。
新嘗祭は紫宸殿で行われる。
その上座に帝と連れ添うように皇后さまがいらっしゃった。
「この度はお招きいただきましてありがとうございます。主上のお召により参内いたしました。」
「見違えるものだな。今日はゆっくりしていくといい。」
「はい。皇后陛下におかれましても、贈りもなど様々なお気遣いありがとうございます。」
「今日は会えるのを楽しみにしておりました。気に入っていだけたようで、私も嬉しいわ。」
にっこり笑って最高礼をすると、再び春宮さまに連れられて席へと移動した。
与えられた場所は、東宮妃、つまり本来なら春宮さまの正妻の方が座る場所に座らされた。
先程から感じる視線に、いい迷惑である。
御簾によって遮られているから、宮様達の表情は全くわからないけれども、女房達や他の側室の方々の視線が痛い。
これなら、本当時平として参内したかった。
そうすれば、宮様の斜め後ろ当たりにいても全く問題なかったはずだ。
内心ため息は付きながらも、始まる舞いを今か今かとワクワクしながら舞台を眺めていた。
一番の特等席ということで、ある程度は我慢しようということにした。
それに伴い膝の上で熟睡をしていた春宮様を起こす。
「宮様。起きてください。内裏につきましたわ。」
よそゆきモードで声を掛ければ、閉じられていたまぶたは開き、状況を把握しているようだ。
「目が覚めましたか?着いたようですので車を降りませんと。」
「あ、あぁ。すまない菊華」
「いいえ。」
体を起こし先に車を降りた春宮様に続いて、顔を隠しながら車を降りようとしたところで、春宮様から軽々と抱きかかえられてしまった。
廂まではそんなに距離はなかったが、他の公卿達の目に止まってしまった。
目立ちたくなかったのにっ
と内心思いながらも後ろを付いてきた、雪ねぇにどちらにしても目立つという表情をされてしまった。
いっそのこと、視線の集中するさき雪ねぇでいいと思うのだよね、私は。
そのまま、手を引かれる形で、帝が控えている殿舎まで案内をされた。
新嘗祭は紫宸殿で行われる。
その上座に帝と連れ添うように皇后さまがいらっしゃった。
「この度はお招きいただきましてありがとうございます。主上のお召により参内いたしました。」
「見違えるものだな。今日はゆっくりしていくといい。」
「はい。皇后陛下におかれましても、贈りもなど様々なお気遣いありがとうございます。」
「今日は会えるのを楽しみにしておりました。気に入っていだけたようで、私も嬉しいわ。」
にっこり笑って最高礼をすると、再び春宮さまに連れられて席へと移動した。
与えられた場所は、東宮妃、つまり本来なら春宮さまの正妻の方が座る場所に座らされた。
先程から感じる視線に、いい迷惑である。
御簾によって遮られているから、宮様達の表情は全くわからないけれども、女房達や他の側室の方々の視線が痛い。
これなら、本当時平として参内したかった。
そうすれば、宮様の斜め後ろ当たりにいても全く問題なかったはずだ。
内心ため息は付きながらも、始まる舞いを今か今かとワクワクしながら舞台を眺めていた。
一番の特等席ということで、ある程度は我慢しようということにした。
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