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2:大学祭と口づけと
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『おーい! 駿也!! 大学祭だ! その名も『欅藝祭』。もっと違うネーミングないのかな!?』
布団の中で、夜中に駿也に送ったメールはいつものように瞬時に既読がついた。メールを見ているのか見ていないのか、いつの間にかどうでも良くなった自分がいる。明日から大学祭だ。3日間授業が休みになり、俺は初日だけ、サークルの模擬店を手伝うことにしていた。
『もうすぐ2年になるんだよな。』
駿也がいなくなって2年になる。俺の黒歴史である白雪姫を演じてから2年が経った。俺には何も言わずに、途中から王子役で出てきた駿也……。
『メガネを取った顔、田崎さんにそっくりだった……』
本当はもうそんなにハッキリ覚えているわけじゃない。駿也の顔は黒縁メガネの印象の方が強い。けど、田崎さんと身近に話して以来、駿也の顔が田崎さんにダブルことが多くなっていた。
『目を瞑ってろ。』
あの時の駿也の声が耳元で聞こえる。あの時のように、目を瞑ってみる。あれからすぐにキスをされたんだ……。目の前に、何故か苦しそうな表情の駿也の顔が蘇った。
『あ、あれ……?』
気がつくと自分の分身が芯を持ち、ムクムクと起ち上がっていた。本能のままに指を輪にして扱いていく。
『俺のこと覚えていて欲しい……。』
覚えているよ、駿也。けど……いつまで? 俺はいつまで待っていればいいんだ?
『どこで食べた味?』
……駿也の作った唐揚げが食べたい。一緒に……欅が見えるところで。大学にある何本かの欅を思い出す。あの下で田崎さんと……。
『また…絶対に会えるから……。』
うそ……つ……き……。……メールに返事もよこさない……くせに。あの後、レモン味の舌が……入ってきた。……駿也……もう一度……。
「ンはあっ! ……はあっ、はあっ、はあ……。」
ベッドの頭のところに置いてある箱に手を伸ばす。左手に付いた劣情の証をティッシュで拭う。
最後の瞬間に見えた顔……。王子様の姿で俺にキスをしてきたのは……茶髪の田崎さんだった。
「……。」
こんな事、初めてだ。俺はあまり性欲が弱いのか、自分で処理するのも滅多にない。けど、今日は止まらなかった……。キスをしてきたのは、駿也。田崎さんは関係ない。田崎さんは彼女がいるし……。頭の中であの時、キスをしてきたのは駿也だと分かってはいるが、何故か映像が茶髪の田崎さんにすり替わっていた。
冷静になると、恥ずかしい事この上ない。俺は、布団を頭から被って眠ろうとした。けれど、それから長い時間、大学になってからあちこちで見かけた、田崎さんの姿が頭から離れなかった。
布団の中で、夜中に駿也に送ったメールはいつものように瞬時に既読がついた。メールを見ているのか見ていないのか、いつの間にかどうでも良くなった自分がいる。明日から大学祭だ。3日間授業が休みになり、俺は初日だけ、サークルの模擬店を手伝うことにしていた。
『もうすぐ2年になるんだよな。』
駿也がいなくなって2年になる。俺の黒歴史である白雪姫を演じてから2年が経った。俺には何も言わずに、途中から王子役で出てきた駿也……。
『メガネを取った顔、田崎さんにそっくりだった……』
本当はもうそんなにハッキリ覚えているわけじゃない。駿也の顔は黒縁メガネの印象の方が強い。けど、田崎さんと身近に話して以来、駿也の顔が田崎さんにダブルことが多くなっていた。
『目を瞑ってろ。』
あの時の駿也の声が耳元で聞こえる。あの時のように、目を瞑ってみる。あれからすぐにキスをされたんだ……。目の前に、何故か苦しそうな表情の駿也の顔が蘇った。
『あ、あれ……?』
気がつくと自分の分身が芯を持ち、ムクムクと起ち上がっていた。本能のままに指を輪にして扱いていく。
『俺のこと覚えていて欲しい……。』
覚えているよ、駿也。けど……いつまで? 俺はいつまで待っていればいいんだ?
『どこで食べた味?』
……駿也の作った唐揚げが食べたい。一緒に……欅が見えるところで。大学にある何本かの欅を思い出す。あの下で田崎さんと……。
『また…絶対に会えるから……。』
うそ……つ……き……。……メールに返事もよこさない……くせに。あの後、レモン味の舌が……入ってきた。……駿也……もう一度……。
「ンはあっ! ……はあっ、はあっ、はあ……。」
ベッドの頭のところに置いてある箱に手を伸ばす。左手に付いた劣情の証をティッシュで拭う。
最後の瞬間に見えた顔……。王子様の姿で俺にキスをしてきたのは……茶髪の田崎さんだった。
「……。」
こんな事、初めてだ。俺はあまり性欲が弱いのか、自分で処理するのも滅多にない。けど、今日は止まらなかった……。キスをしてきたのは、駿也。田崎さんは関係ない。田崎さんは彼女がいるし……。頭の中であの時、キスをしてきたのは駿也だと分かってはいるが、何故か映像が茶髪の田崎さんにすり替わっていた。
冷静になると、恥ずかしい事この上ない。俺は、布団を頭から被って眠ろうとした。けれど、それから長い時間、大学になってからあちこちで見かけた、田崎さんの姿が頭から離れなかった。
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