26 / 58
26 「夏の誕生日」
しおりを挟む
夜中に暑さで目が覚めて、風を入れようと窓を開けたら、少し湿り気を帯びた夏の匂いがした。
──ああ、そう言えばもう、夏になっていたんだわ。
寝ぼけた頭でぼんやりと夜空を見上げた。
美しい月夜だった。
なんとなく、月を見ていたら目が覚めて、私は誘われるようにギル様の庭園に向かった。
そこには最近増設された、二柱の女神像の有る、お祈りの場所があった。
手の指を絡めて、お祈りをした。
すると、目の前の供物を置くスペースに、光る魔方陣が現れ……見慣れたチーズケーキがお皿にのって出てきた!
──え? このお皿のベイクドチーズケーキと、お皿の模様……。
私が日本にいた時の、お店で使っていたのと同じ百合柄が……!!
「お皿の下にも、何か……手紙?」
宛名を見たら、私宛だった。
娘、ユリナに届きますように……と、書かれている。
中には家族からの手紙と、家族の写真とお店の写真と、昔見た時より成長した弟の隣に、知らない女性が立っている写真が入っていた。
「お母さんが、私に……このケーキと手紙……を? 神様が、届けて下さったの……ですね?」
声によるお返事は無いけど、多分そうなのだろう。
一陣の風が吹いて、庭に咲く百合の花が頷くように揺れた。
写真を手紙の封筒にしまって、私は少し震える手で、ケーキと手紙をガゼボに運んだ。
ああ、もう今は夏だし、日付けも変わって……私の誕生日が来たんだわ……。
ケーキには、ちゃんとフォークもついていたので、恐る恐る、ケーキを食べた。
ちょっと塩味だけど、私が今、泣いてるせいだった……。
とても、懐かしい味がした。
* *
──ふと、庭からざわめきが聞こえた。
庭園の転移陣の有る場所が光ってる。
「あ~~、帰って来た!」
「エナンド卿、もう夜中ですよ、あまり大きな声を出しては……」
「すまん、カーティス卿」
あ!
ティア様の護衛騎士の皆様が戻ったのだわ!
竜騎士の試験を受けに行っていたから……。
「あれ、この夜中にガゼボに人がいる。ちょっと見て来る」
ま、まずい!
今の私は、夜中のガゼボで泣きながらケーキを食べる不審な女になってしまっている!
「あれ、リナさん……。た、ただいま戻りました」
「お、お帰りなさい……ませ」
月明かりの下に立つのは、黒髪長身の眼鏡の男性……まごう事なき、カーティス様だ。
「それと、お誕生日、おめでとうございます。それで……ここでお一人でケーキを食べられていたのですか?」
「え、カーティス卿は私の誕生日を、知っておられたんですか?」
「ええ、セレスティアナ様に教えていただいておりました。
もしかして、誰よりも先におめでとうを言えましたか?」
「ええ、実家の家族の次に」
私は家族の写真の入った手紙を大切に胸に抱いた。
「おっと、もしかしてそのお手紙は……」
「ええ、家族からでした。こちらの神様が、届けて下さったようです」
「二番目ですが、これをどうぞ」
「ハンカチ……あ、どうもありがとうございます」
涙を拭けと言う事だろう。
「それとこれも」
ジャケットの懐に内ポケットがあるのだろう、黒の布地に銀糸で綺麗な百合の刺繍入りのリボンが出て来た。
「大人っぽくて綺麗なリボン……」
ちょっとしたパーティーにも着けて行けそうな上等な刺繍入りリボンだった。
黒なので仕事中のメイド服に合わせる事も出来る気もする。
「剥き出しですみません、本当は包装して渡すつもりが、急に会ったので、誕生日プレゼントです」
「わあ、私に……! 嬉しいです! ありがとうございます!」
「ちょっと胸がいっぱいになってしまって、チーズケーキの続きが食べられないので、お部屋に持ち帰りますね」
「はい、深夜なのでね、お部屋まで送りましょう」
「カーティス様は戻ったばかりで、お疲れなのでは?
目の前のお屋敷内で近いので私は一人で平気ですよ」
「そうは言われましても、泣いていたレディを一人にするのもなんですから、扉近くまで」
……紳士過ぎて逆に放っておけないようだ。
結局自室の扉まで送られ、ケーキと手紙で私の手が塞がっていたので、扉まで開けて貰った。
「す、すみません、お手数をおかけしました」
「いいえ、おやすみなさい」
「おやすみなさい」
はたして……今から朝までに寝れるだろうか?
極上の笑顔でおやすみなさいを言われてしまい、ドキドキしてしまった。
* *
「エテルニテとライリーの栄光を担う我が騎士達よ、よく主命を果たして戻りました」
「「「はっ」」」
ティア様の男性護衛騎士の皆様が無事竜騎士の資格試験を通って戻って来たので、ティア様に労いの言葉を貰っている。
「リナの誕生日には間に合って良かったわ。両方のお祝いをしましょうね。
騎士達、これは私からのプレゼントよ」
ティア様は手招きで騎士達を近くに呼び、インベントリから贈り物を取り出した。
騎士達に贈られたのはペンダント型の記録のクリスタルと、剣の鞘に着ける飾り紐だった。
「ありがとうございます」
「光栄です」
「恐悦至極でございます」
「そしてこちらは、リナへの誕生日プレゼントよ」
今度は私が呼ばれた!
「わあ、とても可愛いピンタックのワンピースドレス! それと、可愛いリスの刺繍入りの巾着!」
レースの飾りまで付いていて、とっても可愛い!
「リス……」
ギルバート様が何故かリスのワードに反応している。お好きなのかしら?
ティア様がギル様を見てクスッと笑ったけど、すぐに私に向き直った。
「ここらのお金は基本紙幣ではなく硬貨だからお財布が巾着袋になってしまうの。
だからせめて可愛くしてみたわ」
「ありがとうございます! 嬉しいです」
お財布は自分よりお金を持っている人から貰う方が縁起が良い。
ライリーはティア様の知識で前世の世界の物を、動力が魔石の魔道具に変化させた便利道具が多く、現在は瘴気の影響が有った昔と違い、潤っている。
「そしてさらに……」
「え!? まだ有るんですか!?」
「ギルバートに時魔法の使い手を探して貰って、魔法で時を、熟成期間を進めた美味しいブランデー!!
二十歳の誕生日おめでとう! これは私とギルバートからの贈り物よ!」
もしかして先日私達が市場見物に女子会してた時にギルバート様がいなかったのって……。
「あ、ありがとうございます! でもお酒の熟成の為に珍しい時魔法の使い手……魔法師を!?」
「国王陛下も知り合いのドワーフもすっごく喜んだから良いのよ」
こ、国王陛下にも献上したお酒なのですね。
お、お金と権力の使い方が凄い……。
時魔法の使い手はレアと言われているのだし、陛下の許可も必要だったのかも。
「そしてそのドワーフに最近作らせたのがこれだ」
ギル様が魔法の風呂敷から出して来たのは、前世では見慣れた道具だった。
「わ、ワッフルメーカー!?」
「これで見た目も可愛いおやつが作れるから喜ぶはずだと、セレスティアナが言うので、これも私達二人からの贈り物なのだが」
「はい!! すっごく嬉しいです!!!!」
「そんなに……」
ギル様は自分で贈ってくれたのに驚いてる。
「ほら、元カフェ店員さんだもの、可愛いスイーツが作れる道具で喜んだでしょう?」
「パンケーキに格子状の模様がつくような物ではないか?」
「だからソレが可愛いのですよ」
「ギルバート様は実際に作って見ないとピンと来ないのでしょう。
今度、お茶の時間にワッフルを作ってお出ししますね」
私はホックホクの気分だった。
「それと、あの、ティア様、昨夜お庭の女神像のお供えの所に、家族から手紙が届いたのです。
日本から家族の写真も一緒に」
「まあ! リナの向こうのご家族のお顔が見れるの!?」
「はい、これです」
私は先日の写真を全て見せた。
「おね……」
ティア様は私の弟とのツーショット写真、一緒に映っていた女性の姿を見て、固まった。
もしかして、この写真の人は……。
おね……お姉様!? ティア様の前世のご家族!? 日本の!?
時空を超えてるからこんな奇跡も起こってしまうのか。
「ティア様、私には弟の写ってる写真は両親との集合写真がありますから、そちらは差し上げます」
「あ、ありがとう……ちょっと化粧直しに行って来ますね。
皆、パーティーを楽しんでね」
そそくさと、パーティー会場からティア様が一旦、離脱していった。
ギル様がブランデーの瓶を開けるかと聞いてくれたけど、私はティア様が戻ってからで良いですと伝えた。
皆はケーキやご馳走をおおいに楽しんでいた。
私の誕生日だけど、ティア様の竜騎士の資格合格祝いでもあるからね。
私はと言えば……ティア様が一人で自室に戻って泣いているのではないかと、写真を渡すタイミングを誤ったのでは?
と、ソワソワしていた。
──ああ、そう言えばもう、夏になっていたんだわ。
寝ぼけた頭でぼんやりと夜空を見上げた。
美しい月夜だった。
なんとなく、月を見ていたら目が覚めて、私は誘われるようにギル様の庭園に向かった。
そこには最近増設された、二柱の女神像の有る、お祈りの場所があった。
手の指を絡めて、お祈りをした。
すると、目の前の供物を置くスペースに、光る魔方陣が現れ……見慣れたチーズケーキがお皿にのって出てきた!
──え? このお皿のベイクドチーズケーキと、お皿の模様……。
私が日本にいた時の、お店で使っていたのと同じ百合柄が……!!
「お皿の下にも、何か……手紙?」
宛名を見たら、私宛だった。
娘、ユリナに届きますように……と、書かれている。
中には家族からの手紙と、家族の写真とお店の写真と、昔見た時より成長した弟の隣に、知らない女性が立っている写真が入っていた。
「お母さんが、私に……このケーキと手紙……を? 神様が、届けて下さったの……ですね?」
声によるお返事は無いけど、多分そうなのだろう。
一陣の風が吹いて、庭に咲く百合の花が頷くように揺れた。
写真を手紙の封筒にしまって、私は少し震える手で、ケーキと手紙をガゼボに運んだ。
ああ、もう今は夏だし、日付けも変わって……私の誕生日が来たんだわ……。
ケーキには、ちゃんとフォークもついていたので、恐る恐る、ケーキを食べた。
ちょっと塩味だけど、私が今、泣いてるせいだった……。
とても、懐かしい味がした。
* *
──ふと、庭からざわめきが聞こえた。
庭園の転移陣の有る場所が光ってる。
「あ~~、帰って来た!」
「エナンド卿、もう夜中ですよ、あまり大きな声を出しては……」
「すまん、カーティス卿」
あ!
ティア様の護衛騎士の皆様が戻ったのだわ!
竜騎士の試験を受けに行っていたから……。
「あれ、この夜中にガゼボに人がいる。ちょっと見て来る」
ま、まずい!
今の私は、夜中のガゼボで泣きながらケーキを食べる不審な女になってしまっている!
「あれ、リナさん……。た、ただいま戻りました」
「お、お帰りなさい……ませ」
月明かりの下に立つのは、黒髪長身の眼鏡の男性……まごう事なき、カーティス様だ。
「それと、お誕生日、おめでとうございます。それで……ここでお一人でケーキを食べられていたのですか?」
「え、カーティス卿は私の誕生日を、知っておられたんですか?」
「ええ、セレスティアナ様に教えていただいておりました。
もしかして、誰よりも先におめでとうを言えましたか?」
「ええ、実家の家族の次に」
私は家族の写真の入った手紙を大切に胸に抱いた。
「おっと、もしかしてそのお手紙は……」
「ええ、家族からでした。こちらの神様が、届けて下さったようです」
「二番目ですが、これをどうぞ」
「ハンカチ……あ、どうもありがとうございます」
涙を拭けと言う事だろう。
「それとこれも」
ジャケットの懐に内ポケットがあるのだろう、黒の布地に銀糸で綺麗な百合の刺繍入りのリボンが出て来た。
「大人っぽくて綺麗なリボン……」
ちょっとしたパーティーにも着けて行けそうな上等な刺繍入りリボンだった。
黒なので仕事中のメイド服に合わせる事も出来る気もする。
「剥き出しですみません、本当は包装して渡すつもりが、急に会ったので、誕生日プレゼントです」
「わあ、私に……! 嬉しいです! ありがとうございます!」
「ちょっと胸がいっぱいになってしまって、チーズケーキの続きが食べられないので、お部屋に持ち帰りますね」
「はい、深夜なのでね、お部屋まで送りましょう」
「カーティス様は戻ったばかりで、お疲れなのでは?
目の前のお屋敷内で近いので私は一人で平気ですよ」
「そうは言われましても、泣いていたレディを一人にするのもなんですから、扉近くまで」
……紳士過ぎて逆に放っておけないようだ。
結局自室の扉まで送られ、ケーキと手紙で私の手が塞がっていたので、扉まで開けて貰った。
「す、すみません、お手数をおかけしました」
「いいえ、おやすみなさい」
「おやすみなさい」
はたして……今から朝までに寝れるだろうか?
極上の笑顔でおやすみなさいを言われてしまい、ドキドキしてしまった。
* *
「エテルニテとライリーの栄光を担う我が騎士達よ、よく主命を果たして戻りました」
「「「はっ」」」
ティア様の男性護衛騎士の皆様が無事竜騎士の資格試験を通って戻って来たので、ティア様に労いの言葉を貰っている。
「リナの誕生日には間に合って良かったわ。両方のお祝いをしましょうね。
騎士達、これは私からのプレゼントよ」
ティア様は手招きで騎士達を近くに呼び、インベントリから贈り物を取り出した。
騎士達に贈られたのはペンダント型の記録のクリスタルと、剣の鞘に着ける飾り紐だった。
「ありがとうございます」
「光栄です」
「恐悦至極でございます」
「そしてこちらは、リナへの誕生日プレゼントよ」
今度は私が呼ばれた!
「わあ、とても可愛いピンタックのワンピースドレス! それと、可愛いリスの刺繍入りの巾着!」
レースの飾りまで付いていて、とっても可愛い!
「リス……」
ギルバート様が何故かリスのワードに反応している。お好きなのかしら?
ティア様がギル様を見てクスッと笑ったけど、すぐに私に向き直った。
「ここらのお金は基本紙幣ではなく硬貨だからお財布が巾着袋になってしまうの。
だからせめて可愛くしてみたわ」
「ありがとうございます! 嬉しいです」
お財布は自分よりお金を持っている人から貰う方が縁起が良い。
ライリーはティア様の知識で前世の世界の物を、動力が魔石の魔道具に変化させた便利道具が多く、現在は瘴気の影響が有った昔と違い、潤っている。
「そしてさらに……」
「え!? まだ有るんですか!?」
「ギルバートに時魔法の使い手を探して貰って、魔法で時を、熟成期間を進めた美味しいブランデー!!
二十歳の誕生日おめでとう! これは私とギルバートからの贈り物よ!」
もしかして先日私達が市場見物に女子会してた時にギルバート様がいなかったのって……。
「あ、ありがとうございます! でもお酒の熟成の為に珍しい時魔法の使い手……魔法師を!?」
「国王陛下も知り合いのドワーフもすっごく喜んだから良いのよ」
こ、国王陛下にも献上したお酒なのですね。
お、お金と権力の使い方が凄い……。
時魔法の使い手はレアと言われているのだし、陛下の許可も必要だったのかも。
「そしてそのドワーフに最近作らせたのがこれだ」
ギル様が魔法の風呂敷から出して来たのは、前世では見慣れた道具だった。
「わ、ワッフルメーカー!?」
「これで見た目も可愛いおやつが作れるから喜ぶはずだと、セレスティアナが言うので、これも私達二人からの贈り物なのだが」
「はい!! すっごく嬉しいです!!!!」
「そんなに……」
ギル様は自分で贈ってくれたのに驚いてる。
「ほら、元カフェ店員さんだもの、可愛いスイーツが作れる道具で喜んだでしょう?」
「パンケーキに格子状の模様がつくような物ではないか?」
「だからソレが可愛いのですよ」
「ギルバート様は実際に作って見ないとピンと来ないのでしょう。
今度、お茶の時間にワッフルを作ってお出ししますね」
私はホックホクの気分だった。
「それと、あの、ティア様、昨夜お庭の女神像のお供えの所に、家族から手紙が届いたのです。
日本から家族の写真も一緒に」
「まあ! リナの向こうのご家族のお顔が見れるの!?」
「はい、これです」
私は先日の写真を全て見せた。
「おね……」
ティア様は私の弟とのツーショット写真、一緒に映っていた女性の姿を見て、固まった。
もしかして、この写真の人は……。
おね……お姉様!? ティア様の前世のご家族!? 日本の!?
時空を超えてるからこんな奇跡も起こってしまうのか。
「ティア様、私には弟の写ってる写真は両親との集合写真がありますから、そちらは差し上げます」
「あ、ありがとう……ちょっと化粧直しに行って来ますね。
皆、パーティーを楽しんでね」
そそくさと、パーティー会場からティア様が一旦、離脱していった。
ギル様がブランデーの瓶を開けるかと聞いてくれたけど、私はティア様が戻ってからで良いですと伝えた。
皆はケーキやご馳走をおおいに楽しんでいた。
私の誕生日だけど、ティア様の竜騎士の資格合格祝いでもあるからね。
私はと言えば……ティア様が一人で自室に戻って泣いているのではないかと、写真を渡すタイミングを誤ったのでは?
と、ソワソワしていた。
10
お気に入りに追加
198
あなたにおすすめの小説
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
夫が寵姫に夢中ですので、私は離宮で気ままに暮らします
希猫 ゆうみ
恋愛
王妃フランチェスカは見切りをつけた。
国王である夫ゴドウィンは踊り子上がりの寵姫マルベルに夢中で、先に男児を産ませて寵姫の子を王太子にするとまで嘯いている。
隣国王女であったフランチェスカの莫大な持参金と、結婚による同盟が国を支えてるというのに、恩知らずも甚だしい。
「勝手にやってください。私は離宮で気ままに暮らしますので」
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。
あなたが運命の相手、なのですか?
gacchi
恋愛
運命の相手以外の異性は身内であっても弾いてしまう。そんな体質をもった『運命の乙女』と呼ばれる公爵令嬢のアンジェ。運命の乙女の相手は賢王になると言われ、その言い伝えのせいで第二王子につきまとわられ迷惑している。そんな時に第二王子の側近の侯爵子息ジョーゼルが訪ねてきた。「断るにしてももう少し何とかできないだろうか?」そんなことを言うくらいならジョーゼル様が第二王子を何とかしてほしいのですけど?
神様の手違いで、おまけの転生?!お詫びにチートと無口な騎士団長もらっちゃいました?!
カヨワイさつき
恋愛
最初は、日本人で受験の日に何かにぶつかり死亡。次は、何かの討伐中に、死亡。次に目覚めたら、見知らぬ聖女のそばに、ポツンとおまけの召喚?あまりにも、不細工な為にその場から追い出されてしまった。
前世の記憶はあるものの、どれをとっても短命、不幸な出来事ばかりだった。
全てはドジで少し変なナルシストの神様の手違いだっ。おまけの転生?お詫びにチートと無口で不器用な騎士団長もらっちゃいました。今度こそ、幸せになるかもしれません?!
【完結】アッシュフォード男爵夫人-愛されなかった令嬢は妹の代わりに辺境へ嫁ぐ-
七瀬菜々
恋愛
ブランチェット伯爵家はずっと昔から、体の弱い末の娘ベアトリーチェを中心に回っている。
両親も使用人も、ベアトリーチェを何よりも優先する。そしてその次は跡取りの兄。中間子のアイシャは両親に気遣われることなく生きてきた。
もちろん、冷遇されていたわけではない。衣食住に困ることはなかったし、必要な教育も受けさせてもらえた。
ただずっと、両親の1番にはなれなかったというだけ。
---愛されていないわけじゃない。
アイシャはずっと、自分にそう言い聞かせながら真面目に生きてきた。
しかし、その願いが届くことはなかった。
アイシャはある日突然、病弱なベアトリーチェの代わりに、『戦場の悪魔』の異名を持つ男爵の元へ嫁ぐことを命じられたのだ。
かの男は血も涙もない冷酷な男と噂の人物。
アイシャだってそんな男の元に嫁ぎたくないのに、両親は『ベアトリーチェがかわいそうだから』という理由だけでこの縁談をアイシャに押し付けてきた。
ーーーああ。やはり私は一番にはなれないのね。
アイシャはとうとう絶望した。どれだけ願っても、両親の一番は手に入ることなどないのだと、思い知ったから。
結局、アイシャは傷心のまま辺境へと向かった。
望まれないし、望まない結婚。アイシャはこのまま、誰かの一番になることもなく一生を終えるのだと思っていたのだが………?
※全部で3部です。話の進みはゆっくりとしていますが、最後までお付き合いくださると嬉しいです。
※色々と、設定はふわっとしてますのでお気をつけください。
※作者はザマァを描くのが苦手なので、ザマァ要素は薄いです。
夫に用無しと捨てられたので薬師になって幸せになります。
光子
恋愛
この世界には、魔力病という、まだ治療法の見つかっていない未知の病が存在する。私の両親も、義理の母親も、その病によって亡くなった。
最後まで私の幸せを祈って死んで行った家族のために、私は絶対、幸せになってみせる。
たとえ、離婚した元夫であるクレオパス子爵が、市民に落ち、幸せに暮らしている私を連れ戻そうとしていても、私は、あんな地獄になんか戻らない。
地獄に連れ戻されそうになった私を救ってくれた、同じ薬師であるフォルク様と一緒に、私はいつか必ず、魔力病を治す薬を作ってみせる。
天国から見守っているお義母様達に、いつか立派な薬師になった姿を見てもらうの。そうしたら、きっと、私のことを褒めてくれるよね。自慢の娘だって、思ってくれるよね――――
不定期更新。
この世界は私の考えた世界の話です。設定ゆるゆるです。よろしくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる