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教育実習三週目
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バス停を降りて河川敷を家までたどる。表から帰るより、裏から回った方が少しだけ近い。家を裏から見ると、風呂場やリョウの部屋の明かりが点いているのが分かった。
『みんな帰ってきたかな?』
今日は7時過ぎまで佐々木先生に指導を受けていて、いつもより遅くなってしまった。今日自分がやった、平方根の応用の授業の反省。どんな流れで1時間を持っていくかは考えていたけど、子どもがいきなり変な解答をするといつも戸惑う。今日は菊池と三井に助けられた。変に動揺したお陰で、火曜日なのにこの1週間の気力を全部持っていかれたような気がする。
『風呂に入って、今日は早く寝よう。』
金曜日まで上げろと言われた指導案もだいぶ整ってきた。今日休んでも、後2日あれば何とかなるだろう。とにかく今日は早く寝たい。だいたい夕食は7時過ぎ。みんなはもう食べただろうか?
「ただいま帰りました。」
玄関を開けると、3人の靴がきちんと並んでいた。味噌汁の香りが漂っている。みんな帰ってきているに違いない。キッチンの扉を開けると、トモとリョウがテーブルに料理を運んでいるところだった。
「ちょうど良かった。ユウが今風呂に入ってる。ここで手を洗って着替えてこい。」
手を洗いながらテーブルを見ると、前に使ったホットプレートが置いてある。そしてあの大皿。
『餃子だ!』
給食で昨日食べたばかりだけど、トモの作った餃子の方が100倍は美味しい。今日はトモが一人で包んだのかな?
少しだけ元気が出たような気がして、手を洗うとすぐに自室へ駆け上がり、いつものシャツとジーンズに着替えてキッチンへ戻った。
「お手伝いしなくてすみません。」
「大丈夫。今日は3人がほぼ同じ時間に帰ってきたから、ユウに手伝ってもらった。」
「僕は風呂が先。」
リョウの風呂好きは分かっているけど、そうかユウも料理はできるんだ。ちょうどホットプレートに並べ終えた餃子はどれも形が整っている。あのヒダを綺麗に作れるんだから、ユウも料理が上手いのに違いない。
「お待ちどうさま。おっ、カズお帰り。」
いつもの定位置。僕の前に座ったユウが僕に笑顔を見せた。濡れて少し黒っぽく見える髪を一つに纏めている。長い前髪が一筋落ちてきているのがアクセント。でも、やっぱりバスローブなんだ……。
「お前、何でいつもバスローブでウロウロしてるんだ?」
いつもの白いTシャツとジーンズに着替えているリョウが、隣を見て話しかける。うん、僕も興味があるよ。白いバスローブを着こなすことができるのはユウだけだろう。
「うん? ちょっとした……お誘い?」
リョウの事を見てサラッと言った言葉で、ドキッとする。ちょうどトモがホットプレートに水を注いでジュワーっと湯気が上がった。その向こうで、リョウの顔も少しだけ赤らんだ気がした。
『みんな帰ってきたかな?』
今日は7時過ぎまで佐々木先生に指導を受けていて、いつもより遅くなってしまった。今日自分がやった、平方根の応用の授業の反省。どんな流れで1時間を持っていくかは考えていたけど、子どもがいきなり変な解答をするといつも戸惑う。今日は菊池と三井に助けられた。変に動揺したお陰で、火曜日なのにこの1週間の気力を全部持っていかれたような気がする。
『風呂に入って、今日は早く寝よう。』
金曜日まで上げろと言われた指導案もだいぶ整ってきた。今日休んでも、後2日あれば何とかなるだろう。とにかく今日は早く寝たい。だいたい夕食は7時過ぎ。みんなはもう食べただろうか?
「ただいま帰りました。」
玄関を開けると、3人の靴がきちんと並んでいた。味噌汁の香りが漂っている。みんな帰ってきているに違いない。キッチンの扉を開けると、トモとリョウがテーブルに料理を運んでいるところだった。
「ちょうど良かった。ユウが今風呂に入ってる。ここで手を洗って着替えてこい。」
手を洗いながらテーブルを見ると、前に使ったホットプレートが置いてある。そしてあの大皿。
『餃子だ!』
給食で昨日食べたばかりだけど、トモの作った餃子の方が100倍は美味しい。今日はトモが一人で包んだのかな?
少しだけ元気が出たような気がして、手を洗うとすぐに自室へ駆け上がり、いつものシャツとジーンズに着替えてキッチンへ戻った。
「お手伝いしなくてすみません。」
「大丈夫。今日は3人がほぼ同じ時間に帰ってきたから、ユウに手伝ってもらった。」
「僕は風呂が先。」
リョウの風呂好きは分かっているけど、そうかユウも料理はできるんだ。ちょうどホットプレートに並べ終えた餃子はどれも形が整っている。あのヒダを綺麗に作れるんだから、ユウも料理が上手いのに違いない。
「お待ちどうさま。おっ、カズお帰り。」
いつもの定位置。僕の前に座ったユウが僕に笑顔を見せた。濡れて少し黒っぽく見える髪を一つに纏めている。長い前髪が一筋落ちてきているのがアクセント。でも、やっぱりバスローブなんだ……。
「お前、何でいつもバスローブでウロウロしてるんだ?」
いつもの白いTシャツとジーンズに着替えているリョウが、隣を見て話しかける。うん、僕も興味があるよ。白いバスローブを着こなすことができるのはユウだけだろう。
「うん? ちょっとした……お誘い?」
リョウの事を見てサラッと言った言葉で、ドキッとする。ちょうどトモがホットプレートに水を注いでジュワーっと湯気が上がった。その向こうで、リョウの顔も少しだけ赤らんだ気がした。
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