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231.真夜中の出来事 sideイグニート
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いつものように仕事を終わらせ
城内の見回りも終え、部屋へ帰ろうとしていた時
静まり返った玄関を、段々と大きくなっていく慌ただしい足音が静寂を破った。
騒々しいな…
こんな夜中に誰だと、振り向こうとするよりも早く
聞き慣れた、されど聞いた事のない切羽詰まった声が飛んできた。
「イグ!!」
!? ヴァン!?
「ヴァン?どこに行って…「ユアンを呼べ!!」」
振り返れば、部屋にいるものと思っていたヴァンの腕の中に
あの子がぐったりとして抱き抱えられていた。
その様子から一刻を争うのだと瞬時に理解し、直ぐに行動した。
ユアンを連れ、あの子を運び込んだ部屋へ急いで駆けつけてベッドのシーツを赤へと染めている身体を改めて見た。
肩と背には刀傷、脚には銃傷の痕
顔は腫れて、その部分以外血の気が感じられないほど青白くなってしまっていた。
そんな状態を見たユアンが直ぐに治療をしようとその身体に触れた瞬間
重傷を負っているとは思えない程の力で暴れ出した。
その身体を3人がかりで押さえ込んだが、それでもその動きを完全に止める事は出来なかった。
少し強引な手だったが、彼を麻酔で眠らせた後
ユアンは治療を始めた。
城内の見回りも終え、部屋へ帰ろうとしていた時
静まり返った玄関を、段々と大きくなっていく慌ただしい足音が静寂を破った。
騒々しいな…
こんな夜中に誰だと、振り向こうとするよりも早く
聞き慣れた、されど聞いた事のない切羽詰まった声が飛んできた。
「イグ!!」
!? ヴァン!?
「ヴァン?どこに行って…「ユアンを呼べ!!」」
振り返れば、部屋にいるものと思っていたヴァンの腕の中に
あの子がぐったりとして抱き抱えられていた。
その様子から一刻を争うのだと瞬時に理解し、直ぐに行動した。
ユアンを連れ、あの子を運び込んだ部屋へ急いで駆けつけてベッドのシーツを赤へと染めている身体を改めて見た。
肩と背には刀傷、脚には銃傷の痕
顔は腫れて、その部分以外血の気が感じられないほど青白くなってしまっていた。
そんな状態を見たユアンが直ぐに治療をしようとその身体に触れた瞬間
重傷を負っているとは思えない程の力で暴れ出した。
その身体を3人がかりで押さえ込んだが、それでもその動きを完全に止める事は出来なかった。
少し強引な手だったが、彼を麻酔で眠らせた後
ユアンは治療を始めた。
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