12 / 66
第2章 ブライダルフェア編
春樹の独白。
しおりを挟む
俺には双子の妹と弟がいる。
弟とは2歳しか歳もそんなに離れてないし、父さんたちが仕事で忙しいから、よく叔父のなっくんの所に預けられていた。
幼稚舎で奏翔と仲良くなり、それから俺達兄弟と一緒に行動する様になった。
4人はいつも一緒で、何をするにも傍にいた。
それが微妙に変わってきたのは、小学校の中学年の頃。
徐々にちぃが俺達から距離を置いているのが分かった。
初めは何で?って思った。
家じゃ今まで通りで、だけど学校だと距離を置く。
その理由を知ったのは最高学年に進級した夏。
兄弟なのにずっと傍に居るのがおかしいとか、奏翔と一緒に居るのもずるいと言うくだらない理由。
今迄ずっと隠してきたちぃにも腹が立ったが、何よりそんなくだらない理由で、ちぃに嫌がらせをしていた女子共にそれ以上の怒りがあった。
幸いな事にちぃは奏翔には相談していたらしく、奏翔が今迄の物的証拠を写真に撮って保存していたので、証拠は充分。
冷ややかな笑を浮かべながら、暴れたのは記憶にある。
そんな経緯からちぃは中等部から違う学校へ転校した。
やり返してた分もあるし、はるちゃん達が気にする事はない。と、笑っていたけれども。
だけど、ちぃは俺の片割れで大切な妹で、ちぃを守ってくれる人が出来るまでは、俺は傍にいたいと思う。
ふざけてじゃれて、からかって。
そんな風にこれからも過ごせていけたらなと思う。
だから、高校を卒業して本格的に芸能界の世界に来てもいいし、好きな仕事をしてくれればいいと思ってたけど、俺以上の娘loveな父さんはそうはいかないらしく、子供達と同じ業界で働きたい!
と、まぁ何とも単純な理由で強硬手段を取ってきて母さんが止めない当たり、賛成なんだろうなと言う事で、ちぃの仕事の話になったので、簡単に話した。
その後は、寝不足なのかうとうとしだして俺の肩に頭を乗せて寝落ちした。
眠くなると擦り寄ってくるのは昔と変わらない。
「春樹くんは、千春の事大好きなんですね。」
「うん?あぁ、まぁ、俺の家族は皆ちぃ大好きだと思う。」
「千春、たまにシスコンが治れば良いのにってボヤいてましたよ?」
「ぶふっ、」
その言葉に運転していた、なっくんが吹き出した。肩が震えてるあたり笑って居るのがわかる。
「まぁ、はーくんのは空回りしてるだけだもんね。」
「なっくん!えっと愛美ちゃん?俺はいいのよ、シスコンで。いろんな意味で周りを牽制できるから。」
「それ、千春も言ってました。」
よく分かってると、にやりと笑を浮かべる。
「そんなわけだから、これからもちぃの事よろしくな?」
「もちろんです。」
女の子の友達が居ないと言っていたのに、いい友達出来たなと、思った。
弟とは2歳しか歳もそんなに離れてないし、父さんたちが仕事で忙しいから、よく叔父のなっくんの所に預けられていた。
幼稚舎で奏翔と仲良くなり、それから俺達兄弟と一緒に行動する様になった。
4人はいつも一緒で、何をするにも傍にいた。
それが微妙に変わってきたのは、小学校の中学年の頃。
徐々にちぃが俺達から距離を置いているのが分かった。
初めは何で?って思った。
家じゃ今まで通りで、だけど学校だと距離を置く。
その理由を知ったのは最高学年に進級した夏。
兄弟なのにずっと傍に居るのがおかしいとか、奏翔と一緒に居るのもずるいと言うくだらない理由。
今迄ずっと隠してきたちぃにも腹が立ったが、何よりそんなくだらない理由で、ちぃに嫌がらせをしていた女子共にそれ以上の怒りがあった。
幸いな事にちぃは奏翔には相談していたらしく、奏翔が今迄の物的証拠を写真に撮って保存していたので、証拠は充分。
冷ややかな笑を浮かべながら、暴れたのは記憶にある。
そんな経緯からちぃは中等部から違う学校へ転校した。
やり返してた分もあるし、はるちゃん達が気にする事はない。と、笑っていたけれども。
だけど、ちぃは俺の片割れで大切な妹で、ちぃを守ってくれる人が出来るまでは、俺は傍にいたいと思う。
ふざけてじゃれて、からかって。
そんな風にこれからも過ごせていけたらなと思う。
だから、高校を卒業して本格的に芸能界の世界に来てもいいし、好きな仕事をしてくれればいいと思ってたけど、俺以上の娘loveな父さんはそうはいかないらしく、子供達と同じ業界で働きたい!
と、まぁ何とも単純な理由で強硬手段を取ってきて母さんが止めない当たり、賛成なんだろうなと言う事で、ちぃの仕事の話になったので、簡単に話した。
その後は、寝不足なのかうとうとしだして俺の肩に頭を乗せて寝落ちした。
眠くなると擦り寄ってくるのは昔と変わらない。
「春樹くんは、千春の事大好きなんですね。」
「うん?あぁ、まぁ、俺の家族は皆ちぃ大好きだと思う。」
「千春、たまにシスコンが治れば良いのにってボヤいてましたよ?」
「ぶふっ、」
その言葉に運転していた、なっくんが吹き出した。肩が震えてるあたり笑って居るのがわかる。
「まぁ、はーくんのは空回りしてるだけだもんね。」
「なっくん!えっと愛美ちゃん?俺はいいのよ、シスコンで。いろんな意味で周りを牽制できるから。」
「それ、千春も言ってました。」
よく分かってると、にやりと笑を浮かべる。
「そんなわけだから、これからもちぃの事よろしくな?」
「もちろんです。」
女の子の友達が居ないと言っていたのに、いい友達出来たなと、思った。
0
お気に入りに追加
228
あなたにおすすめの小説


甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

甘い束縛
はるきりょう
恋愛
今日こそは言う。そう心に決め、伊達優菜は拳を握りしめた。私には時間がないのだと。もう、気づけば、歳は27を数えるほどになっていた。人並みに結婚し、子どもを産みたい。それを思えば、「若い」なんて言葉はもうすぐ使えなくなる。このあたりが潮時だった。
※小説家なろうサイト様にも載せています。

【完結】私よりも、病気(睡眠不足)になった幼馴染のことを大事にしている旦那が、嘘をついてまで居候させたいと言い出してきた件
よどら文鳥
恋愛
※あらすじにややネタバレ含みます
「ジューリア。そろそろ我が家にも執事が必要だと思うんだが」
旦那のダルムはそのように言っているが、本当の目的は執事を雇いたいわけではなかった。
彼の幼馴染のフェンフェンを家に招き入れたかっただけだったのだ。
しかし、ダルムのズル賢い喋りによって、『幼馴染は病気にかかってしまい助けてあげたい』という意味で捉えてしまう。
フェンフェンが家にやってきた時は確かに顔色が悪くてすぐにでも倒れそうな状態だった。
だが、彼女がこのような状況になってしまっていたのは理由があって……。
私は全てを知ったので、ダメな旦那とついに離婚をしたいと思うようになってしまった。
さて……誰に相談したら良いだろうか。

悪役令嬢カテリーナでございます。
くみたろう
恋愛
………………まあ、私、悪役令嬢だわ……
気付いたのはワインを頭からかけられた時だった。
どうやら私、ゲームの中の悪役令嬢に生まれ変わったらしい。
40歳未婚の喪女だった私は今や立派な公爵令嬢。ただ、痩せすぎて骨ばっている体がチャームポイントなだけ。
ぶつかるだけでアタックをかます強靭な骨の持ち主、それが私。
40歳喪女を舐めてくれては困りますよ? 私は没落などしませんからね。

【完結】俺様御曹司の隠された溺愛野望 〜花嫁は蜜愛から逃れられない〜
雪井しい
恋愛
「こはる、俺の妻になれ」その日、大女優を母に持つ2世女優の花宮こはるは自分の所属していた劇団の解散に絶望していた。そんなこはるに救いの手を差し伸べたのは年上の幼馴染で大企業の御曹司、月ノ島玲二だった。けれど代わりに妻になることを強要してきて──。花嫁となったこはるに対し、俺様な玲二は独占欲を露わにし始める。
【幼馴染の俺様御曹司×大物女優を母に持つ2世女優】
☆☆☆ベリーズカフェで日間4位いただきました☆☆☆
※ベリーズカフェでも掲載中
※推敲、校正前のものです。ご注意下さい

結婚記念日をスルーされたので、離婚しても良いですか?
秋月一花
恋愛
本日、結婚記念日を迎えた。三周年のお祝いに、料理長が腕を振るってくれた。私は夫であるマハロを待っていた。……いつまで経っても帰ってこない、彼を。
……結婚記念日を過ぎてから帰って来た彼は、私との結婚記念日を覚えていないようだった。身体が弱いという幼馴染の見舞いに行って、そのまま食事をして戻って来たみたいだ。
彼と結婚してからずっとそう。私がデートをしてみたい、と言えば了承してくれるものの、当日幼馴染の女性が体調を崩して「後で埋め合わせするから」と彼女の元へ向かってしまう。埋め合わせなんて、この三年一度もされたことがありませんが?
もう我慢の限界というものです。
「離婚してください」
「一体何を言っているんだ、君は……そんなこと、出来るはずないだろう?」
白い結婚のため、可能ですよ? 知らないのですか?
あなたと離婚して、私は第二の人生を歩みます。
※カクヨム様にも投稿しています。
私のドレスを奪った異母妹に、もう大事なものは奪わせない
文野多咲
恋愛
優月(ゆづき)が自宅屋敷に帰ると、異母妹が優月のウェディングドレスを試着していた。その日縫い上がったばかりで、優月もまだ袖を通していなかった。
使用人たちが「まるで、異母妹のためにあつらえたドレスのよう」と褒め称えており、優月の婚約者まで「異母妹の方が似合う」と褒めている。
優月が異母妹に「どうして勝手に着たの?」と訊けば「ちょっと着てみただけよ」と言う。
婚約者は「異母妹なんだから、ちょっとくらいいじゃないか」と言う。
「ちょっとじゃないわ。私はドレスを盗られたも同じよ!」と言えば、父の後妻は「悪気があったわけじゃないのに、心が狭い」と優月の頬をぶった。
優月は父親に婚約解消を願い出た。婚約者は父親が決めた相手で、優月にはもう彼を信頼できない。
父親に事情を説明すると、「大げさだなあ」と取り合わず、「優月は異母妹に嫉妬しているだけだ、婚約者には異母妹を褒めないように言っておく」と言われる。
嫉妬じゃないのに、どうしてわかってくれないの?
優月は父親をも信頼できなくなる。
婚約者は優月を手に入れるために、優月を襲おうとした。絶体絶命の優月の前に現れたのは、叔父だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる