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想いが溢れた
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いつもの場所へ戻ってきた俺は、愕然とした。
「コウイチ…これ…。」
巌城さんのオフィスが入ってたビルが取り壊されて、ほとんど原形を留めていなかった。同時に、さっきここを通り抜けた時には、他のことに気を取られていて周りを見ていなかった事を思い出した。
「ああ、忘れてた…。ショッピングモールだ。」
よく見ると奥の方が金属の塀に囲まれて、横に長い三階建てのビルが建設中だということが分かった。この辺りは駐車場になるのだろうか…。どうだったっけ…。
「行くぞ。」
コウイチの声に我に返り、手を繋いだまま扉を通り抜けた。
「過去の部屋」へ戻るとそこには誰も居なかった。コウイチはスキャンのスイッチを入れると、俺を抱きしめて、またキスをしてきた。
「ま、待って…。」
「待てない。」
俺はゾクゾクする気持ちとは裏腹に、何の覚悟もできていなかった。キスの先…キスの先はどうなるの?
コウイチは、俺を軽々と抱き上げると、ソファで下ろした。俺の体を挟むようにして膝立になり、そっと顔を近づけてきた。
「目をつぶれ…。」
そして目を瞑った俺の瞼にキスを落とした。そこから啄むように、顔中にキスを落とすと、耳元にチュッっとリップ音を響かせた。
「ひゃあっ!」
思わず声が出た。耳…ゾクゾクする…。
「ここ…感じる?」
コウイチは、ワザと耳元で囁いた。そしてまた、チュッっと口づけた。
「あ…ン…」
何だか変な気分だ。じっとしていられずに、脚をモジモジと動かした。
「奏…俺のものになって…」
コウイチがそう言ったかと思うと、唇を合わせ、舌が入ってきた。歯列をなぞり喉の奥まで舌が入る。喉の奥を何度か撫でられると、ハッキリと俺の分身が立ち上がって行くのが分かった。
「は…ぁン…」
思わず腰を揺り動かす。コウイチの唇が離れ、クスッと笑ったかと思うと、またキスをして俺の舌を吸い上げた。
いつの間にかスーツやシャツのボタンが外され、スラックスのベルトも外されジッパーが下されていた。
『い、いつの間にっ!?』
コウイチの早業に言葉にならない。
「グレーのボクサー…」
コウイチがそう呟くと、俺のボクサーの中に手を入れてきた。
「あ…ぁ、…待って」
「待てない。」
コウイチが、もうすでに勃ち上がったものを、外に出して扱きはじめた。
「あ、あっ…あ…待ってコウイチ…」
俺のモノの先端から蜜が溢れてくる。…気持ちがいい。でも…このままじゃ嫌だ…。
「何?」
「俺…ばっかり…コウイチも…」
コウイチがフッと笑い、自分で服を脱ぎはじめた。
「コウイチ…これ…。」
巌城さんのオフィスが入ってたビルが取り壊されて、ほとんど原形を留めていなかった。同時に、さっきここを通り抜けた時には、他のことに気を取られていて周りを見ていなかった事を思い出した。
「ああ、忘れてた…。ショッピングモールだ。」
よく見ると奥の方が金属の塀に囲まれて、横に長い三階建てのビルが建設中だということが分かった。この辺りは駐車場になるのだろうか…。どうだったっけ…。
「行くぞ。」
コウイチの声に我に返り、手を繋いだまま扉を通り抜けた。
「過去の部屋」へ戻るとそこには誰も居なかった。コウイチはスキャンのスイッチを入れると、俺を抱きしめて、またキスをしてきた。
「ま、待って…。」
「待てない。」
俺はゾクゾクする気持ちとは裏腹に、何の覚悟もできていなかった。キスの先…キスの先はどうなるの?
コウイチは、俺を軽々と抱き上げると、ソファで下ろした。俺の体を挟むようにして膝立になり、そっと顔を近づけてきた。
「目をつぶれ…。」
そして目を瞑った俺の瞼にキスを落とした。そこから啄むように、顔中にキスを落とすと、耳元にチュッっとリップ音を響かせた。
「ひゃあっ!」
思わず声が出た。耳…ゾクゾクする…。
「ここ…感じる?」
コウイチは、ワザと耳元で囁いた。そしてまた、チュッっと口づけた。
「あ…ン…」
何だか変な気分だ。じっとしていられずに、脚をモジモジと動かした。
「奏…俺のものになって…」
コウイチがそう言ったかと思うと、唇を合わせ、舌が入ってきた。歯列をなぞり喉の奥まで舌が入る。喉の奥を何度か撫でられると、ハッキリと俺の分身が立ち上がって行くのが分かった。
「は…ぁン…」
思わず腰を揺り動かす。コウイチの唇が離れ、クスッと笑ったかと思うと、またキスをして俺の舌を吸い上げた。
いつの間にかスーツやシャツのボタンが外され、スラックスのベルトも外されジッパーが下されていた。
『い、いつの間にっ!?』
コウイチの早業に言葉にならない。
「グレーのボクサー…」
コウイチがそう呟くと、俺のボクサーの中に手を入れてきた。
「あ…ぁ、…待って」
「待てない。」
コウイチが、もうすでに勃ち上がったものを、外に出して扱きはじめた。
「あ、あっ…あ…待ってコウイチ…」
俺のモノの先端から蜜が溢れてくる。…気持ちがいい。でも…このままじゃ嫌だ…。
「何?」
「俺…ばっかり…コウイチも…」
コウイチがフッと笑い、自分で服を脱ぎはじめた。
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