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第三章 美少女学園一年目 芽吹き根付く乙女心
【第37話】 再教育(37)あおい◆
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■あおいサイド(13)
BS学園の校舎は、リゾート地に建てられた白亜の宮殿だ。
緑あふれる大きな庭園を越えると、バロック調の三階建ての建物が出迎える。
静かな浜風が、アーチ形の窓を通して吹き込んでくる。
赤絨毯が敷かれた廊下から、トロピカルな海を一望できる。
大理石でできた螺旋型の中央階段を上った先に、あおいが在籍する一年B組があった。
一限目十分前、着いた時には既に生徒で賑わっていた。
白いセーラー服を着た女子たちと、同じく白い貴族のような制服を着た男子で溢れている。
「あっ。おあいさん、ごきげんよう。お体はもう大丈夫?」
女子生徒の一人が、あおいに気が付いて駆け寄ってきた。
「ごきげんよう。ご病気されていたのでしょう? 心配してたのよ」
「みんな、あおいさんの回復を心待ちにしてたのよ。またお会いできてうれしいわ」
B組の女子たちは、一斉にあおいを取り囲んだ。
皆大切に育てられたお嬢様だ。
あおいも、お嬢様育ちとクラスメートに思われている。
女子としての常識が足りないところが、逆に箱入り娘だったからと誤解されているのだ。
実際は、お嬢様どころか女の子育ちですらないのだが。
「ごきげんよう。瑠璃さん、萌さん。心配かけてごめんなさい。もう、大丈夫」
あおいは、学園の風習にならってお辞儀をする。
どうやら、監禁されていたここ数日は、病欠扱いになっていたらしい。
クリスティーナの席を見たが、彼女も来ていなかった。
何かあったのだろうか。
嫌な予感がする。
無事だと良いのだけど。
教室の窓際最後方の席には、つばさが座っていた。
つばさはあおいに気が付くと、さらさらで長い黒髪をかき上げながら振り向いた。
「ごきげんよう。お元気そうで何より」
まるで何事もなかったかのようなつばさの態度に、あおいは顔を引きつらせた。
この娘は信用できない。
友達のふりをして、自分とクリスティーナを売ったのだ。
早紀に掴まったあの日のことは忘れはしない。
つばさに教えてもらった場所へ行き、まんまと罠にはめられた時のことを。
理事長の隣に立って蔑むような笑みを浮かべていたつばさの姿を、今でも覚えている。
自分がどんな目に遭ったか、つばさは知っているのだろうか。
クリスティーナがどうなっているか、何か知っているのだろうか。
「ごきげんよう」
あおいは怒りを飲み込んで、平静を装う。
問いただすとしたら、放課後だろう。
ーーーー
「それでは、今日は125ページからです」
(だ、だめ……声を出しちゃ……)
一限目のフランス語の授業開始早々から、あおいは体を縮ませて、真っ赤な顔をして座っていた。
スカートの上からギュッとショーツを押さえつける。
"on ne nait pas femme on le devient translation"
「それでは、あおいさん。このフランス語を英語と日本語に訳して下さい」
「ぁんっ……は、はぃ……」
あおいはメスの顔を浮かべている。
原因は、股間に装着されたローターだ。
あおいのショーツの中で、ピンク色の大人の玩具がブルブルと振動していた。
敏感なクリトリスに当たり、絶え間なく刺激が加えられる。
外すわけにはいかないし、バレてはいけない。
これがさくらとの約束だ。
こらえながら、頭を授業に向けようとする。
意識しないようにしても、股間から脳天を直撃するような甘い刺激は、延々と続く。
”One... is not born... but becomes a woman"
「人……は女に生まれるので……ぁん……はない、女になるのだ……ぁん」
「そうです。シモーヌ・ド・ボーボアールの言葉です。よくできました」
なんとか切り抜けた。
だが、授業はまだ終わっちない。
五十分が永遠に感じられる。
太ももに力が入らず、がくがくと震えている。
ショーツは愛液でビショビショになっていた。
あおいは、意識をあさっての方向に向けて、快感をやり過ごそうとする。
それでも一時しのぎにすぎず、甘い痺れは骨盤全体へと広がっていく。
「ねぇ、あおいさん。顔が赤いですよ。大丈夫?」
隣に座っている瑠璃が心配そうに話しかけてきた。
「だ、大丈夫。ぁん……ちょっと体が熱いだけで……ぁ」
感じていないふりを貫こうとするが、どうしても、色っぽい吐息が漏れてしまう。
それでも、今バレるわけにはいかない。
あとニ十分……あと十分……。
もじもじと股間をすり合わせ、火照った顔に涙を浮かべながら、あおいは耐え凌ぐ。
もう限界に近い。
キーンコーンカーンコーン
授業の終わりを告げるチャイムが響く。
何とか耐えきったと安堵の表情を浮かべるあおいに、更なる試練が待ち構えていた。
「フランス語はここまでです。特進生の方は、これから一年から三年生までの合同体育になりますので、移動してくださいね」
BS学園の校舎は、リゾート地に建てられた白亜の宮殿だ。
緑あふれる大きな庭園を越えると、バロック調の三階建ての建物が出迎える。
静かな浜風が、アーチ形の窓を通して吹き込んでくる。
赤絨毯が敷かれた廊下から、トロピカルな海を一望できる。
大理石でできた螺旋型の中央階段を上った先に、あおいが在籍する一年B組があった。
一限目十分前、着いた時には既に生徒で賑わっていた。
白いセーラー服を着た女子たちと、同じく白い貴族のような制服を着た男子で溢れている。
「あっ。おあいさん、ごきげんよう。お体はもう大丈夫?」
女子生徒の一人が、あおいに気が付いて駆け寄ってきた。
「ごきげんよう。ご病気されていたのでしょう? 心配してたのよ」
「みんな、あおいさんの回復を心待ちにしてたのよ。またお会いできてうれしいわ」
B組の女子たちは、一斉にあおいを取り囲んだ。
皆大切に育てられたお嬢様だ。
あおいも、お嬢様育ちとクラスメートに思われている。
女子としての常識が足りないところが、逆に箱入り娘だったからと誤解されているのだ。
実際は、お嬢様どころか女の子育ちですらないのだが。
「ごきげんよう。瑠璃さん、萌さん。心配かけてごめんなさい。もう、大丈夫」
あおいは、学園の風習にならってお辞儀をする。
どうやら、監禁されていたここ数日は、病欠扱いになっていたらしい。
クリスティーナの席を見たが、彼女も来ていなかった。
何かあったのだろうか。
嫌な予感がする。
無事だと良いのだけど。
教室の窓際最後方の席には、つばさが座っていた。
つばさはあおいに気が付くと、さらさらで長い黒髪をかき上げながら振り向いた。
「ごきげんよう。お元気そうで何より」
まるで何事もなかったかのようなつばさの態度に、あおいは顔を引きつらせた。
この娘は信用できない。
友達のふりをして、自分とクリスティーナを売ったのだ。
早紀に掴まったあの日のことは忘れはしない。
つばさに教えてもらった場所へ行き、まんまと罠にはめられた時のことを。
理事長の隣に立って蔑むような笑みを浮かべていたつばさの姿を、今でも覚えている。
自分がどんな目に遭ったか、つばさは知っているのだろうか。
クリスティーナがどうなっているか、何か知っているのだろうか。
「ごきげんよう」
あおいは怒りを飲み込んで、平静を装う。
問いただすとしたら、放課後だろう。
ーーーー
「それでは、今日は125ページからです」
(だ、だめ……声を出しちゃ……)
一限目のフランス語の授業開始早々から、あおいは体を縮ませて、真っ赤な顔をして座っていた。
スカートの上からギュッとショーツを押さえつける。
"on ne nait pas femme on le devient translation"
「それでは、あおいさん。このフランス語を英語と日本語に訳して下さい」
「ぁんっ……は、はぃ……」
あおいはメスの顔を浮かべている。
原因は、股間に装着されたローターだ。
あおいのショーツの中で、ピンク色の大人の玩具がブルブルと振動していた。
敏感なクリトリスに当たり、絶え間なく刺激が加えられる。
外すわけにはいかないし、バレてはいけない。
これがさくらとの約束だ。
こらえながら、頭を授業に向けようとする。
意識しないようにしても、股間から脳天を直撃するような甘い刺激は、延々と続く。
”One... is not born... but becomes a woman"
「人……は女に生まれるので……ぁん……はない、女になるのだ……ぁん」
「そうです。シモーヌ・ド・ボーボアールの言葉です。よくできました」
なんとか切り抜けた。
だが、授業はまだ終わっちない。
五十分が永遠に感じられる。
太ももに力が入らず、がくがくと震えている。
ショーツは愛液でビショビショになっていた。
あおいは、意識をあさっての方向に向けて、快感をやり過ごそうとする。
それでも一時しのぎにすぎず、甘い痺れは骨盤全体へと広がっていく。
「ねぇ、あおいさん。顔が赤いですよ。大丈夫?」
隣に座っている瑠璃が心配そうに話しかけてきた。
「だ、大丈夫。ぁん……ちょっと体が熱いだけで……ぁ」
感じていないふりを貫こうとするが、どうしても、色っぽい吐息が漏れてしまう。
それでも、今バレるわけにはいかない。
あとニ十分……あと十分……。
もじもじと股間をすり合わせ、火照った顔に涙を浮かべながら、あおいは耐え凌ぐ。
もう限界に近い。
キーンコーンカーンコーン
授業の終わりを告げるチャイムが響く。
何とか耐えきったと安堵の表情を浮かべるあおいに、更なる試練が待ち構えていた。
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