炎のように

80.噛合せ

「おせっか………親切なんですね」
「え？………ああ！俺ら親切だから君の事放っておけなくてさ！」
「そうそう！だからさ一緒に遊ぼうよ！」

やっぱりか。これはさっさと誤解を解いておかなくては。

「折角のお気遣いですが、俺はもう十分に楽しんだので大丈夫ですよ。それに先程も言ったように俺には連れがいます。ですからどうぞ俺の事は気にせずあなた方はあなた方で楽しんで下さい」
「は？………いやいや！君俺らの言ってる事分かってる！？」
「？　ええ、理解していますよ。ですから、こうしてお心遣いは不要だと申し上げているのですが？」
「ああもう！違うってば！イライラするな！もういいから兎に角一緒に来い！」

いきなり叫んだかと思うと俺に掴みかかってこようとするから、その手を払って大きく距離をとった。

「残念ながら俺はここで人を待っていないといけないので、ご遠慮させて頂きます」
「そんなつれない事言うなよー」
「俺らとイイコトしようぜ？」
「そうそう、どうせ君も暇なんでしょ？」

じりじりと詰めてくる彼らの出方を探る。


見たところ武器は所持していないようだが…
さて、どうしたものか。


面倒くさいな…適当にあしらえばいいか。

 


「暇潰しだと思ってさ、俺らと楽しもうよ」