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第三章 メスに染められて

第三十八話 女湯にて(3)

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 体を密着させながら、股と股とをこすり合わせる。
 触れ合う度に生まれるクリトリスからの熱い快感が、骨盤に溜まっていく。
 男の時とは違う、絡み付くような快楽が、じわりじわりと高まっていく。

「あん……ぁん」

 口がだらしなく開いていく。
 メスの本能が咲き乱れ、体を妖しくくねらせてしまう。
 男だった時の動きが、思い出せなくなっていく。
 オスの性欲がどんなものだったか、分からなくなっていく。

 あたしにあるのは、オスの本能の脱け殻。
 その脱け殻に、溢れかえるほどのメスの本能が注がれいく。
 殻ごとメスの色に染めながら、あたしの体を真のメスへと導いていく。
 骨の髄までエッチな女に染めていく。

「そうよ……アカネ………あんっ……もっとよ……あんっ……もっと染まって……いいの」

 猫姫様は、あたしと同じように体をくねらせながら、クリトリスを押し当ててくる。
 口、首、胸、お腹、太もも、そしてあそこ。
 全身が性感帯になったあたしの感じるスポットを、的確に刺激しながら、自らも快楽を貪っている。

「「あんっあんっあんっあんっあんっ……」」

 メスとして、心と体が堕ちていく。
 女の快楽の底無し沼へと堕ちていく。

 男らしさは、微塵も残っていない。
 一人の女として、恥らしいまで脱ぎ捨てて、メスの悦びに身を委ねる。

 ネコミミ、乳首、クリちゃんが、甘くとろとろにとろけていく。
 セックスに要らないものを全て棄てて、一匹の発情したメスになっていく。
 女の劣情の塊と化していく。

 甘だるい快楽の熱風が、体中に渦を巻く。
 淫乱に腰を振りながら、猫姫様にしがみつく。
 喉の奥から高い喘ぎ声を出し続ける。

「あんっ……あんっ……ダメ……もっと……いくの……いっちゃうの……あぁん」
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