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十一
しおりを挟むめらめらと燃えていた紫炎は次第に小さくなって、最後のものが燃え尽きたのに伴って消えていった。
「あーあ、消えちゃった。せっかく苦労して集めたのにぃ、酷いなあ」
「ほざけ」
「く…、あはははは!」
いきなり壊れたように嗤い狂う男の姿に、背中を冷たいものが走る。
「あー、おっかしいの」
「何がおかしい」
「だって君、ぜーんぜん変わってないんだもん!ずぅっとぼくの事追い掛けて来てさぁ…可愛いなあ」
「……………」
「ねえ、今ね、すっごく楽しいんだ!君とこんな風に遊べるなんて、こんな最っ高に楽しいゲームが出来るなんて思ってなかったよ」
男は嗤いながら無感情な眼を見開いて、からくり人形のように首を傾けていく。
「…でも、今日は帰るね? 玩具も壊れちゃったし」
男は自分の腕を切りつけ、ぼたぼたとその足元に血を滴り落とす。
丸く円を描いた地面がゴポゴポと泡立ったかと思うと、男の身体が沈み始めた。
「待て!」
「また遊ぼーねぇ」
無邪気に手を振りながら、トプン…と男は姿を消した。
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