Day Dream

谷山佳与

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第2章 ブライダルフェア編

ブライダルフェアのその後。

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あのままのテンションで午後の回も似たような感じで乗り切った私は控え室でぐったりとしていた。
主に精神的に疲れた。
とりあえず発表は、無事に済んで少しホッとした。
後は帰るだけなんだけど、さっきから眠気が尋常じゃない。
扉をノックされ対応に出たママから招き入れられたのは、声からして蒼介だった。

「ちぃ、生きてる?」
「むーりー。」
「だろうね。…よっと。」

机につっぷしていた私を器用に抱き上げるとそのまま控え室をでていく。
ちゃんとママに行き先を告げて。
辿りついたのは、朝乗ってきたバスで、1番後の席にそのままの状態で座る。
お姫様抱っこで連れてこられたので、蒼介の膝に座っている状態だ。

「とりあえず、今の内寝とけ。」
「…ん。はるちゃん来るかと思った。」
「はるがよかった?」
「んーん。はるちゃん来るかとかなちゃんも来るから。蒼介でよかっ…た。」

蒼介の手で両目を覆われながら話していたので、
そっか。
と声が聞こえたのを最後に睡魔に負け眠りに着いた。


********



「母さん、ちぃいる?」

午後の回が終わった後のちぃが気になり控え室へやって来た。
控え室を覗けば、ちぃの姿は無かった。
最近かなを全力で避けている辺りなにかあったんだろうが、俺としてはきっと気に入らない事だろうから、放置する事にしている。

「千春ちゃんなら少し前、蒼介君にバスへ連れて行かれたわよ。今は・・・行かない方がいいと思うわ。」
「蒼が来たなら大丈夫か。」
「あの、千春ちゃんどうしたんですか?すごくぐったりしてたんですが」

声をかけてきたのは、ちぃと同期の沙葉ちゃんだ。

「沙葉ちゃんはちぃとイベントとか出た事ない?」


フルフルと頭を振りながら、いいえと、答える。

「ちぃのあれはいつもの事なんだ。だから、大丈夫だよ。少しすれば元気になるから。」
「そう、なんですね。」

どこか納得出来ていないような感じがしたが、ひとまずいいだろう。
大して隠すことでも無いが、本人が言いたがらないから、本人に聞いて欲しい。
俺から話すようなことでもないしな。
ひとまず、かなをバスに近寄らせないようにしないとなぁ。

とりあえず自身の控え室へ戻ってかなを足止めするか?
うーん、と考えながら戻って居ると父さんたちがこっちへ向かって歩いてきていた。
あの笑からして、好評だったみたいだなぁ。

「はーくん、ちぃちゃんはどうだった?」
「あ、いつも通り。」
「そっか。ならもう少し時間ずらすかなぁ?」
「ちぃがどうかしたのか?」
「今は眠姫タイム。」
「そういえば小さい頃からだよなぁ。今は誰が付いてるんだ?」
「蒼が連れてったみたい。」
「蒼介なら、大丈夫だな。むしろ寝すぎそうだな、」

うんうんと、頷きながらもう少し時間潰すかと言うことになった。
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