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番外編 お菓子はいいから悪戯させて②* 【2023ハロウィン】
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※ハロウィンに関するお話です。本編の時系列とは関係なくお楽しみください。
※拘束、大人の玩具の要素がありますので、苦手な方はご注意ください。
理玖が俺の足を肩にかけ、自分の指を舐ってから俺の後孔へと添えた。指先が固く締まった部分に触れ、つぷりと挿れられていく。いつもなら痛みとか違和感とかがあるのに、今の俺にはそれを感じる余裕はない。
陰茎にぴったりと装着された機械が駆動音を僅かに響かせながら蠢いている。外したいのに、手が拘束されているため機械が外せない。搾り取るような動きと締め付け、そして振動が強制的に俺を絶頂へと導いていく。
「りく、ぅ……っ、も、とめ……や、あぁっ!」
「ふふ、すごいね。千草のここ、僕の指をきゅうきゅう締め付けてくるよ」
「ふ、ああッ……そこ、やらぁ……っ」
理玖は俺の後孔から指を引き抜き、再び指を増やして差し込んでいく。期間が開いたためにそこは固く閉じられていたが、理玖が丁寧に解していくお陰で随分と柔らかくなったようで全く痛くない。それどころか前で感じ過ぎて指を挿れられただけでもイキそうになる。
理玖は十分に解れたことを確認してから指を引き抜いて、下着を脱いでからスカートを捲り、その顔に似合わず立派な陰茎の先端を尻の穴にぴとりとくっつけた。ひくひくと物欲しそうに開閉する後孔は、触れてきた理玖の先端にちゅうちゅうと吸い付いて飲み込もうとしている。
「千草、トリックオアトリートって言ってごらん?」
「んあ……っ、とり、お、んッ……とり……っ?」
「よく出来ました。じゃあとびきりのご褒美をあげるね。……っ」
「ひっ、あ、――――……ッ!」
トリックオアトリート、そう言った瞬間に理玖が俺の中を抉るように一気に突き進んだ。半分ほど入ったところで俺はびくびくっと身体を痙攣させながら果て、締まった後孔に理玖が顔を顰める。
頭が真っ白になり、目の前がちかちかと瞬く。
頭のてっぺんから突き抜けるような快感に、全身が強張った。意識が一瞬飛んだ気がするが、すぐに胎内と陰茎への刺激に意識が浮上する。
意識が飛んだ瞬間に後孔が緩んだのか、その隙を狙って理玖がまたずぷずぷと突き進んでいき、全て入った頃には俺の息は上がりきっていた。
「ふあぁっ……も、ねが……とめ……んんッ」
「僕がイったら止めてあげる。ほら千草……んっ」
「んんっ、ふ……ん゛ん、ッ」
ただ合わせるだけではない貪るような口付けに呼吸が奪われていく。口端から溢れた涎をぺろりと舐め、口を塞いでは口内を犯していく理玖の舌。
とても気持ちがいい。舌のざらざらした感触が、口の中の気持ち良いところを擦る度に腰が揺れて、理玖を求めている。瞬きをするとぼんやりと見えていた視界がクリアになり、目の前にある理玖の綺麗な顔がはっきりと見えた。
――きゅん、と後孔が締まる。
見えた理玖の表情は俺が想像していたものではなかった。俺が想像していたより何倍も扇状的で艶めかしく、そして余裕のない表情をしていた。
俺がそうさせているのだと思えば思うほど胸が高鳴り、胎内の理玖を締め付ける。女装をしているから女の子に抱かれているような気分になるが、それが理玖ならば男でも女でもいいと思えるくらいには理玖のことが好きだ。
「ふあ、ぁっ……また、イくっ……イっちゃ……ッ」
「千草、っ……出すよ……っ」
「んあっ、あ、――――……ッ!」
中に広がる熱い感覚、それと同時に俺は自分の精を吐き出した。
名前を呼ばれた気がして目が開けると、目の前にあったのは恋人の端正な顔だった。
「ん……りく……?」
「ごめんね、また無理させちゃったね」
謝りながら俺の髪を優しく梳いてくれる。俺の髪が、理玖の細くて長い少し筋張った指を滑っていく感覚がとても気持ちがよくて、もっとしてくれとその手に擦り寄った。そんな俺に理玖はくすりと微笑んで、俺の前髪を掻き上げて額にキスをする。
「そんな可愛いことされたらまた襲っちゃうよ?」
「……あれ……使わなかったら、いいよ」
「あれ……?ああ、電動オナホ?」
恥ずかしくて名称を言うのを避けたと言うのに、わざわざご丁寧に理玖がその名称を口にした。途端に真っ赤になっただろう俺の顔を見た理玖は、堪らないといった表情で俺を見下ろしている。
「そうだなあ……まああれは刺激が強かったみたいだし。でも折角買ったからなぁ……そうだ、千草へのお仕置きに使おっか」
お仕置きという言葉にきゅんと下腹部が疼く。
……って、何期待してるんだよ俺!いや、期待してる訳じゃなくてこれは……これはただ……ただ?
自分の身体はまだ理玖を求めているようで、後孔がヒクヒクとしている。中に出した理玖の精液は全て理玖自身が処理をしてくれたようで、ヒクヒクと開閉しても何も出ては来なかった。
「トリックオアトリート」
「!……だから、俺お菓子持ってな……!」
「っ……ふふ、ご馳走様」
ハロウィンの合言葉のような言葉をにこやかに告げた理玖は、文句を言う俺の唇にそっと自分の唇を重ねてから悪戯げに笑った。
「僕はお菓子よりも千草が欲しかっただけだから」
「な……っ」
「さーて、千草もシャワー浴びておいで。僕今日のためにカボチャのタルト作ってみたんだ。出たら一緒に食べようよ」
ソファのそばの床に座っていた理玖が立ち上がる。ほら、と出された手におずおずと手を重ねると、理玖はとても幸せそうな笑みを浮かべた。
その後シャワーを浴びた俺は、理玖の作ったカボチャのタルトを彼と一緒に仲良くつつきあったのだった。
おわり
◆あとがき◆
この二人といえばエロ、と思いながら書いていました。ハロウィンと言いながらハロウィンぽいのは「トリックオアトリート」と言う言葉と理玖のコスプレ、そしてカボチャのタルトくらいでしたね……
タイトルの「お菓子はいいから悪戯させて」はまんまの意味です。むしろ理玖にとってはお菓子よりも千草の方を食べたかったのですが、それを直接言わずに敢えて今回は「悪戯」をするお話にしました。
楽しんでいただけたら幸いです。
ハッピーハロウィン!
※拘束、大人の玩具の要素がありますので、苦手な方はご注意ください。
理玖が俺の足を肩にかけ、自分の指を舐ってから俺の後孔へと添えた。指先が固く締まった部分に触れ、つぷりと挿れられていく。いつもなら痛みとか違和感とかがあるのに、今の俺にはそれを感じる余裕はない。
陰茎にぴったりと装着された機械が駆動音を僅かに響かせながら蠢いている。外したいのに、手が拘束されているため機械が外せない。搾り取るような動きと締め付け、そして振動が強制的に俺を絶頂へと導いていく。
「りく、ぅ……っ、も、とめ……や、あぁっ!」
「ふふ、すごいね。千草のここ、僕の指をきゅうきゅう締め付けてくるよ」
「ふ、ああッ……そこ、やらぁ……っ」
理玖は俺の後孔から指を引き抜き、再び指を増やして差し込んでいく。期間が開いたためにそこは固く閉じられていたが、理玖が丁寧に解していくお陰で随分と柔らかくなったようで全く痛くない。それどころか前で感じ過ぎて指を挿れられただけでもイキそうになる。
理玖は十分に解れたことを確認してから指を引き抜いて、下着を脱いでからスカートを捲り、その顔に似合わず立派な陰茎の先端を尻の穴にぴとりとくっつけた。ひくひくと物欲しそうに開閉する後孔は、触れてきた理玖の先端にちゅうちゅうと吸い付いて飲み込もうとしている。
「千草、トリックオアトリートって言ってごらん?」
「んあ……っ、とり、お、んッ……とり……っ?」
「よく出来ました。じゃあとびきりのご褒美をあげるね。……っ」
「ひっ、あ、――――……ッ!」
トリックオアトリート、そう言った瞬間に理玖が俺の中を抉るように一気に突き進んだ。半分ほど入ったところで俺はびくびくっと身体を痙攣させながら果て、締まった後孔に理玖が顔を顰める。
頭が真っ白になり、目の前がちかちかと瞬く。
頭のてっぺんから突き抜けるような快感に、全身が強張った。意識が一瞬飛んだ気がするが、すぐに胎内と陰茎への刺激に意識が浮上する。
意識が飛んだ瞬間に後孔が緩んだのか、その隙を狙って理玖がまたずぷずぷと突き進んでいき、全て入った頃には俺の息は上がりきっていた。
「ふあぁっ……も、ねが……とめ……んんッ」
「僕がイったら止めてあげる。ほら千草……んっ」
「んんっ、ふ……ん゛ん、ッ」
ただ合わせるだけではない貪るような口付けに呼吸が奪われていく。口端から溢れた涎をぺろりと舐め、口を塞いでは口内を犯していく理玖の舌。
とても気持ちがいい。舌のざらざらした感触が、口の中の気持ち良いところを擦る度に腰が揺れて、理玖を求めている。瞬きをするとぼんやりと見えていた視界がクリアになり、目の前にある理玖の綺麗な顔がはっきりと見えた。
――きゅん、と後孔が締まる。
見えた理玖の表情は俺が想像していたものではなかった。俺が想像していたより何倍も扇状的で艶めかしく、そして余裕のない表情をしていた。
俺がそうさせているのだと思えば思うほど胸が高鳴り、胎内の理玖を締め付ける。女装をしているから女の子に抱かれているような気分になるが、それが理玖ならば男でも女でもいいと思えるくらいには理玖のことが好きだ。
「ふあ、ぁっ……また、イくっ……イっちゃ……ッ」
「千草、っ……出すよ……っ」
「んあっ、あ、――――……ッ!」
中に広がる熱い感覚、それと同時に俺は自分の精を吐き出した。
名前を呼ばれた気がして目が開けると、目の前にあったのは恋人の端正な顔だった。
「ん……りく……?」
「ごめんね、また無理させちゃったね」
謝りながら俺の髪を優しく梳いてくれる。俺の髪が、理玖の細くて長い少し筋張った指を滑っていく感覚がとても気持ちがよくて、もっとしてくれとその手に擦り寄った。そんな俺に理玖はくすりと微笑んで、俺の前髪を掻き上げて額にキスをする。
「そんな可愛いことされたらまた襲っちゃうよ?」
「……あれ……使わなかったら、いいよ」
「あれ……?ああ、電動オナホ?」
恥ずかしくて名称を言うのを避けたと言うのに、わざわざご丁寧に理玖がその名称を口にした。途端に真っ赤になっただろう俺の顔を見た理玖は、堪らないといった表情で俺を見下ろしている。
「そうだなあ……まああれは刺激が強かったみたいだし。でも折角買ったからなぁ……そうだ、千草へのお仕置きに使おっか」
お仕置きという言葉にきゅんと下腹部が疼く。
……って、何期待してるんだよ俺!いや、期待してる訳じゃなくてこれは……これはただ……ただ?
自分の身体はまだ理玖を求めているようで、後孔がヒクヒクとしている。中に出した理玖の精液は全て理玖自身が処理をしてくれたようで、ヒクヒクと開閉しても何も出ては来なかった。
「トリックオアトリート」
「!……だから、俺お菓子持ってな……!」
「っ……ふふ、ご馳走様」
ハロウィンの合言葉のような言葉をにこやかに告げた理玖は、文句を言う俺の唇にそっと自分の唇を重ねてから悪戯げに笑った。
「僕はお菓子よりも千草が欲しかっただけだから」
「な……っ」
「さーて、千草もシャワー浴びておいで。僕今日のためにカボチャのタルト作ってみたんだ。出たら一緒に食べようよ」
ソファのそばの床に座っていた理玖が立ち上がる。ほら、と出された手におずおずと手を重ねると、理玖はとても幸せそうな笑みを浮かべた。
その後シャワーを浴びた俺は、理玖の作ったカボチャのタルトを彼と一緒に仲良くつつきあったのだった。
おわり
◆あとがき◆
この二人といえばエロ、と思いながら書いていました。ハロウィンと言いながらハロウィンぽいのは「トリックオアトリート」と言う言葉と理玖のコスプレ、そしてカボチャのタルトくらいでしたね……
タイトルの「お菓子はいいから悪戯させて」はまんまの意味です。むしろ理玖にとってはお菓子よりも千草の方を食べたかったのですが、それを直接言わずに敢えて今回は「悪戯」をするお話にしました。
楽しんでいただけたら幸いです。
ハッピーハロウィン!
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