『ルームメイトの服を着てナニしているのを見られちゃいました。』他、見られちゃった短編集

雨月 良夜

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『幽霊だけど、姿を見られちゃいました。(ついでに触られてます。)』

ちゃんと触ってください。※

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すごい。キスが気持ちいい。

章親の体温が暖かくて、その暖かさが自分に溶け合って混ざるような感じがします。

 

柔らかなキスに夢中になっていると、下唇をはむっと唇で挟まれます。
くすぐった感覚に、僕はうっすらと唇を開いて吐息を漏らしました。


そのほんの僅かな隙間から、するりと舌が入り込んできました。


「ふぁ……、あっンん!」

下は一気に歯列を割って、上顎をくちゅりっ、と舌先で刺激してきます。

散々、上顎をツンツンっとノックしたあとに、そのまま口腔内を貪るように舌が動いて、性感帯を暴いていきます。

 
章親の舌が、僕の舌に触れた瞬間、小さな電流が走ったような、ピクリっとする快感が身体を流れました。


「んむっ、んん!」

驚いた僕は、章親の舌を押し返そうと自分の舌を伸ばしました。
その舌は、僕の思うように動いてくれず、逆に章親の舌に絡めとられてしまいます。


くちゅりっ、ちゅくっ、ちゅぱ

 
舌を軽く吸われて、また絡めとられて。
痺れる感覚と、少しざらりとした肉厚な熱、
イヤラシイ水音。


飲み切れない唾液は、僕の顎を伝っていきました。
口腔内を貪られるような口づけで、もう息も絶え絶えです。


「っ!!っんっ、んぁ、ンっ!」

ぐっと、下半身に章親の膝が押し当てられたと思うと、ぐいぐいと僕のモノを膝で押し上げてきます。

唇は貪られたまま、強制的に快感を引き戻されました。

 
さっきまで、もどかしい熱を感じていたそれは、章親の足でまたすぐに硬さを増しました。

ぐりっ、グイっと押し上げられるたび、ビクついてしまう身体。


服の生地と章親の膝で擦れ合って、強引な膝での愛撫が、その性急さがぞくぞくっと興奮を煽ります。


他人に与えられる愛撫は予想が出来ません。
不意を突く刺激が、鋭利な快感として全身を襲ってきます。

 
「ぷはっ!んああっ!!」

貪られていた唇がやっと解放されて、文句を言ってやろうとした言葉は、意味のない音にしかなりませんでした。

 
左胸の突起の周りに、ねっとりとした感触が這って、ぺろっと舐められました。

 
…そこはだめ……。
さっき章親に弄られ過ぎて、もう敏感でだめです…。

 
でも、章親は敏感な突起を舐めてくれません。
左右の胸の、突起まわりの皮膚が薄い部分を舐めてくるけど、肝心の敏感な突起に触れてくれない。

 
股間を足で服の上からグイグイ押し上げて、
胸は突起の周りだけぺろぺろと舐めまわして…。

 

ひどい。
ひどいよぉ…。

ちゃんと、小さい声だったけど、
さっきお願いしたのに…。

 
……章親のイジワル…。

 

章親がそっと胸から顔を離して、僕の顔を覗き込みます。
僕は、身体を弄ばれて、焦らされて、景色は少し滲んで頭はぼんやりしています。

 
章親の端正な顔立ちが近づいてきて、右耳にふぅっと一息吹きかけられました。
はうっと身体をビクつかせて身を捩ります。

 

「………咲弥、どうした?」

耳元で囁いてきた章親の声は、いつもより低くて。

腰に響く声とは、こういう低くて誘うような声を言うのだと、僕は初めて知りました。

 
分かっているはずなのに、また、僕に言わせようとするのが意地悪です。
悔しくて、下唇を軽く噛んで黙ったまま、章親を睨みます。



「……咲弥はどうしてほしい…?素直に言えたら、とびっきり気持ち良くしてやるよ?」


僕にさせようとしていることは鬼畜なのに、その声は優し気に僕に問いかけます。
声の裏には、興奮と加虐心が見え隠れしています。

 
目は興奮でギラついてるのに、目元は細められて慈しむようで。

 


__快感の甘露に僕を浸す、誘惑の囁きです。

 

顎を掴まれて、噛んでいた下唇を親指でそっと撫でられます。
言葉を促す様に、何度も唇を優しく擦られて。

 
その、唇を触る感触さえも、もう僕には熱にしかなりませんでした。


 

「______さわ…て……。」

 

唇は小さく震えて、言葉を紡ぎます。
これを言えば、僕はもう、逃げられません。

 

「………どこを?どうやって?」

 

うぅ……。恥ずかしくて死にそうです。
でも、言わないといつまでたっても、焦らされたまま。

この辛い熱の疼きから解放されません。

 
「~~!!……ぼ…くの、ちん●と、…ちくび、…ちゃんと、さわってよぉ…。」

 
こんな淫乱なこと、人生で言ったことなんて一度もありません。
もう、恥ずかしくて、頭から熱が全身にぶわっと溢れていきます。

顔なんて真っ赤なはずです。

羞恥とパニックで目からは涙がポロポロ出て、止まりません。

 

溢れる涙をチュッと、章親が唇で吸い上げます。
頭をぽんぽんとされて、そっと髪を撫でられまました。



「…ごめんな。咲弥があんまり可愛いから、いじめ過ぎた。」

チュッ、チュッと優しいキスが、目じり、頬、鼻とたくさん降ってきました。
その優しいキスに、少しだけ落ち着いてきます。

 

「……咲弥。好きだ。好きで仕方ないんだ。」

唇にチュッと啄むだけのキスを一度だけされ、ぎゅっと優しく抱きしめられます。
ほんの少し、掠れたような声で言われた言葉は、切実で。

ちょっとだけ、泣きそうな声だったような気がしたのは、気のせいでしょうか。



ずっと一人で、寂しかった心が、ゆっくりと温かなもので満たされていきます。


うれしい。
僕だって、章親が好きです。
友愛ではありません。恋愛の『好き』です。


今日も、本当は身体を触られているとき、戸惑いもあったけど、嬉しさのほうが勝っていました。

だって、好きな人に触られていたんですから。

 

彼女がいないことに、ほっとしていました。
いつも頭を撫でてくれる手に、ドキドキしていました。
時折見せる、子供みたいな笑顔とか、甘えてくるような仕草が愛おしくて。

抱きしめられている夜は、いつも幸せでした。

 

でも、僕は幽霊です。人間ではありません。
恋をしても実らない。
いや、実らせてはいけないんです。

章親の将来のことを思うと、僕という存在が彼の人生を捻じ曲げてしまいます。

 

今だって、抱きしめられている手を、本当は拒まないといけません。

 
こんなに幸せで満たされているというのに。
一緒にいることができないという現実が、
切なくて、悔しくて。


どうして、僕は生きている間に、
章親に出会えなかったのでしょうか?

 

少しだけ、このときだけ。
わがままを言ってもいいかな。

 

「章親…。」

「………ん?」

名前を呼ばれた章親が、僕から少し身体を離して、伺うように目を合わせてきます。

僕は、章親の滑らかな頬を両手で包みこんで、チュッと口づけました。
驚きで目を見開いて、少し幼くなった章親の顔が愛おしくて。

僕は自然と微笑みを浮かべました。

 

「…もっとちゃんと僕のこと触って?僕のこと……、抱いて?」

 

この一晩だけ、僕をあなたの恋人にしてください。
もうそれだけで、僕は幸せです。

 

僕の顔を見た章親は、ぐっと何かを堪えるような表情をした後、さっきよりも強い力で僕をぎゅうっと抱きしめてきました。

 

「………優しくする。」

 

さっきの意地悪な雰囲気はどこかに去って、縋るように僕の身体を抱きしめる身体は、震えていました。

 


優しく服を脱がされて、僕は全裸でベッドに押し倒されました。


鎖骨から、胸、脇腹と、柔らかな唇が肌を伝って、時々チクリと小さな痛みを残していきます。


太腿を右手で持ち上げられて、内ももにチュッと唇を当てられました。


「んんっ、あっ!」

皮膚が薄いそこは、吸い上げられるたびに甘い声が漏れてしまいます。


両足は、太ももの裏を章親の両手に抑えられて、左右に広げられています。
章親の顔のすぐ近くに、僕のすっかり硬くなってしまったモノがあるのが恥ずかしくて。

 
僕は口を左手の甲で押さえながら、右手で自分のモノを隠していました。

 
内ももを舐めあげていた唇が、モノを隠していた僕の右手にチュッとキスをします。
そのまま、指を唇で食まれて、指と指の間を舌で舐めあげられます。

 

「…あっ…、やぁ…」

指と指の間には隙間が出来ていて、そこから僕の竿を指と一緒に舐めてきました。
ぴちゃっ、ぴちゃっと、ミルクを舐めるような音が聞こえてきます。


その音はイヤらしくて、しかも、章親にされているということが、僕の性感をジワリと犯していきます。

 
力の入らなくなった僕の右手を、章親の左手が絡めとって、ぎゅっと握られました。

 

「……隠すなよ。声も我慢するな。……咲弥の全部が欲しい。」


下からまっすぐと見据えられて、興奮している章親の瞳と目が合いました。
章親の荒い呼吸が、太ももに当っています。

僕を欲してくれて、興奮してくれている彼が、愛おしくて。

 

「………うん。」

羞恥で顔は真っ赤ですが、僕は素直にこくんっと頷きました。
唇を覆っていた左手は、ベッドのシーツに沈めて。
右手は、章親の左手をぎゅっと握り返しました。

 
俺がぎゅっと手を握ると、章親は綻ぶように嬉しそうに微笑みました。

 
顔がそっと、健気に立ち上がっている僕のモノに近づきます。

 
「っぁあ!…あっ、…ふぁ、やぁ…っ!」

熱くてねっとりとしたものに、僕のモノは包まれました。
待ちに待っていた直接的な快感。
それも、柔らかくて熱い口の中。


口腔にモノを含まれたとき、僕はあまりの快感に身体を仰け反らせてしまいました。

口に含まれたまま、肉厚な舌が敏感な筋を下から上へと舐めあげていきます。


舌先で、ぺろぺろと何度も舐められて、舐めあげられるたびに面白い程、身体がびくっ、びくっと跳ねてしまいます。

 

しばらく筋を虐められて、章親の左手が竿を優しく握りこんできました。
そして、ゆっくりと顔と右手を上下に動かしてきます。

 

じゅぶっ、じゅぽ、ちゅぱっ


「あっ、あンっ、…ふっ!…あぁっ…」

口を窄めてモノを吸い上げながら、右手は竿の部分を扱いてきます。

舌は敏感な筋に沿わせて、吸い上げるときに舌先で刺激されます。

 

こんなのだめ…。気持ち良すぎる…。

 

内ももはカタカタと震えて、繋いでいる僕の右手は変に力が入ってしまっています。

 
竿を吸って扱いていく動きが、どんどんと早くなっていきます。
章親が僕を昇りつめさせようとしてくるのが分かります。


絶頂が、もうすぐそこまで押し寄せていました。

 

「…あき…ち、か…。イ、ちゃうっ……!は、なっ…してぇ!」


このままでは、章親の口に出してしまいます。
蕩けている頭でも、僕の理性が『それはだめ。』と言っています。

 


「……いい。そのまま、イケ。」



興奮して低く掠れた声が聞こえて、はぁあ、と熱っぽい吐息が漏れる音が聞こえました。


筋の部分に左手の親指を添わせて。
一番敏感な先端の穴に、舌先がツンっと少し入り込んできました。


竿は左手で包みこまれたまま、
親指で筋を下から上へ擦り上げられ、
先端の穴に入りこんでいた舌が、
ぐりっと敏感なそこを抉りました。



ぐりっ、ぐりっ、ちゅううっ

ダメ押しとばかりに、穴を抉られたあとに先端を吸われました。


「っあ、やぁあ!っ!あぁぁああっ!!!」

僕の先端から、ビューっとした粘性のある液体が放たれました。
瞼の裏はチカっと火花が飛んで、今までに感じたことのない絶頂の波が身体を襲いました。


ビクンっと背中を反らせて、腰は自然と上に持ち上がってガクガクと震えています。

 
自分のモノを口に含まれたことなんて、今まで一度もありません。
というか、僕は女の人との経験もありませんでした。


だから、この強烈な絶頂の快感は味わったことが無くて。

 
それなのに、章親はすべてを搾り取るように、絶頂に達した僕のモノを左手で数回扱いて、先端をちゅうっ、ちゅうっと吸い上げています。


「あぁっ!やぁ、ゃあ……。」

章親に吸い上げられたせいで、達して敏感になっていた僕のモノは、びゅっ、びゅっ、びゅっと白濁の残滓を数回出しました。


白濁が敏感な穴から出る度に、僕の身体はビクビクと跳ねます。
残っていた白濁も章親の口の中に、全部吐き出してしまいました。

 

ゴクリと喉の鳴る音が下から聞こえて、僕は慌てて下を見ます。
右手を顎に当てて、親指を口の端に添えて顔を上げた章親。


親指が添えられた口の端には、飲み切れなかった白濁が伝っていました。

 
章親は、僕に見せつけるようにチロリと赤い舌を出して、勿体なさそうに白濁を舐めとりました。

 

「…甘い。」

 

~~っ!!!

 
「…そんなの飲んじゃだめ!えっち!へんたい!」

ワザと僕に、白濁を舐めとるのを見せつけて。
もう、恥ずかしくて、逃げたい。

右手はがっちりと章親の左手に握られて、抵抗できません。


だから、ぼんやりした意識でヤケクソ半分に、語彙力のない言葉を投げかけます。

 

僕の恥ずかしがって暴れている様子に、クスクスと章親は笑っています。

 

「いまさらだな。……それに、咲弥の全部を、くれるんだろ?」




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