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[リア]
人気薄 §1
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庭園でのお茶会が始まっても、テオとショーンはお菓子そっちのけで騎士様ごっこをやっていた。新聞紙を丸めて作った剣で「エイ、ヤァ、トォ!」と打ち合っている。
「今日も始まったぁ」と、ニッコリさんが笑いながら言った。
「俺なら絶対にお菓子を取るけどな」と、隊長さんも笑顔を見せている。
「でも、あの子たち、なかなかスジがいいんッスよね。今から育てて騎士にしちゃおっかな~」
ニッコリさんは隊長さんと話しながら、手早く新聞紙を丸めて剣を二本作った。
「よぉし、特訓だ!」
新聞ソードを一本ずつ両手に持ち、しゃがんで二人を同時に相手し始めたニッコリさんは、右から左から振り降ろされる剣を、いとも簡単にさばいていく。すばしっこいはずの子どもたちは、二人がかりでも攻撃を当てられず悔しがっている。
周りから自然と拍手が上がった。
「さすがプロというか……ニッコリさんって、とても器用なのですね」
「そうなんですよ。意外でしょう?」
アレンさんによれば、ニッコリさんは両利きで、どちらの手でも同じように文字を書いたり刃物を扱えるらしい。
「ほれほれ~。脇がガラ空きだぞぉ」
「うわぁー、やられたぁ! ニッコロ兄ちゃん強えぇ!」
テオは脇腹を突かれて悔しがったものの、すぐにフォームを修正して再挑戦している。
感心しながらプチケーキを取り分けていると、ふと肘に何かが触れた。アレンさんの手だ。
彼はわたしに目配せをしながら、ある方向を指さした。
「例のアレが始まりました。彼を見てください」
彼の指さす方へ注意を向けると、エメラルドグリーンの瞳をした「大きなお友達」がいた。不満そうに下唇を突き出し、大人げない顔をしている。
「で、出たわ。しゃくれハゼ……」
「またひどい名前をつけていますね」と言いつつ、アレンさんはクスクス笑っている。
「いったい何が気に食わないのかしら……」
「あれは『俺が一番じゃないと気が済まない病』ですね」
「んもぉぉ、困った王子様ですねぇ」
彼は今日もヴィル太郎である。おとなしくお茶を飲んでいられないほど、子どもたちのヒーローになりたいらしい。
ヴィルさんは何かひらめいたようにポンと手をたたくと、どこかへ飛んでいった。しばらくして戻って来たかと思いきや、今度はしゃがみ込んでセッセと何かやっている。
子どもたちが疲れてきた頃、まるでそれを待っていたかのように立ち上がり、ゆっくりとニッコリさんに近づいた。
「俺とも勝負してもらおう!」
「は?」と言って振り返ったニッコリさんに、彼は手袋を投げつけた。手にはお手製の新聞ソードが握られている。
「貴様に決闘を申し込む!」
庭に彼の大きな声が響いた。
「な、何をしているの、ヴィル太郎……」
わたしのフォークに乗っていたイチゴケーキがぽろりとお皿に落ちた。サナたちにお茶のマナーを教えていた執事長は凍りついている。
アレンさんとくまんつ様が、堪えきれずに噴き出した。
「あいつ、婚約者に呆れられているぞ」
「愛想を尽かされるのも時間の問題です。決闘の申し込みなんて古典すぎる」
「どうせ時代物の小説でも読んだのだろう。単純で、すーぐ感化されるからな」
ヴィルさんはクルリと子どもたちに向き直り、人さし指を立てて説明をし始めた。
「いいかい、君たち。相手に決闘を申し込む際は、このように手袋を投げるのだ。拾った場合は決闘を受けたことになる。戦いたくない場合は無理に拾わなくていい。日を改めたいときは、相手と相談することもできるぞ。わかったかな?」
突然始まった「決闘講座」にテオとショーンが目を輝かせると、彼は満足そうに目を細めた。
「では、君たちに騎士の手袋を贈ろう。これは以前、私が実際に使っていたものだ」
「おわっ、すげえ! 本物だ!」
「おっきい!」
テオとショーンは憧れの眼差しでヴィルさんを見上げた。それを見下ろす彼は猛烈に機嫌が良さそうだ。
「ニッコリさん、拒否していいのですよ……」と思わずつぶやいた。
しかし、ニッコリさんはゆっくりと屈んで、手袋を拾っている。
「受けて立つッス。魔法なしの新聞剣対決なら、こっちにも勝機がある!」
彼はヴィルさんと一緒に広場の真ん中へ移動すると、二本の剣がハの字になるように構えた。そのとたん、周りで見ていた第一騎士団員からどよめきが上がる。
「あれが彼の二刀流の構えです」と、アレンさんは言った。
「捨て身とまでは言いませんが、思っている以上に危険なので、彼も普段は使いません。新聞剣は、彼の技術を安全に体験するのにちょうどいい方法です」
「アレン、風!」ヴィルさんがこちらを指さして言った。
アレンさんがささやくように短い詠唱をすると、風が庭を吹き抜け、二人の外套がひらひらと揺れる。
……どうやら演出用の風が欲しかったようだ。もう笑いをこらえるのがつらい。
静まり返る庭園――。
二人は真面目な表情で新聞剣を構えていた。ヴィルさんの冗談と本気の境目はよくわからない。
「クリス、号令!」彼は再びこちらを指さした。
「いいだろう。では……始め!」
くまんつ様の号令に合わせて二人は同時に駆け出す。
「うおらぁ!」「ふんっ!」
中央で新聞ソードが激しく合わさり、バコッと音がした。
間髪入れずニッコリさんの左の剣が、ヴィルさんの脇腹に向かって一直線に飛び出している。
「ああっぶね!」
ヴィルさんはバックステップしながら払いのけた。しかし、ニッコリさんは一歩踏み出し、右の剣で次の攻撃を繰り出している。
「うわっ! ちょっ待て!」
次々と繰り出されるニッコリさんの剣に、ヴィルさんは序盤から思わぬ劣勢を強いられた。
団長のピンチに第一騎士団からは再び大きなどよめきが上がる。屋敷の中から見ていた団員も、ぞろぞろと外に出てきた。
「迂闊でしたね……」と、アレンさんはつぶやいた。「団長の悪い癖なのですが、危険な間合いに飛び込んでしまいました」
「ヴィルさんに勝てる見込みはあるのですか?」
「あの左の剣を封じなければ、勝機はないかと……」と、アレンさんはアゴに手を当てた。
「封じるって、どうやって?」
「私なら、陽動を織り交ぜてニッコロの左を防御に使わせますね」
アレンさんが言うには、フェイントを使って手数を増やしたように見せかけると、反射的にニッコリさんは左で防御をしようとするそうだ。その結果、左からの攻撃が出て来なくなるため、ヴィルさんにも勝機が生まれるというわけだ。
「なるほど。同じ条件で戦えるように工夫するわけですねぇ」
「……どうしてあなたはこんな話がすんなり理解できるのでしょうか。母国で誰かと戦っていました?」
「プフッ! いえいえ、単に情報が多かっただけです」
最初は防戦一方だったヴィルさんが、次第に攻撃に転じ、激しい打ち合いが始まった。
アレンさんの言ったとおり、ニッコリさんがフェイントにかかって左手をピクッピクッと反応させ、攻撃に使えない場面が増えている。
第一騎士団員が続々と庭に集まり、二人に声援を送っていた。
「す、すごいですね、二人とも。それなのに……」
ぺこんッ! ぽこっ ぺこ ぽこん ばこっ!
ぺこぺこぺこぽこ、ぱこん!
「……音がユルすぎて決闘感が薄いですね」と、わたしは笑うのを我慢しながら言った。
アレンさんはまたもや噴き出して「なにせ紙ですからね」と笑っている。
くまんつ様と隊長さんは「あんなにすごいことをやっているのに」と言って、お互いをバシバシたたき合いながら腰が砕けるほど大笑いしていた。
なぜなら、子どもたちが「ニッコリ親衛隊」と化しており、誰もヴィルさんの応援をしないからだ。
「ちょっと待て、君たち! 俺のことも応援したまえ!」「さっき手袋をやっただろう!」「なぜ俺が悪役なのだ!」
文句を言いながら新聞ソードを振り回すヴィルさんは、かなりコミカルだ。
高度な技術を駆使して戦っているはずなのに、なぜかそう見えず、面白い人になってしまうから不憫だ。
ただ、彼が不人気な理由は、彼自身に問題があるせいではなく、大人の事情によるものだった。
「今日も始まったぁ」と、ニッコリさんが笑いながら言った。
「俺なら絶対にお菓子を取るけどな」と、隊長さんも笑顔を見せている。
「でも、あの子たち、なかなかスジがいいんッスよね。今から育てて騎士にしちゃおっかな~」
ニッコリさんは隊長さんと話しながら、手早く新聞紙を丸めて剣を二本作った。
「よぉし、特訓だ!」
新聞ソードを一本ずつ両手に持ち、しゃがんで二人を同時に相手し始めたニッコリさんは、右から左から振り降ろされる剣を、いとも簡単にさばいていく。すばしっこいはずの子どもたちは、二人がかりでも攻撃を当てられず悔しがっている。
周りから自然と拍手が上がった。
「さすがプロというか……ニッコリさんって、とても器用なのですね」
「そうなんですよ。意外でしょう?」
アレンさんによれば、ニッコリさんは両利きで、どちらの手でも同じように文字を書いたり刃物を扱えるらしい。
「ほれほれ~。脇がガラ空きだぞぉ」
「うわぁー、やられたぁ! ニッコロ兄ちゃん強えぇ!」
テオは脇腹を突かれて悔しがったものの、すぐにフォームを修正して再挑戦している。
感心しながらプチケーキを取り分けていると、ふと肘に何かが触れた。アレンさんの手だ。
彼はわたしに目配せをしながら、ある方向を指さした。
「例のアレが始まりました。彼を見てください」
彼の指さす方へ注意を向けると、エメラルドグリーンの瞳をした「大きなお友達」がいた。不満そうに下唇を突き出し、大人げない顔をしている。
「で、出たわ。しゃくれハゼ……」
「またひどい名前をつけていますね」と言いつつ、アレンさんはクスクス笑っている。
「いったい何が気に食わないのかしら……」
「あれは『俺が一番じゃないと気が済まない病』ですね」
「んもぉぉ、困った王子様ですねぇ」
彼は今日もヴィル太郎である。おとなしくお茶を飲んでいられないほど、子どもたちのヒーローになりたいらしい。
ヴィルさんは何かひらめいたようにポンと手をたたくと、どこかへ飛んでいった。しばらくして戻って来たかと思いきや、今度はしゃがみ込んでセッセと何かやっている。
子どもたちが疲れてきた頃、まるでそれを待っていたかのように立ち上がり、ゆっくりとニッコリさんに近づいた。
「俺とも勝負してもらおう!」
「は?」と言って振り返ったニッコリさんに、彼は手袋を投げつけた。手にはお手製の新聞ソードが握られている。
「貴様に決闘を申し込む!」
庭に彼の大きな声が響いた。
「な、何をしているの、ヴィル太郎……」
わたしのフォークに乗っていたイチゴケーキがぽろりとお皿に落ちた。サナたちにお茶のマナーを教えていた執事長は凍りついている。
アレンさんとくまんつ様が、堪えきれずに噴き出した。
「あいつ、婚約者に呆れられているぞ」
「愛想を尽かされるのも時間の問題です。決闘の申し込みなんて古典すぎる」
「どうせ時代物の小説でも読んだのだろう。単純で、すーぐ感化されるからな」
ヴィルさんはクルリと子どもたちに向き直り、人さし指を立てて説明をし始めた。
「いいかい、君たち。相手に決闘を申し込む際は、このように手袋を投げるのだ。拾った場合は決闘を受けたことになる。戦いたくない場合は無理に拾わなくていい。日を改めたいときは、相手と相談することもできるぞ。わかったかな?」
突然始まった「決闘講座」にテオとショーンが目を輝かせると、彼は満足そうに目を細めた。
「では、君たちに騎士の手袋を贈ろう。これは以前、私が実際に使っていたものだ」
「おわっ、すげえ! 本物だ!」
「おっきい!」
テオとショーンは憧れの眼差しでヴィルさんを見上げた。それを見下ろす彼は猛烈に機嫌が良さそうだ。
「ニッコリさん、拒否していいのですよ……」と思わずつぶやいた。
しかし、ニッコリさんはゆっくりと屈んで、手袋を拾っている。
「受けて立つッス。魔法なしの新聞剣対決なら、こっちにも勝機がある!」
彼はヴィルさんと一緒に広場の真ん中へ移動すると、二本の剣がハの字になるように構えた。そのとたん、周りで見ていた第一騎士団員からどよめきが上がる。
「あれが彼の二刀流の構えです」と、アレンさんは言った。
「捨て身とまでは言いませんが、思っている以上に危険なので、彼も普段は使いません。新聞剣は、彼の技術を安全に体験するのにちょうどいい方法です」
「アレン、風!」ヴィルさんがこちらを指さして言った。
アレンさんがささやくように短い詠唱をすると、風が庭を吹き抜け、二人の外套がひらひらと揺れる。
……どうやら演出用の風が欲しかったようだ。もう笑いをこらえるのがつらい。
静まり返る庭園――。
二人は真面目な表情で新聞剣を構えていた。ヴィルさんの冗談と本気の境目はよくわからない。
「クリス、号令!」彼は再びこちらを指さした。
「いいだろう。では……始め!」
くまんつ様の号令に合わせて二人は同時に駆け出す。
「うおらぁ!」「ふんっ!」
中央で新聞ソードが激しく合わさり、バコッと音がした。
間髪入れずニッコリさんの左の剣が、ヴィルさんの脇腹に向かって一直線に飛び出している。
「ああっぶね!」
ヴィルさんはバックステップしながら払いのけた。しかし、ニッコリさんは一歩踏み出し、右の剣で次の攻撃を繰り出している。
「うわっ! ちょっ待て!」
次々と繰り出されるニッコリさんの剣に、ヴィルさんは序盤から思わぬ劣勢を強いられた。
団長のピンチに第一騎士団からは再び大きなどよめきが上がる。屋敷の中から見ていた団員も、ぞろぞろと外に出てきた。
「迂闊でしたね……」と、アレンさんはつぶやいた。「団長の悪い癖なのですが、危険な間合いに飛び込んでしまいました」
「ヴィルさんに勝てる見込みはあるのですか?」
「あの左の剣を封じなければ、勝機はないかと……」と、アレンさんはアゴに手を当てた。
「封じるって、どうやって?」
「私なら、陽動を織り交ぜてニッコロの左を防御に使わせますね」
アレンさんが言うには、フェイントを使って手数を増やしたように見せかけると、反射的にニッコリさんは左で防御をしようとするそうだ。その結果、左からの攻撃が出て来なくなるため、ヴィルさんにも勝機が生まれるというわけだ。
「なるほど。同じ条件で戦えるように工夫するわけですねぇ」
「……どうしてあなたはこんな話がすんなり理解できるのでしょうか。母国で誰かと戦っていました?」
「プフッ! いえいえ、単に情報が多かっただけです」
最初は防戦一方だったヴィルさんが、次第に攻撃に転じ、激しい打ち合いが始まった。
アレンさんの言ったとおり、ニッコリさんがフェイントにかかって左手をピクッピクッと反応させ、攻撃に使えない場面が増えている。
第一騎士団員が続々と庭に集まり、二人に声援を送っていた。
「す、すごいですね、二人とも。それなのに……」
ぺこんッ! ぽこっ ぺこ ぽこん ばこっ!
ぺこぺこぺこぽこ、ぱこん!
「……音がユルすぎて決闘感が薄いですね」と、わたしは笑うのを我慢しながら言った。
アレンさんはまたもや噴き出して「なにせ紙ですからね」と笑っている。
くまんつ様と隊長さんは「あんなにすごいことをやっているのに」と言って、お互いをバシバシたたき合いながら腰が砕けるほど大笑いしていた。
なぜなら、子どもたちが「ニッコリ親衛隊」と化しており、誰もヴィルさんの応援をしないからだ。
「ちょっと待て、君たち! 俺のことも応援したまえ!」「さっき手袋をやっただろう!」「なぜ俺が悪役なのだ!」
文句を言いながら新聞ソードを振り回すヴィルさんは、かなりコミカルだ。
高度な技術を駆使して戦っているはずなのに、なぜかそう見えず、面白い人になってしまうから不憫だ。
ただ、彼が不人気な理由は、彼自身に問題があるせいではなく、大人の事情によるものだった。
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