とりあえず転生しましたが何か?

柚野ぽんづ

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第3章 水色の少年

面倒な予感がするんですけど何か?

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「こんにちは受付さん」


「あら、クロムくん。今日は依頼かしら?」


水色の髪をした少年クロムはギルドに来ていた。


「はい、働かないと生きていけませんから。」


そういって、クロムはその年齢にしては幼い顔つきでにこりと笑う。


「大変ねぇ…私なんてその歳じゃまだギルドに登録してないわよ。」


そう、この少年クロムはギルド登録ができるようになったばかりの14歳、地球ならまだ中学2年生。この世界での成人が16歳であるため、ほとんどの人が登録をするのは成人1年前の15歳なのである。


「あはは、まあ今の生活も楽しいですから。我儘は言ってられないですよ。」


「そうね。楽しいならいいのよ。」


と普段のような話をつづけ、


「さて、依頼なんだけど…少し難易度が高いんだけどこのオーク討伐にしてみない?今のクロムくんなら十分いけると思うんだけど。」


そういって依頼書を見せる受付。


その紙には『オーク討伐…クロスオードの森の浅い場所でオークの目撃があった。被害の増える前に討伐を依頼したい。 報酬:10000Z』と書かれていた。


この依頼はクロムには最高の条件だった。倒したことのあるオークを3体倒すだけでひと月分の報酬が入るのはなかなかない。これが急募であるからだろう。


「やります!」


二つ返事でクロムは依頼を受諾した。


「クロムくん、この依頼の場所は少し危険だから気を付けて。」


と受付がいう。本来なら別に気にすることは無いのだが、視界が悪かったり、アレ的な意味で食べられてしまう植物だったりとかが生息しているので、若干危険なのだ。


「大丈夫ですよ。解毒薬持っていきますし。」


クロムもその危険性を理解しているようだったので、受付嬢は笑顔で送り出した。


「いってらっしゃい。ちゃんと証拠品持ってくるのよ。」


「いってきます。気を付けるね。」


いつものように、クロムはギルドを発った。







が、クロムは夕方になっても戻ることは無かった。



***

今回だいぶ短いです……すみません。
ここから章変わってますが、
水色の少年 = クロム という認識でOKです。
ここから少しだけBLな要素が、まぁ、ちょっと?増えるかな?って思いますので、若干気を付けてください。
何に?(笑)
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