上 下
60 / 95
第三章『王子様、現る!?』

第60話 裸の付き合い2 ★

しおりを挟む
 クライドがさらに一歩近づき、しゃがみ込んでいるヒミカのほっぺに亀頭が押し付ける。

「戦場っていつも死と隣り合わせだろ? 色々と溜まっててさ」
 熱っぽく見つめるアクアマリンの瞳。

(クライドの……おちん×ん……っ!)

 初恋の男の子のペニスを目の前にして胸が高鳴るのを自覚する。
 けれど、今はまだ冷静さが残っている。
 精液も魔力も、ジャイアントオークによって満たされてしまっているから。

「私、汚れてるんだよ」

「え? なんか言ったか?」

 搾り出した声はシャワーの水と共に流れていった。
 しばらく俯いたままだったヒミカのことを、恥ずかしがっていると思ったのか、クライドはヒミカの手を取って肉棒を握らせた。

(熱……っ!)

 火で炙ったかのような肉鏝にくごて
 どくん、どくんと脈打つ血管を手のひらで感じる。
 青年の逞しい雄の証に、ヒミカの女としての部分も共鳴するかのように熱を帯びてしまう。

(私、どうしたらいいんだろう)

 初恋の幼馴染。
 学院スクールでいじめられていた幼い自分を慰めてくれた、ヒミカにとっての王子様。

(でも、私は今、勇者なんだ)

 世界に平穏を取り戻すため、復活した魔王を倒さなければならない。
 急がないと先ほどの防衛線と同じ、いや、それ以上の負傷者を増やしてしまう。

(なのにっ、私は魔物に妊娠させられちゃったかもしれなくて……もう頭がいっぱい。どうしたらいいの!?)

「ヒミカ、頼むよ」

 錯乱する心中などおかまいなしに求められる。

(だめ……身体が勝手に発情して……っ!)

 冷静さを保つために深呼吸した吐息がペニスに吹きかかると、クライドが背筋を震わせた。

「あっ」

 これ以上我慢はできないとばかりに、クライドはヒミカの手を使って扱き始めた。

「はぁっ……はぁっ……!」

 目の前で、手の中で、ペニスがさらに硬度と角度を増していく。
 真っ赤に充血した亀頭は、鈴口から歓喜の涙を流す。

 想い人を気持ちよくさせている状況が、ヒミカの心と身体をとろけるような充足感で満たしていく。
 操られたかのように手がふとももの間を割って入ると、シャワーの水ではないぬめりに指先が沈む。

(ちょっとだけ……っ! 少し触るだけだから……っ!)

 ペニスを掴む右手、女陰を弄る左手を同時に動かす。

 しゅっ、しゅっ、じゅっ、じゅぷっ、じゅぷぷっ!

 カウパーが潤滑油となり、手の動きが加速する。おへそにくっつきそうなくらい反り返った肉槍を押し倒すようにぎゅっと強く握り込む。

「ヒミカ……なんだか、上手いな……? やばい、めっちゃ気持ちいい」

「そ、そんなこと……」

 ない──と言うのは嘘になる。

(でも、慣れているなんて思われたくない) 

 わざと手つきを粗雑にするも、クライドは不満を漏らすどころか、踵を浮かせて身を捩った。

「く、あっ……! なんだこれ……指先がまるでま×この壁みたいに絡みついて……っ!? こんなの、我慢できそうにな…………うっ」

 あっけなくクライドは射精した。

「きゃっ」
 
 反射的に両手で精液を受け止める。
 ガクガクと腰をのけ反らせて、暴れ馬のようにペニスが跳ねながら狭いテントの中で精液をぶちまけた。
 健康で、日頃から身体を鍛えている男子の精子量はそこらの魔物にさえ相当する。
 
 数十度の脈動を経て収まった頃には、両手で掬い切れないほどの精液スープが出来上がっていた。

(クライドの……精子。子供だった頃じゃ考えられない。こんなに、熱くて、濃いのが出るんだ……ごくり)

 スープ皿を持ち上げるように、一気に飲み干してしまいたい衝動に駆られる。

(はぁっ……飲みたい、搾りたておち×ぽミルク、鮮度抜群のまま飲み干したいよぉ……きっとのど越しもぷりぷりして、美味しいんだろうなぁ……ってダメダメ! はしたない女だって幻滅されちゃう)

 クライドは、ヒミカが娼婦として働いていることはもちろん、勇者の力で常に発情していることも、失った魔力を精液で回復していることも知らないのだ。

「ヒミカ……」

 息を切らしたクライドが余裕のない、熱っぽい目でヒミカを見つめる。

「飲んで」

 声に、子宮が揺れた。

(飲んで、いいの……!?)

 精液と同じくらいドロドロに濁った思考は、頭の奥で微かに残っている理性を容易く塗りつぶしてしまう。
 胎内では未だオークの精子がぴょんぴょん跳ねているのに、唇が、舌が、喉が、食堂がご馳走精子を飲み干せと叫んでいる。
 まるで肉汁溢れるステーキを間近で眺める犬のように、手の中の精液に向けて、ゆっくりと舌を伸ばしていく。

「ヒミカさん、大丈夫ですか?」

「「っ!?」」
しおりを挟む
感想 13

あなたにおすすめの小説

俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない

亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。 不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。 そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。 帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。 そして邂逅する謎の組織。 萌の物語が始まる。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。

狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。 街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。 彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)

日本帝国陸海軍 混成異世界根拠地隊

北鴨梨
ファンタジー
太平洋戦争も終盤に近付いた1944(昭和19)年末、日本海軍が特攻作戦のため終結させた南方の小規模な空母機動部隊、北方の輸送兼対潜掃討部隊、小笠原増援輸送部隊が突如として消失し、異世界へ転移した。米軍相手には苦戦続きの彼らが、航空戦力と火力、機動力を生かして他を圧倒し、図らずも異世界最強の軍隊となってしまい、その情勢に大きく関わって引っ掻き回すことになる。

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

奇妙な日常

廣瀬純一
大衆娯楽
新婚夫婦の体が入れ替わる話

[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!

どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入! 舐めた奴らに、真実が牙を剥く! 何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ? しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない? 訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、 なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト! そして…わかってくる、この異世界の異常性。 出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。 主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。 相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。 ハーレム要素は、不明とします。 復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。 追記  2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。 8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。 2024/02/23 アルファポリスオンリーを解除しました。

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

処理中です...