【R18】美少女専門学園 強制"性転換"部 特別洗脳コース【TS】

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第三章 美少女学園一年目 芽吹き根付く乙女心

【第77話】 再教育(77)つばさ

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■つばさサイド(26)

「ど、どうして、つばさちゃんに、おちんちんが、ついているの?」

 つばさは瞳と向き合ったまま固まっていた。
 何を言っているのだろう。
 つばさには、瞳の言っている意味が分からない。

 ただならぬ空気に、汗がすっと引いていく。
 つばさはただただキョトンとして、自分と同じく裸の瞳を見つめていた。

「おちんちん、ってなぁに?」

 口から正直な感想が漏れた。

 つばさの性に感する知識は、洗脳で消されてしまっている。
 だから、おちんちんの意味を理解できなかったし、それが男性のシンボルであることも、分かるはずがなかったのだ。

「おちんちん?」

 まわりの女の子たちは言葉に釣られて、一度つばさの股の間を見た後、恥ずかしそうに目を背けたり、両目を手で覆ったりしている。

 自分の体が恥ずかしいものと、認識されている。
 どんなに記憶を奪われていようとも、それだけは幼いつばさにも分かった。

 この時、つばさは自分が他の女の子と違うことに初めて気がついた。
 自分にある股間の突起が、他の女の子たちにないことを。
 彼女たちにある真っ直ぐな筋の孔が、自分にはないことを。

 つばさは、刺すような厳しい視線にいたたまれなくなり、しゃがんで股間を隠した。

 まわりの女子は、ガヤガヤとし始めた。

「つばさちゃんに、おちんちんが? 本物?」
「あたし、弟ので見たことあるから間違いないわ。あれはどう見ても、男の子のおちんちんよ」
「どういうこと? あたしたち、ずっと騙されていたの?」
「男の子なのに、女の子のふりをしていたのね」
「あたし、知ってる。男子のくせに、女子のふりをする人達を、おかまさんって言うのよ」
「嫌だ。気持ち悪い。あたしの裸、見られちゃったの? 男の子に」

 女子たちの表情は驚きから、嫌悪感へと変化していく。
 これまでは、お友だちだったはずの女の子たちが一歩二歩と離れていく。

 少し落ち着いたところで、彼女たちは、つばさを排除しようと動き出した。
 一人の女子がついに、大声をあげる。

「出ていきなさいよ。男子は男子と一緒に着替えるべきよ」

 他の女子も「そうだそうだ」と口々に追唱する。
 せきをきったように、容赦ない罵声が飛んでくる。
 
「出ていってよ。男子の前で着替えたくないもの」 

 それらの言葉はどれも刺々しく、つばさの可愛らしさへの嫉妬も含まれていた。
 自分たちが敵わない人気者の女の子が、実は男の子だった。その衝撃は凄まじい。

「違うの。これは何かの間違いよ。だってあたしはずっと女の子だったんだもの」

 つばさは、必死に言い返す。自分は女の子だとどんなに伝えても、誰も受け入れてくれない。
 ついに感情を抑えられなくなり、つばさは泣き出してしまった。
 自分が男の子? そんなはずはないし、断じて認められない。
 悲しい? 苦しい? 痛い?
 どれか分からないけれど、嗚咽が止まらない。

 唯一分かるのは、自分が他の女子と違うということのみだ。

 騒ぎが聞こえたからだろうか。
 つばさが教室の隅で泣きじゃくっていると、背後から保健の先生が近付いてきた。
 最近から非常勤で顔を出すようになった速水先生だ。どこかミステリアスな雰囲気で、生徒にも人気がある。

 速水先生は、泣き声をあげるつばさに「どうしたの?」と語りかけながら、優しく撫でる。
 
 そして、他の女子達を制してから、つばさを抱き抱えたまま、スタスタと速足で保健室へと消えていった。
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