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顔
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「いいなっ! いかにも『愼』って感じじゃね?」
出前でピザを取り、レモン味の炭酸ジュースを飲みながらパソコンの中の愼に話しかけた。顔をデザインしてすぐに、愼が自分で3D化していて、頼めば横顔も後ろ姿も見ることができる。
『そうでしょうか。気に入っていただけて良かったです。』
パソコンの中の愼が口を開く。人間そっくりというわけじゃないけど、本当に話しているようだ。真っ黒な髪。少しだけ癖をつけて額に下ろした前髪。俺より少しだけ長い襟足。彫りの深い顔、少しだけ浅黒い。そして太い眉。
「でもな、服を着ないとだな。」
肩から画面に映る部分は裸で寒そうだ。この羨ましい顔にどんな服を着せたら似合うだろう? ピザの中でも1番好きなトマトとバジルの乗った一片を摘んで口に入れながら、画面に語りかけた。
『どんな服にいたしましょうか? 蝶ネクタイ?』
「どこからそんな発想になるんだよっ!」
すぐに愼の姿が、襟の小さな白いシャツに黒い蝶ネクタイをした姿に変わった。どこからその発想を得たんだ? どこから!
『いや、執事として……。それでは軍服にいたしますか?』
「それも却下。」
自衛隊の迷彩服を着た愼が表れる。帽子も被ってなかなかカッコいいけど、こんな服は趣味じゃない。
『では警備員の……。』
「ダメ。」
即座に却下すると、一瞬現れた紺色の制服が消えてまた裸になった。
「普通の服でいいんだよ。普通で。」
『優樹様のように?』
そういうと、俺が着ているものと同じ服を着た愼が現れた。紺のチェック柄のシャツ。なかなか似合うけど……。
「色違いがいいな。俺と同じって恥ずかしすぎる。」
『なぜ?』
「何でもだよっ!」
言ってるそばから顔が熱くなるのが分かる。愼とペアで服を着たいわけじゃない。愼に似合う服を探したいんだ。
『それではこれで。』
愼の服が赤のチェックに変わった。ああ、愼は青系より赤い方の色が似合うかも。
「愼、お前何歳?」
『まだ誕生日はきていませんが。』
「違うって。設定で何歳なんだよ?」
『優樹様のお好みのままに。何歳に見えますか?』
愼が少しだけ首を傾げて聞いてくる。だんだんと仕草が人間のようになってるのかな? この顔に年齢を当てはめるとしたら……。
「28ぐらい?」
『では28歳。独身でございます。』
「なに、その設定。」
戯けた表情をする愼を見て、思わず笑ってしまった。それから、身長と体重は俺よりも高く。血液型はO型にしようなどと、愼と楽しく遊ぶことができた。
出前でピザを取り、レモン味の炭酸ジュースを飲みながらパソコンの中の愼に話しかけた。顔をデザインしてすぐに、愼が自分で3D化していて、頼めば横顔も後ろ姿も見ることができる。
『そうでしょうか。気に入っていただけて良かったです。』
パソコンの中の愼が口を開く。人間そっくりというわけじゃないけど、本当に話しているようだ。真っ黒な髪。少しだけ癖をつけて額に下ろした前髪。俺より少しだけ長い襟足。彫りの深い顔、少しだけ浅黒い。そして太い眉。
「でもな、服を着ないとだな。」
肩から画面に映る部分は裸で寒そうだ。この羨ましい顔にどんな服を着せたら似合うだろう? ピザの中でも1番好きなトマトとバジルの乗った一片を摘んで口に入れながら、画面に語りかけた。
『どんな服にいたしましょうか? 蝶ネクタイ?』
「どこからそんな発想になるんだよっ!」
すぐに愼の姿が、襟の小さな白いシャツに黒い蝶ネクタイをした姿に変わった。どこからその発想を得たんだ? どこから!
『いや、執事として……。それでは軍服にいたしますか?』
「それも却下。」
自衛隊の迷彩服を着た愼が表れる。帽子も被ってなかなかカッコいいけど、こんな服は趣味じゃない。
『では警備員の……。』
「ダメ。」
即座に却下すると、一瞬現れた紺色の制服が消えてまた裸になった。
「普通の服でいいんだよ。普通で。」
『優樹様のように?』
そういうと、俺が着ているものと同じ服を着た愼が現れた。紺のチェック柄のシャツ。なかなか似合うけど……。
「色違いがいいな。俺と同じって恥ずかしすぎる。」
『なぜ?』
「何でもだよっ!」
言ってるそばから顔が熱くなるのが分かる。愼とペアで服を着たいわけじゃない。愼に似合う服を探したいんだ。
『それではこれで。』
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「違うって。設定で何歳なんだよ?」
『優樹様のお好みのままに。何歳に見えますか?』
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「28ぐらい?」
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