【R18】注文の多い料理店【TS】ー完結ー

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第二章 メス化調教

第二十話 新しい朝

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 新しい朝が来た。

 絶望の朝が。

 悦びに胸が痺れ、大空あおぐ。

 山猫の声に、ふくよかな胸と 

 グジョグジョに濡れたあそこを……。

 ダメ、  

ーーー
 
 ペシ、ペシ、ペシ。

 まどろみの中、頬っぺたを柔らかいもので叩かれる。

「う、うーーん」

 一体何だろう。
 薄っすらと目を開ける。
 ぼやけた視界に浮かび上がるのは、白い毛皮を着た男の子だ。
 まだ幼い顔つきから察するに、十歳くらいだろうか。
 栗色の髪の毛に、奇抜にもネコミミを着けている。
 それ以上に特徴的なのは、大きな目だ。
 瑠璃色の目は大きく、縦に筋が入っている。
 口元から、鋭い犬歯が覗いている。

 仰向けに寝ている自分の上に、男の子は馬乗りになっていた。

 ペシ、ペシ、ペシ。

 柔らかく弾力のある手で、今度はおでこを叩かれる。
 殴られているというのに、全然痛くない。
 肉球のようなもので、マッサージされているようで、むしろ心地がいい。

 こちらが動かないことに業を煮やしたのか、怒気を強めた可愛らしいアニメ声で、まくし立ててくる。

「こら人間。この、ねぼすけ。起きろ。起きろったら起きろー」

 眠い。あと、三十分。三十分だけ……。

「言うこと聞かない悪いペットはこうしてやる!」

 首筋に生暖かい吐息が、吹きかけられる。

 ザラザラとした舌で、舐められる。

 肩を甘噛みされて、牙が少し食い込んだ。

 痛いというよりも、くすぐったい。
 噛む力はあまり強くないようだ。
 だが、おかげで目はだんだんと覚めていく。

「人間のくせにタヌキにぇ入りとは、いい度胸じゃないか」

 舌足らずの高い声で凄まれても、怖くない。
 しかし、「人間のくせに」とはどういうことだろう。

 ペシ、ペシ、ペシ

 さらに頬を叩かれる。

 ようやく体に力が入るようになり、体を半分回転させた。

「あれ? これは、ピンクのパジャマ?」

「ようやく起きたか、人間! まずは朝一番にやることがあるだろう」

 男の子は、やたらと高圧的な命令口調で接してくる。
 だが威厳がないためか、全く怖くない。
 むしろ、めいいっぱい背伸びをしている感じがして、微笑ましく感じてしまう。

「あっ。笑ったな、人間。僕はもう、お前のご主人様なんだぞ。すごく、すっごーく、偉いんだぞ。だから言え。『おはようございます。ご主人様』と」

 きゃ、きゃわいい。
 口調と言い、態度と言い、あまりの可愛らしさに、ギュッと抱き締めたくなる。
 なんでだろう。
 可愛い男の子を見ていると、心がキュンとしちゃうの。
 こんなこと、はじめて。
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