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教育実習ニ週目
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『はあっ、終わらない。』
佐々木先生からもらった資料と指導書を見比べる。いくつも資料をもらったから、授業の指導案を作るためには、大体は指導書を参考にしていけばいいことは分かった。でも、丸写しでは駄目だ。なんとか自分の言葉でまとめないと。
明日からの2日間が休みなことをいいことに、夜更かしをしていた。来週の金曜日までに見せろと言われた指導案。ある程度見通しがきくところまでやってから寝よう。そう思ってテーブルに向かってパソコンを開いたのがいけなかった。
『喉が渇いた。』
スマホで小さく洋楽を流していたお陰で集中できた。耳からイヤホンを引き抜き、ジュースでも飲もうかと腰を上げる。夜中の2時、これに取り組み始めてから3時間が過ぎてる。もうみんな寝ているに違いない。
『何を飲もうかな……?』
そうっと自室のドアを開けて、コップを持ちながら階段を降りる。電気をつけなくとも足元の常備灯で充分だ。お茶を一杯だけ飲んで、自分で買って冷やしておいたカルピスウォーターでも持っていくか。
「……うあっ……。」
「………………だろ……。」
下に近づくにつれて、何だか声が聞こえてきた。何となく……何となくなんだけど、まだ誰か起きてた? しかも複数。
『リョウの部屋?』
階段を下まで降りて廊下を右側に耳を澄ますが、何も聞こえてこなくなった。
「……ああっ……!」
思わず漏らしたような声は左側から聞こえてきた。キッチン……? キッチンへのドアは明かり取りもつけてない木製のドアだ。ここに入りたいけど……。
隣のリビングのドアへ向かう。あのドアはガラスが嵌め込まれている。曇りガラスの周りに透明な飾りガラス。少しだけなら覗けるかも。
何だかドキドキしながら、自分の部屋に戻った方がいいと思うのに、なぜか自然に足がリビングのドアに向かっていた。勘違いかもしれない。灯りは小さい。誰もいないようだったら……まさか幽霊だったら……?
ドアまであと一歩の所で、ゾワっと鳥肌が立って腕を擦る。コップを持つ左手が少しだけ震えてきた。
『いやいや、何を考えてるんだ! 幽霊なんているわけないし。』
頭を振って、でも、そうっと透明なガラスの部分に近づいて中を覗いた。
『!!』
リョウが全裸で床に四つん這いになっていた。小さな灯りでも脱ぎ捨てられた服の上にいるのが分かった。顔を上げて、苦痛なのか快楽なのか分からないような真っ赤な顔をしている。何かを掴もうとするかのように右手を前に突き出していた。その後ろに覆い被さるようにしているもう1人の裸の男……。
『ユウ……!』
部屋へ戻ろうと踵を返す。顔を上げて動こうとした途端に、何かにぶつかった。
『!!』
佐々木先生からもらった資料と指導書を見比べる。いくつも資料をもらったから、授業の指導案を作るためには、大体は指導書を参考にしていけばいいことは分かった。でも、丸写しでは駄目だ。なんとか自分の言葉でまとめないと。
明日からの2日間が休みなことをいいことに、夜更かしをしていた。来週の金曜日までに見せろと言われた指導案。ある程度見通しがきくところまでやってから寝よう。そう思ってテーブルに向かってパソコンを開いたのがいけなかった。
『喉が渇いた。』
スマホで小さく洋楽を流していたお陰で集中できた。耳からイヤホンを引き抜き、ジュースでも飲もうかと腰を上げる。夜中の2時、これに取り組み始めてから3時間が過ぎてる。もうみんな寝ているに違いない。
『何を飲もうかな……?』
そうっと自室のドアを開けて、コップを持ちながら階段を降りる。電気をつけなくとも足元の常備灯で充分だ。お茶を一杯だけ飲んで、自分で買って冷やしておいたカルピスウォーターでも持っていくか。
「……うあっ……。」
「………………だろ……。」
下に近づくにつれて、何だか声が聞こえてきた。何となく……何となくなんだけど、まだ誰か起きてた? しかも複数。
『リョウの部屋?』
階段を下まで降りて廊下を右側に耳を澄ますが、何も聞こえてこなくなった。
「……ああっ……!」
思わず漏らしたような声は左側から聞こえてきた。キッチン……? キッチンへのドアは明かり取りもつけてない木製のドアだ。ここに入りたいけど……。
隣のリビングのドアへ向かう。あのドアはガラスが嵌め込まれている。曇りガラスの周りに透明な飾りガラス。少しだけなら覗けるかも。
何だかドキドキしながら、自分の部屋に戻った方がいいと思うのに、なぜか自然に足がリビングのドアに向かっていた。勘違いかもしれない。灯りは小さい。誰もいないようだったら……まさか幽霊だったら……?
ドアまであと一歩の所で、ゾワっと鳥肌が立って腕を擦る。コップを持つ左手が少しだけ震えてきた。
『いやいや、何を考えてるんだ! 幽霊なんているわけないし。』
頭を振って、でも、そうっと透明なガラスの部分に近づいて中を覗いた。
『!!』
リョウが全裸で床に四つん這いになっていた。小さな灯りでも脱ぎ捨てられた服の上にいるのが分かった。顔を上げて、苦痛なのか快楽なのか分からないような真っ赤な顔をしている。何かを掴もうとするかのように右手を前に突き出していた。その後ろに覆い被さるようにしているもう1人の裸の男……。
『ユウ……!』
部屋へ戻ろうと踵を返す。顔を上げて動こうとした途端に、何かにぶつかった。
『!!』
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