2 / 35
いつか、君と
初めての相手 1
しおりを挟む
「おや、いい男。」
そいつは、1人で飲んでいたバーに入ってくるなりカウンターにいる俺の隣に座った。
「ねぇ。お兄さん、タチ?」
ここがそういう出会いを求めるバーだという事は知ってたが、こういう奴は好みじゃない。
「…」
「アキラさん。来ていきなりですか…。」
マスターが呆れ返っている。このマスターは…似ている。あの人に。雰囲気が。…笑顔が…。
「だっていい男はちゃんとキープしておかなっきゃ。」
「僕、アキラ。よろしく。お兄さん、名前は?」
「…洸一。」
結局1度もあの人に呼んでもらえなかった名を告げる。
「歳は?」
「二十歳。」
驚いた顔が目に入ってくる。マスターも目を丸くする。
「びっくり!僕より年上だと思ってた。お兄さん、落ち着いてるね?」
フッと笑った。あの人に近づきたくてしょうがなかった。あの人と対等になりたくてしょうがなかった。弟みたいな「こう君」ではなく、「洸一」として向き合いたかった。
「ここは初めて?」
アキラの声が現実に引き戻す。
「ああ。」
マスターがギムレットを出すと、そいつはきれいに整えられている指でグラスを掴み口をつけた。
「洸一さん、男、経験ないでしょ?」
グラス越しに俺を見る。
「…ああ。」
「やっぱり。ノンケ?でもないか…。男に恋したことはありそう。」
グラスを置きながらアキラが告げる。見ただけで分かるものか?単純に驚く。
「ねえ、洸一さん、この後時間ある?」
男が俺にもたれかかる。
「僕が教えてあげる。」
「…。」
俺は席を立った。金を支払い店を出る。男は後について店を出てきた。
そいつは、1人で飲んでいたバーに入ってくるなりカウンターにいる俺の隣に座った。
「ねぇ。お兄さん、タチ?」
ここがそういう出会いを求めるバーだという事は知ってたが、こういう奴は好みじゃない。
「…」
「アキラさん。来ていきなりですか…。」
マスターが呆れ返っている。このマスターは…似ている。あの人に。雰囲気が。…笑顔が…。
「だっていい男はちゃんとキープしておかなっきゃ。」
「僕、アキラ。よろしく。お兄さん、名前は?」
「…洸一。」
結局1度もあの人に呼んでもらえなかった名を告げる。
「歳は?」
「二十歳。」
驚いた顔が目に入ってくる。マスターも目を丸くする。
「びっくり!僕より年上だと思ってた。お兄さん、落ち着いてるね?」
フッと笑った。あの人に近づきたくてしょうがなかった。あの人と対等になりたくてしょうがなかった。弟みたいな「こう君」ではなく、「洸一」として向き合いたかった。
「ここは初めて?」
アキラの声が現実に引き戻す。
「ああ。」
マスターがギムレットを出すと、そいつはきれいに整えられている指でグラスを掴み口をつけた。
「洸一さん、男、経験ないでしょ?」
グラス越しに俺を見る。
「…ああ。」
「やっぱり。ノンケ?でもないか…。男に恋したことはありそう。」
グラスを置きながらアキラが告げる。見ただけで分かるものか?単純に驚く。
「ねえ、洸一さん、この後時間ある?」
男が俺にもたれかかる。
「僕が教えてあげる。」
「…。」
俺は席を立った。金を支払い店を出る。男は後について店を出てきた。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
つまりは相思相愛
nano ひにゃ
BL
ご主人様にイかないように命令された僕はおもちゃの刺激にただ耐えるばかり。
限界まで耐えさせられた後、抱かれるのだが、それもまたしつこく、僕はもう僕でいられない。
とことん甘やかしたいご主人様は目的達成のために僕を追い詰めるだけの短い話です。
最初からR表現です、ご注意ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる