89 / 101
本編
89
しおりを挟む
「お三方とも大丈夫でしたか?」
なんとも言えない空気に取り残された状況で、ザックが外向きの言葉をかけてくる。
「ええ、間に入っていただきありがとうございました。お陰でやっと解放されました」
それにカインがにこやかに応えた。
「それは良かった。では私はこれで…」
ザックがそう言って去ったところで盛大なファンファーレが鳴った。王太子の入場だ。
主役の登場に皆が一斉に向き直り礼の姿勢を取る。
彼を祝う気持ちは全くないが、俺も形だけは周りに合わせた。
だが入場してきた当の本人はこの場に似つかわしくない浮かない顔だった。
自分の誕生パーティーだというのにあんな不機嫌そうに現れるなどどうしたことだろうか。
周囲もどう反応して良いか分からないといった雰囲気だ。
「ジョフリー殿下のお相手って…」
「ああ…」
周りの気まずそうな反応に、微妙な雰囲気の原因は彼のエスコート相手にあるとわかる。
王太子がいかにも嫌そうな顔で手を取ってやってきた相手の女性は目が見えないようだった。
俺が登場した時とは違って、陰口を叩くことのできない相手に皆沈黙を貫いている。だが感じていることは同じようで、会場の空気は凍りついたままだ。
さっさと挨拶を済ませて帰ろうと思っていたが、こんな状況で1番に名乗りを上げることができるのはよほど勇敢か馬鹿な奴だけだろう。
そう思っていたのだが、突然ヘンリーが王太子に向かって歩き出した。
「へ、ヘンリー?」
「すまない。あそこに用があるんだ」
そう言えばヘンリーの妹も失明したのだと言っていたか…そこまで考えてまさかと思い直す。
そうしている間にもヘンリーはさっさと王太子の元へと向かってしまい、その後を慌てて付いていった。
「久しぶりですね。ジョフリー殿下」
「ああ、そなたも来ていたのかヘンリー」
王太子は俺を一瞥したが今は構ってる余裕などないとばかりにヘンリーに向き直る。俺は王太子が当然のようにヘンリーに話しかけたことに驚きつつ彼の後ろに控えた。
「酷いではないか。このような事を今日まで伝えてくれないなんて」
彼はそう言って隣にいる女性の顔を嫌そうに見る。
あまりに酷い態度に彼女の目が見えなくてかえって良かったかもしれないとさえ思うほどだ。
「そのことについては申し訳ない。繊細な問題だったのでな。それに、考える時間を与えず反応を見たかったんだ」
「反応?」
「ああ、これで決心がついたよ。アリーチェとの婚約は無かったことにしよう」
「本当か!?」
嬉しそうなジョフリー殿下だが、他の貴族たちは不安そうにざわつき始めた。そして隣の女性はそっと彼から手を離し、ヘンリーと腕を組み直す。
俺はどういうことか頭が追いつかないまま成り行きを見守っていると、後ろから誰かが小突いてきた。
振り返ればそこにいたのはカインだった。
「カイン?相手の令嬢のとこに戻らなくていいのか?」
「うん、今は友人と歓談してるよ。それより凄い事になったね」
「これ、何がどうなってるんだ?」
「僕も自信がなかったんだけど、やっと確信が持てたよ。他国のヘンリーで妹がジョフリー殿下の婚約者とくれば、アレクサンドリアの王太子だ」
「はっ!?」
つい大きな声を出してしまい慌てて声を抑える。
「王太子って…しかもアレクサンドリアといえば大国じゃないか」
「そうだね。ジョフリー殿下のあの態度…問題になるだろうな」
そう言って遠い目をしたカインは、今後この国の立場が悪くなることを懸念しているようだった。
他の貴族もそのことに気づいている者はいるようだが、ジョフリー殿下に物申せる者はいない。
「ええ、ジョフリー殿下も納得しているようですし、婚約は白紙にしましょう。いいですね?」
そうこうしている間にもヘンリーがジョフリー殿下に決断を促す。
「ああ、そうしてくれ。いくら王女とはいえ、我が国でこのような者と王族が結婚するのは外聞が悪い」
ジョフリー殿下はたいして考える間も設けずそう答えた。外聞以上に他国との関係性を考えた方が良さそうだが…
「わかりました。この話は後日正式に国王夫妻にもお話しさせていただきますが、ここにいる皆さんが承認となってくれることでしょう」
ヘンリーは勝ったとでも言うように小さく笑みを浮かべた。
「ああ、そうだな。では重たい話はここまでにして、皆パーティーを楽しんでくれ!ヘンリー、そなたたちもこのようなことになったのは申し訳ないが、せめて滞在中は楽しんでいってくれ」
自分の決断がどれほど影響を与えるかについて全く思い当たっていないらしい王太子は朗らかにそう言った。
だが、今の流れで引き続きパーティーを楽しめる人間はそう多くないだろう。
「せっかくの気遣いだが、アリーチェを休ませたいからお先に失礼するよ。テイトも行こう」
「あ、ああ」
急に話しかけられてビクッとしたが、ここで帰ることができるならそれに越したことはない。
「そうか、それは残念だ。気をつけて帰ってくれ」
ジョフリー殿下はさして残念そうでもなく言葉を返す。最後までアリーチェ王女個人への言葉がないのは徹底しているというかなんと言うか…彼女が気にしていない様子なのが救いか。
そう思いつつ下がらせてもらうため一礼をする。
顔を上げて会場を後にしようとすると、遠くにいたザックと目が合った。
彼はイタズラっぽくウィンクをしてきて、なんだか今日の出来事は全て彼に仕組まれたことのように感じてしまう。
俺は後でザックを問いただすことを心に決め、ヘンリー達と会場を後にした。
なんとも言えない空気に取り残された状況で、ザックが外向きの言葉をかけてくる。
「ええ、間に入っていただきありがとうございました。お陰でやっと解放されました」
それにカインがにこやかに応えた。
「それは良かった。では私はこれで…」
ザックがそう言って去ったところで盛大なファンファーレが鳴った。王太子の入場だ。
主役の登場に皆が一斉に向き直り礼の姿勢を取る。
彼を祝う気持ちは全くないが、俺も形だけは周りに合わせた。
だが入場してきた当の本人はこの場に似つかわしくない浮かない顔だった。
自分の誕生パーティーだというのにあんな不機嫌そうに現れるなどどうしたことだろうか。
周囲もどう反応して良いか分からないといった雰囲気だ。
「ジョフリー殿下のお相手って…」
「ああ…」
周りの気まずそうな反応に、微妙な雰囲気の原因は彼のエスコート相手にあるとわかる。
王太子がいかにも嫌そうな顔で手を取ってやってきた相手の女性は目が見えないようだった。
俺が登場した時とは違って、陰口を叩くことのできない相手に皆沈黙を貫いている。だが感じていることは同じようで、会場の空気は凍りついたままだ。
さっさと挨拶を済ませて帰ろうと思っていたが、こんな状況で1番に名乗りを上げることができるのはよほど勇敢か馬鹿な奴だけだろう。
そう思っていたのだが、突然ヘンリーが王太子に向かって歩き出した。
「へ、ヘンリー?」
「すまない。あそこに用があるんだ」
そう言えばヘンリーの妹も失明したのだと言っていたか…そこまで考えてまさかと思い直す。
そうしている間にもヘンリーはさっさと王太子の元へと向かってしまい、その後を慌てて付いていった。
「久しぶりですね。ジョフリー殿下」
「ああ、そなたも来ていたのかヘンリー」
王太子は俺を一瞥したが今は構ってる余裕などないとばかりにヘンリーに向き直る。俺は王太子が当然のようにヘンリーに話しかけたことに驚きつつ彼の後ろに控えた。
「酷いではないか。このような事を今日まで伝えてくれないなんて」
彼はそう言って隣にいる女性の顔を嫌そうに見る。
あまりに酷い態度に彼女の目が見えなくてかえって良かったかもしれないとさえ思うほどだ。
「そのことについては申し訳ない。繊細な問題だったのでな。それに、考える時間を与えず反応を見たかったんだ」
「反応?」
「ああ、これで決心がついたよ。アリーチェとの婚約は無かったことにしよう」
「本当か!?」
嬉しそうなジョフリー殿下だが、他の貴族たちは不安そうにざわつき始めた。そして隣の女性はそっと彼から手を離し、ヘンリーと腕を組み直す。
俺はどういうことか頭が追いつかないまま成り行きを見守っていると、後ろから誰かが小突いてきた。
振り返ればそこにいたのはカインだった。
「カイン?相手の令嬢のとこに戻らなくていいのか?」
「うん、今は友人と歓談してるよ。それより凄い事になったね」
「これ、何がどうなってるんだ?」
「僕も自信がなかったんだけど、やっと確信が持てたよ。他国のヘンリーで妹がジョフリー殿下の婚約者とくれば、アレクサンドリアの王太子だ」
「はっ!?」
つい大きな声を出してしまい慌てて声を抑える。
「王太子って…しかもアレクサンドリアといえば大国じゃないか」
「そうだね。ジョフリー殿下のあの態度…問題になるだろうな」
そう言って遠い目をしたカインは、今後この国の立場が悪くなることを懸念しているようだった。
他の貴族もそのことに気づいている者はいるようだが、ジョフリー殿下に物申せる者はいない。
「ええ、ジョフリー殿下も納得しているようですし、婚約は白紙にしましょう。いいですね?」
そうこうしている間にもヘンリーがジョフリー殿下に決断を促す。
「ああ、そうしてくれ。いくら王女とはいえ、我が国でこのような者と王族が結婚するのは外聞が悪い」
ジョフリー殿下はたいして考える間も設けずそう答えた。外聞以上に他国との関係性を考えた方が良さそうだが…
「わかりました。この話は後日正式に国王夫妻にもお話しさせていただきますが、ここにいる皆さんが承認となってくれることでしょう」
ヘンリーは勝ったとでも言うように小さく笑みを浮かべた。
「ああ、そうだな。では重たい話はここまでにして、皆パーティーを楽しんでくれ!ヘンリー、そなたたちもこのようなことになったのは申し訳ないが、せめて滞在中は楽しんでいってくれ」
自分の決断がどれほど影響を与えるかについて全く思い当たっていないらしい王太子は朗らかにそう言った。
だが、今の流れで引き続きパーティーを楽しめる人間はそう多くないだろう。
「せっかくの気遣いだが、アリーチェを休ませたいからお先に失礼するよ。テイトも行こう」
「あ、ああ」
急に話しかけられてビクッとしたが、ここで帰ることができるならそれに越したことはない。
「そうか、それは残念だ。気をつけて帰ってくれ」
ジョフリー殿下はさして残念そうでもなく言葉を返す。最後までアリーチェ王女個人への言葉がないのは徹底しているというかなんと言うか…彼女が気にしていない様子なのが救いか。
そう思いつつ下がらせてもらうため一礼をする。
顔を上げて会場を後にしようとすると、遠くにいたザックと目が合った。
彼はイタズラっぽくウィンクをしてきて、なんだか今日の出来事は全て彼に仕組まれたことのように感じてしまう。
俺は後でザックを問いただすことを心に決め、ヘンリー達と会場を後にした。
150
お気に入りに追加
3,242
あなたにおすすめの小説
誰よりも愛してるあなたのために
R(アール)
BL
公爵家の3男であるフィルは体にある痣のせいで生まれたときから家族に疎まれていた…。
ある日突然そんなフィルに騎士副団長ギルとの結婚話が舞い込む。
前に一度だけ会ったことがあり、彼だけが自分に優しくしてくれた。そのためフィルは嬉しく思っていた。
だが、彼との結婚生活初日に言われてしまったのだ。
「君と結婚したのは断れなかったからだ。好きにしていろ。俺には構うな」
それでも彼から愛される日を夢見ていたが、最後には殺害されてしまう。しかし、起きたら時間が巻き戻っていた!
すれ違いBLです。
初めて話を書くので、至らない点もあるとは思いますがよろしくお願いします。
(誤字脱字や話にズレがあってもまあ初心者だからなと温かい目で見ていただけると助かります)
マリオネットが、糸を断つ時。
せんぷう
BL
異世界に転生したが、かなり不遇な第二の人生待ったなし。
オレの前世は地球は日本国、先進国の裕福な場所に産まれたおかげで何不自由なく育った。確かその終わりは何かの事故だった気がするが、よく覚えていない。若くして死んだはずが……気付けばそこはビックリ、異世界だった。
第二生は前世とは正反対。魔法というとんでもない歴史によって構築され、貧富の差がアホみたいに激しい世界。オレを産んだせいで母は体調を崩して亡くなったらしくその後は孤児院にいたが、あまりに酷い暮らしに嫌気がさして逃亡。スラムで前世では絶対やらなかったような悪さもしながら、なんとか生きていた。
そんな暮らしの終わりは、とある富裕層らしき連中の騒ぎに関わってしまったこと。不敬罪でとっ捕まらないために背を向けて逃げ出したオレに、彼はこう叫んだ。
『待て、そこの下民っ!! そうだ、そこの少し小綺麗な黒い容姿の、お前だお前!』
金髪縦ロールにド派手な紫色の服。装飾品をジャラジャラと身に付け、靴なんて全然汚れてないし擦り減ってもいない。まさにお貴族様……そう、貴族やら王族がこの世界にも存在した。
『貴様のような虫ケラ、本来なら僕に背を向けるなどと斬首ものだ。しかし、僕は寛大だ!!
許す。喜べ、貴様を今日から王族である僕の傍に置いてやろう!』
そいつはバカだった。しかし、なんと王族でもあった。
王族という権力を振り翳し、盾にするヤバい奴。嫌味ったらしい口調に人をすぐにバカにする。気に入らない奴は全員斬首。
『ぼ、僕に向かってなんたる失礼な態度っ……!! 今すぐ首をっ』
『殿下ったら大変です、向こうで殿下のお好きな竜種が飛んでいた気がします。すぐに外に出て見に行きませんとー』
『なにっ!? 本当か、タタラ! こうしては居られぬ、すぐに連れて行け!』
しかし、オレは彼に拾われた。
どんなに嫌な奴でも、どんなに周りに嫌われていっても、彼はどうしようもない恩人だった。だからせめて多少の恩を返してから逃げ出そうと思っていたのに、事態はどんどん最悪な展開を迎えて行く。
気に入らなければ即断罪。意中の騎士に全く好かれずよく暴走するバカ王子。果ては王都にまで及ぶ危険。命の危機など日常的に!
しかし、一緒にいればいるほど惹かれてしまう気持ちは……ただの忠誠心なのか?
スラム出身、第十一王子の守護魔導師。
これは運命によってもたらされた出会い。唯一の魔法を駆使しながら、タタラは今日も今日とてワガママ王子の手綱を引きながら平凡な生活に焦がれている。
※BL作品
恋愛要素は前半皆無。戦闘描写等多数。健全すぎる、健全すぎて怪しいけどこれはBLです。
.
非力な守護騎士は幻想料理で聖獣様をお支えします
muku
BL
聖なる山に住む聖獣のもとへ守護騎士として送られた、伯爵令息イリス。
非力で成人しているのに子供にしか見えないイリスは、前世の記憶と山の幻想的な食材を使い、食事を拒む聖獣セフィドリーフに料理を作ることに。
両親に疎まれて居場所がないながらも、健気に生きるイリスにセフィドリーフは心動かされ始めていた。
そして人間嫌いのセフィドリーフには隠された過去があることに、イリスは気づいていく。
非力な青年×人間嫌いの人外の、料理と癒しの物語。
※全年齢向け作品です。
あと一度だけでもいいから君に会いたい
藤雪たすく
BL
異世界に転生し、冒険者ギルドの雑用係として働き始めてかれこれ10年ほど経つけれど……この世界のご飯は素材を生かしすぎている。
いまだ食事に馴染めず米が恋しすぎてしまった為、とある冒険者さんの事が気になって仕方がなくなってしまった。
もう一度あの人に会いたい。あと一度でもあの人と会いたい。
※他サイト投稿済み作品を改題、修正したものになります
【完結】下級悪魔は魔王様の役に立ちたかった
ゆう
BL
俺ウェスは幼少期に魔王様に拾われた下級悪魔だ。
生まれてすぐ人との戦いに巻き込まれ、死を待つばかりだった自分を魔王様ーーディニス様が助けてくれた。
本当なら魔王様と話すことも叶わなかった卑しい俺を、ディニス様はとても可愛がってくれた。
だがそんなディニス様も俺が成長するにつれて距離を取り冷たくなっていく。自分の醜悪な見た目が原因か、あるいは知能の低さゆえか…
どうにかしてディニス様の愛情を取り戻そうとするが上手くいかず、周りの魔族たちからも蔑まれる日々。
大好きなディニス様に冷たくされることが耐えきれず、せめて最後にもう一度微笑みかけてほしい…そう思った俺は彼のために勇者一行に挑むが…
好きな人がカッコ良すぎて俺はそろそろ天に召されるかもしれない
豆ちよこ
BL
男子校に通う棚橋学斗にはとってもとっても気になる人がいた。同じクラスの葛西宏樹。
とにかく目を惹く葛西は超絶カッコいいんだ!
神様のご褒美か、はたまた気紛れかは知らないけど、隣同士の席になっちゃったからもう大変。ついつい気になってチラチラと見てしまう。
そんな学斗に、葛西もどうやら気付いているようで……。
□チャラ王子攻め
□天然おとぼけ受け
□ほのぼのスクールBL
タイトル前に◆◇のマークが付いてるものは、飛ばし読みしても問題ありません。
◆…葛西視点
◇…てっちゃん視点
pixivで連載中の私のお気に入りCPを、アルファさんのフォントで読みたくてお引越しさせました。
所々修正と大幅な加筆を加えながら、少しづつ公開していこうと思います。転載…、というより筋書きが同じの、新しいお話になってしまったかも。支部はプロット、こちらが本編と捉えて頂けたら良いかと思います。
祝福という名の厄介なモノがあるんですけど
野犬 猫兄
BL
魔導研究員のディルカには悩みがあった。
愛し愛される二人の証しとして、同じ場所に同じアザが発現するという『花祝紋』が独り身のディルカの身体にいつの間にか現れていたのだ。
それは女神の祝福とまでいわれるアザで、そんな大層なもの誰にも見せられるわけがない。
ディルカは、そんなアザがあるものだから、誰とも恋愛できずにいた。
イチャイチャ……イチャイチャしたいんですけど?!
□■
少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです!
完結しました。
応援していただきありがとうございます!
□■
第11回BL大賞では、ポイントを入れてくださった皆様、またお読みくださった皆様、どうもありがとうございましたm(__)m
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる