上 下
20 / 74
第二章『告白H。職場のかわいい新社会人に膣内射精したい』

第二十話「男の夢。勃起と射精が止まらない第三魔法習得」

しおりを挟む
 次の月曜日。
 今日も僕は市立図書館に出勤する。

「シトラス、退屈だからって職場についてくるのはいいけど、バレないように気を付けてね」

「安心しろ。我の姿は一般人には見えない。翼で空を飛んでいたって気づくことはないだろうよ」

「翼といえば、シトラスの羽、少し黒くなった?」

 翼というよりは羽に近い灰色の翼が、鳩かカラスのような色に近づいている。

「ウム。漆黒に近づくほど、我の悪魔としての能力が上がっている証拠だ」

「えっ、でも僕はまだ【生命魔力マナ】を十分稼げていないんじゃ」

「いや、これは宋真との【契約】で入手した【経験値EXP】のおかげだ」

「【経験値EXP】? それってもしかして氷室先輩との……」

「そういうことだ。この【経験値EXP】は、我が宋真に捧げた【生命魔力マナ】の代わりにはならないが、我と、宋真の力を高めてくれる」

「そうなんだ。具体的には?」

「分かりやすいものと言えば、レベル3の魔法も解放された」

「えっ、ほんと!?」

「宋真、目を閉じて魔力を集中させてみろ」

「うん」

 胸の奥に魔力を集中させる。すると、脳内に突然呪文が浮かび上がるような感覚に驚く。

「【レベル3:大絶倫ストレングス】……本当だ!」

「それは人間の男なら悲願の力。絶倫だ。一度それを発動すれば、丸一日勃起と射精が止まらなくなる、まさに禁呪だな」

「勃起と射精が、止まらない……」

 ごくり、と喉が鳴った。
 だって、それってつまり……。

「ああ。射精までの快楽、そして絶頂のエクスタシーを何度でも味わえるということだ」

 想像する。
 あの射精するまでの突き動かされるような快感。
 射精している時の、頭が真っ白に溶けていくような快楽。

 あれが、無限に……。
 考えただけで勃起してしまう。
 それに……。

「『この魔法を倉林聡美に使ってみたい』であろう? 心を読まなくてもわかるぞ」

「うん……うんっ!」

 僕はかつてないほどヤル気に満ち溢れるのだった。


 駅から近い市立図書館は大盛況だ。
 あっという間に午前の業務が終わり、午後の眠い時間がやってきた。

 あれから、隣の席の氷室先輩は、僕に対する嫌がらせをしなくなった。
 棘が抜けたというか、僕と顔を合わせた途端、顔を赤くして背けるのだ。

「日高。悪いけど、そこのカートに載った本、全部入れ替えするから旧書庫に入れてきて」

「え、結構どころか相当量ありますけど、一人で、ですか?」

 僕はチラリと氷室先輩を一瞥すると、氷室先輩は顔を真っ赤に染めて慌てて弁明する。

「わ、分かってるわよ! えっと、新人の倉林さんにも手伝わせるから」

「えっ、倉林さん?」

「そうよ。他の人もそれなりに手が塞がってるから、新人くらいしか手が空いてないの。決して仕事を押し付けようとか、そんなんじゃないわ。それとも、彼女じゃ不満?」

「いえ。ありがとうございます。精一杯頑張ります」

 昨日とは比べ物にならないくらいの好待遇だ。
 今までなら『ガリガリなんだから少しくらい鍛えれば? 草食系がモテるとか、夢見る前に鏡見れば?』ぐらいは平気で言ってくるのに。

「じゃ、じゃあ私は倉林さんのOJT担当と話してくるから」

 倉林さんはまだぴちぴちの社会人一年目だから、基本的にトレーナーが面倒を見ている。
 そのトレーナーというのは、『木山武』という社会人四年目の若手だ。
 大学生のようにチャラチャラしてて、体育会系。僕とはウマが合わない。

 はぁ。僕が代わりにOJT担当だったらなぁ。
 まあ今は贅沢言うまい。

「日高先輩っ、お待たせしました! はあっ、はあっ……」

 とたた……。
 倉林さんが可愛らしい小走りで駆け寄ってくる。

「慌てなくていいよ。それじゃ、始めようか」

「はいっ!」

 肩で息をしながら献身的に僕と接してくれる想い人。
 彼女と二人きりで仕事できるのだから。

 僕は思わず舌なめずりをしそうになった口元を、慌てて隠す。
 一方、空中で漂っていたハズのシトラスは、眉間に皺を寄せて難しい表情をしていた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

性転換マッサージ2

廣瀬純一
ファンタジー
性転換マッサージに通う夫婦の話

【R18】淫魔の道具〈開発される女子大生〉

ちゅー
ファンタジー
現代の都市部に潜み、淫魔は探していた。 餌食とするヒトを。 まず狙われたのは男性経験が無い清楚な女子大生だった。 淫魔は超常的な力を用い彼女らを堕落させていく…

妻がヌードモデルになる日

矢木羽研
大衆娯楽
男性画家のヌードモデルになりたい。妻にそう切り出された夫の動揺と受容を書いてみました。

RUBBER LADY 屈辱の性奴隷調教

RUBBER LADY
ファンタジー
RUBBER LADYが活躍するストーリーの続編です

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

隣の人妻としているいけないこと

ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。 そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。 しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。 彼女の夫がしかけたものと思われ…

【R18】スライムにマッサージされて絶頂しまくる女の話

白木 白亜
ファンタジー
突如として異世界転移した日本の大学生、タツシ。 世界にとって致命的な抜け穴を見つけ、召喚士としてあっけなく魔王を倒してしまう。 その後、一緒に旅をしたスライムと共に、マッサージ店を開くことにした。卑猥な目的で。 裏があるとも知れず、王都一番の人気になるマッサージ店「スライム・リフレ」。スライムを巧みに操って体のツボを押し、角質を取り、リフレッシュもできる。 だがそこは三度の飯よりも少女が絶頂している瞬間を見るのが大好きなタツシが経営する店。 そんな店では、膣に媚薬100%の粘液を注入され、美少女たちが「気持ちよくなって」いる!!! 感想大歓迎です! ※1グロは一切ありません。登場人物が圧倒的な不幸になることも(たぶん)ありません。今日も王都は平和です。異種姦というよりは、スライムは主人公の補助ツールとして扱われます。そっち方面を期待していた方はすみません。

処理中です...