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本編
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「ヘンリー、大丈夫か?」
店を出て少し歩いた後。
俺は動揺してか口を噤み続けているヘンリーに声をかける。
「あ、ああ…済まない、私が行きたいと言ったのに、色々と驚いてしまって…」
「いや、俺こそ嫌な思いをさせて申し訳ない。俺はつい先日社交界を賑わせたばかりだったから…そのせいで余計に辛辣だったんだと思います」
そう言うと彼はなんとも言えない顔をした。
「アイザックとの婚約のことか?」
「ええ」
「それが無かったらもう少し穏便に済んだと思うか?」
「…彼女たちの態度は変わらないと思いますが…あそこまで長引くことも無かったでしょう」
俺は正直に彼の質問に答えた。すると、彼は「そうか…」と呟いてまた黙り込んでしまった。
仕方ないので俺はそのままザックと待ち合わせをしているカフェへヘンリーを引っ張っていく。人目につかないよう町外れの場所を選んだので、着く頃にはちょうどいい時間になった。
「テイト!」
するとほんの数日離れていただけなのに懐かしくも感じる声に呼び止められる。キョロキョロと辺りを見回すと、髪色を黒に変えたザックが随分とラフな格好でこちらへ駆け寄って来た。
彼はそのままの勢いで俺を抱きしめる。
「お、おい!こんな往来で…」
「大丈夫ですよ。こんなところにいるのはほとんど平民ですし、ちゃんと変装して来ましたから」
「まあ確かに…最初お前だって分からなかったよ」
「ふふ、どうですか?テイトとお揃いにしてみたんです」
そう言って黒髪を摘んでみせたザックをまじまじと見る。
「うん、似合わない。なんか髪だけ浮いてる」
「ひ、酷い…」
いつも全身からキラキラオーラを放っていた彼だ。金髪でなくなってもそれは健在で、黒髪だけがやけにくすんで見える。
ザックは「テイトと兄弟っぽく見えるかと思ったのに…」なんて呟きながら肩を落とした。
「ふっ、悪い悪い。見慣れないだけで似合わなくはないかも」
そのシュンとする様子が犬みたいで可笑しくなる。あまりの落ち込み様にフォローしてやれば今度は顔を輝かせて俺を見た。
「本当ですか!?兄弟に見えます?」
「一応確認するが、俺が兄なんだよな?」
「…それは見た人たちの判断に委ねましょう」
イエスと言わないザックにムカついて頬を引っ張ると、彼は思い出した様にヘンリーを見た。
「そ、それより彼は随分静かですが何かあったんですか?」
あからさまに話を逸らされた気がするが、気を落としているヘンリーを放っておく訳にもいかない。
「ああ…とりあえず中で話すか」
そうして俺たちは店へと入った。
「アイザック、お前は元気そうだな」
やっと落ち着いたのか、口を開いた彼だがまだ元気は戻らない。
「ええ、私は問題ないです。あなたが急にこちらに来たいと言い出した時は驚きましたが」
「それくらいいいだろう。私だってお前の望みを聞いてやったんだから」
「望み?」
「コホン、今はその話はいいでしょう。それより何かあったんですか?」
2人の会話が分からず疎外感を感じるが、またしても話を逸らされてしまった。俺は渋々先ほどの出来事をザックに話す。
「なっ!ヘンリー、貴方って人は…私のテイトにそんな辛いことをさせるなんて!」
「す、済まない…まさかあそこまでとは思わなくて…」
するとザックは怒り出してしまった。慌てて宥めるが彼が自分のことで怒ってくれるのは少し嬉しい。
「それで、なぜテイトではなく貴方がそんなに落ち込んでいるんです?聞けば貴方は何をした訳でも何を言われた訳でもないでしょう」
「それはそうなんだが…妹が来たらこの様な扱いを受けるのかと思ってつい…」
彼は俺への扱いに妹を重ねてしまったらしい。随分と仲がいい兄妹のようなので、そんなふうに扱われることが耐えられないのだろう。
「正直に言って婚約などやめた方がいいです。この国では迫害と言ってもいいほど嫌われますよ」
ザックのストレートな言葉に、ヘンリーだけでなく俺も気が沈んで俯いてしまう。
「やはりそうか…あの店が特殊というわけではないのだな」
「どこに行っても同じようなものですよ。ましてや妹さんの婚約者だって…」
「ザックは相手のことも知ってるのか?」
「あっ。ええ、まあ…」
すると彼は気まずげに顔を逸らした。なんだか俺への隠し事が多くて不安になる。
それに先程からザックのヘンリーに対する態度は俺へ接する時より気安いのではないかと思われるほどだ。俺は学校に通ったことがないので学友という存在がよく分からないが、こうも親しくなるものなのだろうか。
「ザックとヘンリーは随分仲が良いんだな…」
思わずボソッと呟いてしまいすぐに後悔した。
子供みたいなことを言ってしまって恥ずかしい。そう思って誤魔化そうとしたが既に手遅れだった。
「テイトが嫉妬してくれた…!」
「なっ!ち、違うっ」
ザックが嬉しそうに顔を輝かせる。そんな反応をされると不貞腐れた俺が馬鹿みたいだ。
「ああ…今すぐにでも連れて帰りたい」
そう言って抱きついてくるザックを無理矢理引き剥がす。
「なら早く準備とやらを終わらせて迎えに来てくれ」
そっぽを向いてそう返せば、火に油を注いだようで「急いで迎えに行きます!」と言ったザックに膝に抱えられる勢いで抱き締められてしまった。
「ヘンリー、貴方の存在もたまには役に立ちますね」
「当て馬扱いしやがって…」
俺をキツく抱きしめながらザックとヘンリーはそんな会話をする。
俺は抵抗を諦めザックの腕の中に落ち着いた。不本意ながら、その体勢はザックに守られているようでひどく落ち着く。
すると疲れが出たのかだんだん眠くなってきてしまい、気付けばザックの腕の中で船を漕いでいた。
「ふふっ、安心しきった顔してる。ああ、本当に可愛い」
「お前、学生の頃は格好いいお兄さんって言ってだろ」
「ええ、その言葉に嘘はありませんが?今も格好いいですが可愛いの方が勝ってるだけです」
「はあ…勉強一筋だったお前が恋人を前にするとこうも馬鹿になるとは…」
「失礼ですね」
頭上から親しげな2人の会話が聞こえてくる。
俺もザックともっと話したいのに、寝不足も相まってか目を開けることができず、そのまま意識を手放してしまった。
店を出て少し歩いた後。
俺は動揺してか口を噤み続けているヘンリーに声をかける。
「あ、ああ…済まない、私が行きたいと言ったのに、色々と驚いてしまって…」
「いや、俺こそ嫌な思いをさせて申し訳ない。俺はつい先日社交界を賑わせたばかりだったから…そのせいで余計に辛辣だったんだと思います」
そう言うと彼はなんとも言えない顔をした。
「アイザックとの婚約のことか?」
「ええ」
「それが無かったらもう少し穏便に済んだと思うか?」
「…彼女たちの態度は変わらないと思いますが…あそこまで長引くことも無かったでしょう」
俺は正直に彼の質問に答えた。すると、彼は「そうか…」と呟いてまた黙り込んでしまった。
仕方ないので俺はそのままザックと待ち合わせをしているカフェへヘンリーを引っ張っていく。人目につかないよう町外れの場所を選んだので、着く頃にはちょうどいい時間になった。
「テイト!」
するとほんの数日離れていただけなのに懐かしくも感じる声に呼び止められる。キョロキョロと辺りを見回すと、髪色を黒に変えたザックが随分とラフな格好でこちらへ駆け寄って来た。
彼はそのままの勢いで俺を抱きしめる。
「お、おい!こんな往来で…」
「大丈夫ですよ。こんなところにいるのはほとんど平民ですし、ちゃんと変装して来ましたから」
「まあ確かに…最初お前だって分からなかったよ」
「ふふ、どうですか?テイトとお揃いにしてみたんです」
そう言って黒髪を摘んでみせたザックをまじまじと見る。
「うん、似合わない。なんか髪だけ浮いてる」
「ひ、酷い…」
いつも全身からキラキラオーラを放っていた彼だ。金髪でなくなってもそれは健在で、黒髪だけがやけにくすんで見える。
ザックは「テイトと兄弟っぽく見えるかと思ったのに…」なんて呟きながら肩を落とした。
「ふっ、悪い悪い。見慣れないだけで似合わなくはないかも」
そのシュンとする様子が犬みたいで可笑しくなる。あまりの落ち込み様にフォローしてやれば今度は顔を輝かせて俺を見た。
「本当ですか!?兄弟に見えます?」
「一応確認するが、俺が兄なんだよな?」
「…それは見た人たちの判断に委ねましょう」
イエスと言わないザックにムカついて頬を引っ張ると、彼は思い出した様にヘンリーを見た。
「そ、それより彼は随分静かですが何かあったんですか?」
あからさまに話を逸らされた気がするが、気を落としているヘンリーを放っておく訳にもいかない。
「ああ…とりあえず中で話すか」
そうして俺たちは店へと入った。
「アイザック、お前は元気そうだな」
やっと落ち着いたのか、口を開いた彼だがまだ元気は戻らない。
「ええ、私は問題ないです。あなたが急にこちらに来たいと言い出した時は驚きましたが」
「それくらいいいだろう。私だってお前の望みを聞いてやったんだから」
「望み?」
「コホン、今はその話はいいでしょう。それより何かあったんですか?」
2人の会話が分からず疎外感を感じるが、またしても話を逸らされてしまった。俺は渋々先ほどの出来事をザックに話す。
「なっ!ヘンリー、貴方って人は…私のテイトにそんな辛いことをさせるなんて!」
「す、済まない…まさかあそこまでとは思わなくて…」
するとザックは怒り出してしまった。慌てて宥めるが彼が自分のことで怒ってくれるのは少し嬉しい。
「それで、なぜテイトではなく貴方がそんなに落ち込んでいるんです?聞けば貴方は何をした訳でも何を言われた訳でもないでしょう」
「それはそうなんだが…妹が来たらこの様な扱いを受けるのかと思ってつい…」
彼は俺への扱いに妹を重ねてしまったらしい。随分と仲がいい兄妹のようなので、そんなふうに扱われることが耐えられないのだろう。
「正直に言って婚約などやめた方がいいです。この国では迫害と言ってもいいほど嫌われますよ」
ザックのストレートな言葉に、ヘンリーだけでなく俺も気が沈んで俯いてしまう。
「やはりそうか…あの店が特殊というわけではないのだな」
「どこに行っても同じようなものですよ。ましてや妹さんの婚約者だって…」
「ザックは相手のことも知ってるのか?」
「あっ。ええ、まあ…」
すると彼は気まずげに顔を逸らした。なんだか俺への隠し事が多くて不安になる。
それに先程からザックのヘンリーに対する態度は俺へ接する時より気安いのではないかと思われるほどだ。俺は学校に通ったことがないので学友という存在がよく分からないが、こうも親しくなるものなのだろうか。
「ザックとヘンリーは随分仲が良いんだな…」
思わずボソッと呟いてしまいすぐに後悔した。
子供みたいなことを言ってしまって恥ずかしい。そう思って誤魔化そうとしたが既に手遅れだった。
「テイトが嫉妬してくれた…!」
「なっ!ち、違うっ」
ザックが嬉しそうに顔を輝かせる。そんな反応をされると不貞腐れた俺が馬鹿みたいだ。
「ああ…今すぐにでも連れて帰りたい」
そう言って抱きついてくるザックを無理矢理引き剥がす。
「なら早く準備とやらを終わらせて迎えに来てくれ」
そっぽを向いてそう返せば、火に油を注いだようで「急いで迎えに行きます!」と言ったザックに膝に抱えられる勢いで抱き締められてしまった。
「ヘンリー、貴方の存在もたまには役に立ちますね」
「当て馬扱いしやがって…」
俺をキツく抱きしめながらザックとヘンリーはそんな会話をする。
俺は抵抗を諦めザックの腕の中に落ち着いた。不本意ながら、その体勢はザックに守られているようでひどく落ち着く。
すると疲れが出たのかだんだん眠くなってきてしまい、気付けばザックの腕の中で船を漕いでいた。
「ふふっ、安心しきった顔してる。ああ、本当に可愛い」
「お前、学生の頃は格好いいお兄さんって言ってだろ」
「ええ、その言葉に嘘はありませんが?今も格好いいですが可愛いの方が勝ってるだけです」
「はあ…勉強一筋だったお前が恋人を前にするとこうも馬鹿になるとは…」
「失礼ですね」
頭上から親しげな2人の会話が聞こえてくる。
俺もザックともっと話したいのに、寝不足も相まってか目を開けることができず、そのまま意識を手放してしまった。
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