【R18】注文の多い料理店【TS】ー完結ー

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第一章 メス堕ち前夜

第八話 オスとしての最期

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 一度エッチのスイッチが入ると、もう歯止めが効かない。
 オレは右手で強くペニスを握りながら、せんずりを繰り返す。

(ねぇ、ママ。あの人間ついに始めちゃったね)

 興奮しているオレの耳に、微かな空耳が届く。
 幼い子供のような声だ。

(そうね。始めちゃったわね。もともとあまり我慢強くなさそうだったから、予想通りだけど。バカなオスね)

 今度は若い女性の声の空耳だ。
 オレは構わず自慰を続ける。
 腰が浮くような心地よさを前に、空耳なんて相手にしている余裕はない。

「あぁ。これが女の中だったら最高なのにな。思いっきり犯したいぜ」

 暴走する性欲に思わず本音が漏れる。

(ママ、この「欲望の塊」どうするの? 食べちゃう? それとも捨てちゃうの?)

(そうね。食べてしまうのもいいけれど、もっと楽しい使い方があるのよ)

 空耳を無視して、自慰に励む。
 睾丸がギュッと引き締まる。
 腰がピストン運動してしまう。
 竿が限界まで固くなり、亀頭が充血して敏感になっていく。
 もう限界が近い。

(そうなんだ。僕たちの家に忍び込んだ悪いオスだもん。ただで済ませちゃだめだよね)

(ふふっ。罰はしっかり受けてもらわないとね。オスの人間は凶暴で危険だから、ニャン太はまだ近づいちゃだめよ)

(分かった。じゃあ後のお楽しみだね)

(いい子にしてたら、メスになった人間をあげるから、ペットにしていいわよ)

(わーい、ずっと欲しかったんだ。人間のペット。とっても可愛いメスがいいな)

(そうね。とびっきりのメスにしてしまいましょうね。それにしても、この子ったら誰に似たのかしら。ふふふっ)

 ようやく邪魔な空耳は聞こえなくなった。
 オレは女が乱れる姿を想像して、ペニスをシコシコと刺激する。
 刺激と共に先走り液が溢れ出て、亀頭の先端が濡れていく。
 ペニスが一段と大きくなる。

「出すぞ。中に出してやる。孕め、オレの子を孕め!」

 オレは野獣に堕ちながら、体を欲望のままに動かす。
 妄想の世界には極上の女がいる。
 その女を激しく犯しながら、オレは一気に射精した。
 お腹がべとべとになるほどの大量の精液が、勢いよく噴出する。
 頭の奥が真っ白になるほどの快楽が、頭を溶かしていく。

 ぐるぐると視界が回っていく。
 体に力が入らない。
 オレはなすすべなく、ぐったりと体を投げ出した。


(あぁあ。出しちゃった。人間、ビクビクいっているね)

(ふふっ。ビクビクいっているわね。自慰で終わるなんて、空しいオスとしての最期だったわ)

 なぜだろう。射精後の心地よさを吹き飛ばすような、ぞっとするほど冷たい空耳がする。
 天井に猫の大きな目が浮かびあがり、オレの姿をじっと見つめている。
 そんなありえない妄想に囚われながら、薄れゆく思考を意識の彼方に手放した。
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