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『ご主人様に専属執事を辞める、異動届けを見られちゃいました。』
渦巻く熱 (濁音) ※
しおりを挟む「………さあ、ハル。…もっと、ぐちゃぐちゃになろうな。」
ぱちゅっ、ぱちゅっ、ぱちゅっ
「あっ、あっ、んン……。も、…おゆ、るし…」
私は、清都様と向かい合わせの姿勢で座らされている。ベッドヘッドに繋がれていた鎖は解かれて、今は手枷だけの状態になっていた。
もちろん、私の中に清都様のモノが深々と突き刺さっている。重力のせいでより奥で深く繋がってしまっている。
パンっ!
「んあっ!」
清都様が俺の臀部を持ち上げて、そのまま腰を下から突き上げた。激しく肌がぶつかる音が聞こえる。
背中が仰け反り、喉を曝け出している俺を、清都様は見上げている。
「……ハル、異動届を出した本当の理由は?」
先ほど説明した理由では、納得していない様子だ。
やはり、理由付けには少し弱かったのか…。
立て続けに清都様が質問してくる。
「……兄貴が好きなのか?」
「ちがっ!」
それだけは誤解されたくない。私は首を左右に振り否定した。
「……じゃあ、俺のことが嫌いになった…?」
ほんの少し、不安で清都様の瞳が揺らいだ気がしたが、気のせいだろうか。
「ちがい___。」
「じゃあ、どうして?」
言葉を遮るように、食い気味に質問された。
しかし、私はその質問に、正直に答えることはできない。
ただ、嘘を言ったとしても聡い清都様のことだ。
先ほどのように見抜かれてしまう。
私は、追いつめられて黙っているしかなかった。
見上げてくる美しい清都様の瞳から、視線をそっと反らした。
「………。」
沈黙を貫く私の様子に、清都様はチっ、と舌打ちをした。
「強情だな。」
パンっ!パンっ!パンっ!パンっ!
「っ!やぁっ!あっ!っひぁ!」
律動が再開され、臀部を激しく揺さぶられる。
下からの突き上げと合わせて、臀部を手で下に降ろされ、奥の内壁を思いっきり突かれる。
背中を仰け反らせた私の乳首を、清都様がチュウっと唇で容赦なく吸った。
「はあん!」
乳首を吸われてビクッと内壁も締め付けてしまう。
そのせいで、より清都様のモノと内壁が密着して、硬い熱を感じ取ってしまった。
腰は容赦なくガツガツと動かされる。
「……ハル、お願いだ…。理由を教えて?」
私を身体で追いつめながら、清都様は質問を繰り返す。
トントンと奥を刺激して、時々グリグリと私の臀部を回す様にして中を弄った。
私はもう、清都様に身体を責められて、今までに感じたことのない、未知なる快感の兆しを振り払おうとしている最中だった。
自分が作り替えられていくような、渦巻く快感。
私の頭の中は既に快感でいっぱいだった。
この怖ろしく、膨大な快感から逃れたい。
だから、思考が乱れてポロリと、口から言葉がついて出てきた。
「きよ…と様と、離れたい…。…くるしい…から…。」
そう、あなたといると苦しい。
実らない恋情が鎖になって、私の胸を締め付ける。
見ているだけで幸せなどど、一体誰が言ったのだろうか。
私には、耐えられそうにない。
「…なにが、苦しい?」
私は口を引き結び、左右に首を振った。
そのまま黙秘を続ける。涙が一粒、頬を伝っていく。
「……くそっ。」
パンっ!パンっ!くちゅっ、ぐぷっ
「やぁっ!もっ、…あっ!あ``っ、あ``あ``ぁあ!」
先ほどの未知の快感の波が、再び襲ってくる。
渦巻いていた熱が一気に集まり、頭が熱に浮かされて真っ白になっていく。
喘ぎ声というには憚られるような、濁音が喉をついた。
「…はぁ、ハル、ハル…。」
一層ガツガツと腰を穿たれ、揺さぶられてガクガクと全身が震えだす。清都様が荒くて熱い息を吐きながら、私の仰け反った喉に顔を近づけた。
ガリっ。
「っ!あぁあっっ____!!!」
喉に清都様が歯を立てた瞬間、私は頭が真っ白になってビクンっと身体を震わせた。
火花が絶えずチカチカと散り、脳天を突き刺したような大きな快感が一気に爆発した。
私のモノからは何も出ている様子がない。
確実に達しているし、まだ中が痙攣してイッているはずなのに。
「…くっ!はぁ…、はぁ…。」
びゅーっと生暖かい液体が、私の中を満たしてく。
清都様も私の中で達したようだ。
清都様のモノから白濁が勢いよく出てきて、痙攣している粘膜は、その勢いだけでも絶えず快感で疼いてしまう。
おかしい。達したのに熱が引いていかない。
こんなの知らない。
もしかして、これがメスイキというもの?
力が入らない身体を、ベッドに押し倒される。
もう、何をされているのかさえ、考えられない。
くちゅり、ぱちゅっ、ぱちゅっ。
嘘だ。待って。
これ以上は本当にだめだ。
グリっ、ゴリっ、ぱちゅん!
「~~!!…イッ、て!…あっ、やぁあっ!イッて、ます!…ま、た!あ``あ``~~!!」
イッた熱が引かないまま、また腰を動かされる。
もう、私は瞳から涙をながし、口からは涎が出て顔はぐちゃぐちゃだった。
イッても、イッても、快感が引いていかない。
白濁を出す快感とは違う。ずっと下半身を熱が渦巻いて止まらない。それどころか、段々と達するスパンが短くなっている。
譫言のように、清都様に許しを乞うても、無言のままに身体を貪られた。
もう、何度達したのかなんて分からない。
快感で意識は遠のいていく。
「……ハル、墜ちろ。俺に。」
清都様が何か言われたのは聞こえたが、私の頭には入ってこなかった。そこで、意識がプツリと途絶えてしまった。
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