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欲しいのは君だけ。
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次の日、仕事で早朝から缶詰めだった俺は、10時のオープンに合わせて「ミノ・カフェ」へ行くことにした。しかし、この早い時間では彼はいないだろう。いつも、夕方からのシフトに入っているのは、この一年間の様子で把握していた。
『やっぱり缶にするか。』
俺はバックヤードでいつもの缶コーヒーを買って、モールの2階に上がり定位置についた。
『いつ、就職を決めるんだ?』
カフェに通うようになって聞きかじった会話から、彼が4年であるということ、就職活動に精を出していることなどが分かっていた。彼は、ここFO企画に就職するはず…。
会社ではもうすでに配達員を募っており、1人は内定したと聞いていた。俺は彼に近づきたい気持ちと、8年前に投げつけられた『好きな奴がいる』という言葉に板挟みになり、何の行動もできないでいた。
「今日も、諦めるか…。」
缶コーヒーはとっくに飲み終わったが、脳内でカフェエプロンを揺らしながら歩く彼を繰り返し再生し、しばらくたってから地下にもどった。
『やっぱり缶にするか。』
俺はバックヤードでいつもの缶コーヒーを買って、モールの2階に上がり定位置についた。
『いつ、就職を決めるんだ?』
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会社ではもうすでに配達員を募っており、1人は内定したと聞いていた。俺は彼に近づきたい気持ちと、8年前に投げつけられた『好きな奴がいる』という言葉に板挟みになり、何の行動もできないでいた。
「今日も、諦めるか…。」
缶コーヒーはとっくに飲み終わったが、脳内でカフェエプロンを揺らしながら歩く彼を繰り返し再生し、しばらくたってから地下にもどった。
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