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第三章『王子様、現る!?』

第72話 穴があったら挿入したい? ★

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「あがっ!? ……あ、はぁ……あうっ♡」
 
 かつての想い人と一つに繋がった悦びと、お尻の穴にペニスを挿入する背徳感。
 理性がどろどろに溶けていくのを感じ、喉が勝手に歓喜の嬌声を奏でる。

「う、そぉ♡ ほんとに挿入はいっちゃった……!? お腹、くるし……ひんっ♡」

「ヒミカ、ァ……! うっ、なんだこれ、気持ち良すぎだろ……」

 ヒミカが腰を引くと、腸壁のひだ一つ一つがなだらかに肉棒を油送する。
 三〇センチにも届くペニスが引き抜かれる感覚は、さながら排泄する時の感覚と同じだ。
 漏らしてしまうんじゃないかと錯覚して自らきゅううっと締めつけてしまう。

「んああっ!? あん、あん♡ しゅごい……っ! お尻の穴しゅごいいっ♡ 犯してるのに犯されちゃってるっ♡ 頭おかしくなっちゃうっ♡」
 
 膣に挿入されている時とは違う。
 キツイのに、なめらかで、ふわふわで。
 普段出すところでしかない場所にペニスを出し入れする倒錯感に、ヒミカは暴れ牛のような快感を処理できない。 

「んっ、あはあっ!? んあああっ♡ あーーーーっ♡」

「あらあら。これはきっずには見せられないわね」

「手で目を隠さなくても平気です! というか、肉体ならリルムさんの方が僕より子供ですよ!」

「んっふっふー。つるぺたロリっ子は意外と需要があるものよー。試してみる?」

 リルムがユーマの膨らんだ股間を見てからかう。

「結構です!」

「おや、意外。てっきりヒミカの魅了にあてられてウチに襲い掛かってくると思ったのに。ユーマって、意外と紳士なのね」

「意外は余計です! ヒミカさん一筋なだけですよ」

「知ってるよ。けど、だからこそ辛いんじゃないかしら」

 ユーマは血が出るほど唇を強く噛みしめる。
 目の前で好きな女の子が、魔族の手に自ら堕ちた男と交わる様子を血眼になって眺めるしかなかった。

「んあああっ♡ ヒミカ、ハジメてなのにお尻で感じちゃうっ♡ 変態♡ 変態になっちゃったよぉ♡ は、あっ♡」

「く、うっ。ヒミカのケツま×こ、こんな名器だったとは……っ!」

「クライドったらずるぅい♡ 前だけじゃなく手後ろの穴でもズポズポして気持ちよくなっちゃうなんて。ヒミカもおち×ぽほしい♡」

「違うっ……俺はァ、ヒミカを孕ませるンだ! 後ろじゃねぇ……畜生! 腰が勝手に動きやがる……っ やばい、イきそうだ……ッ」

「だーめ♡」

「あがッ!?」

 何者かがクライドの竿と睾丸をぎゅっと握り込む。
 直腸内で暴発寸前だったペニスが、亀頭を真っ赤に腫らして悶え苦しむ。

『──がまん、がまん』

 ヒミカのスキル【芳香幻夢アロマミスト】によって魔力が人の形となった、もう一人のヒミカの仕業だ。

「うァあああっ! ああッ!? なぜ止めるッ!? 止めるな! 殺すぞ!! イかせろッ!」

「もう、さっきから言ってることめちゃくちゃだよ? クライドは、ヒミカを殺したいの? それとも、ヒミカと気持ちよくなりたいの?」

「あ、ァああ……」

「あは♡ 素直ね。お尻じゃなくて、ココで果てたい?」

 こくっ。こくっ。

「感じてる顔、子供の頃とおんなじだ。……私達、お互いあのままだったらよかったのにね」

「ふざ、けるな。俺は、勇者に……ヒミカを、孕ませ……っ」

「もう無理なんだよ。クライドが勇者になることも、私がお嫁さんになることも……っ!」

 ヒミカは泣いていた。
 泣きながら腰を引き抜いて、今度は正面からクライドに跨った。
 自らくぱぁ、とヴァギナを広げて、ぱんぱんに膨れ上がったペニスを呑み込んでいった。

「あ、あああっ!? 来たぁああっ♡」

 中は窮屈にも関わらず、膣ひだは雄棒を待ってましたとばかりに迎え入れる。
 お尻がクライドの足に着いた頃には、子宮はとっくに貫通していた。
 亀頭が最奥をごつごつと叩き、鈍い快感が脳をぐわんぐわんと揺らして視界がぼやけ始める。

「おっ♡ おっ♡ 魔王の眷属ペニスしゅごっ♡ ヒミカが犯しているのにぃっ! 子宮が乗っ取られちゃうっ♡」

 異形と化したペニスは亀頭が著しく肥大化し、カリ首が数段に渡って波打っている。
 出し入れするたびに子宮の入り口で引っ掛かる感触が気持ちよくて、瞼の裏側で火花が散る。

「ひぐうぅっ♡ 中で暴れてるっ♡ 蹂躙されちゃってる♡ クライドが怪我してるから、おちん×んが赤ちゃん残したいって必死に子宮を壁ドンしてるっ♡ 堕とされちゃうっ♡」

「はっ、バカかよ、ヒミカ」

「クライ、ド……?」

 息を荒げながらクライドが毒づく。
 普通の人間なら廃人になるくらい強烈なヒミカの魅了にあてられているのに、まだ理性が残っているのか。
 あるいは、ヴィーヴィルに心まで侵され尽して、心さえも既に残っていないのかもしれない。

 けれど全く効いていないわけではない。
 クライドはヒミカの顔から視線を逸らすことができず、射精できないのにも関わらず憑りつかれたかのように自ら腰を振り続けてしまう。

「はぁ……はぁ……そのままケツでイかせておけばよかったものを、自らま×こでハメるなんて、よ。お前、勇者が魔王の眷属とセックスしていいと思ってのかよ」

「そんなの知らない! 気持ちいいんだもん♡ クライドだってそうでしょ? 私のナカ、気持ちいいんでしょ。ずっとこうしたかったんでしょ。ヒミカのハダカを想像して、その長いおちん×んシコシコしてたんでしょ?」

 肉竿の根本を押さえつけていた【芳香幻夢アロマミスト】の幻影が、ヒミカの抽送に合わせて同時に扱く。

「あンっ♡ 急に揉まれると、ジンジン痺れちゃ……♡」

 抗いがたい快楽に顔を歪ませたクライドが、負けじとばかりにヒミカの乳房を鷲掴みにした。

「そうだよ、バァカ! お前みたいな、頭が悪くて才能も金もないような役立たず、俺が相手にするわけねーだろ。もしかしてうぬぼれてたか? 残念勘違い! 俺は最初から、ヒミカのことなんて、どうやって俺専用の肉便器にするかってことしか眼中になかったよ」

「うるさい」

 幻影に命じて睾丸を強く揉ませる。

「ぐぅ、ぐあああっ!?」

「もういいの。これはえっちじゃなくてオナニーだから。ヒミカがクライドのおちん×んを使ってるだけだから、クライドはもう黙ってて」

 ずちゅんっ! ぱずんっ! ぱんっ、ぱんっ!
 神聖な勇者の墓で、ヒミカはひたすらをし続け、喉は楽器のように淫らな悲鳴を奏で続けた。
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