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19 また会ってしまいました
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一難去ってまた一難。
妹のフリーデリーケもピクニックに来ていました。
せっかく気持ちのいい晴天だというのに……。
お義父様も今は他の貴族が挨拶に来られ、少し離れた場所で対応されていますから、あの背中に隠れるわけにもいきません。
「あら、エリアナお姉様ったら、似合いもしない綺麗な首飾りを身に着けてますね」
妹がそう言って私のアクアマリンの首飾りに手を伸ばした瞬間、私は反射的に後方に飛び退りました。
「若奥様!!」
ちょっとバランスをくずしてよろけた私をメイドが、支えてくれました。
「な、なんですの、お姉様ったら、その大げさな反応!」
「貴方が私の旦那様が選んでくださった首飾りに手を伸ばしたから」
「べ、別に手にとってよく見るくらい、いいではありませんか! 減るものでもなし」
私は夢の中の図書館で恋愛小説も読んできたので、性悪系の妹という存在は、姉がいいものを持っていたら欲しがる存在だと言うのを知っています。
非道いのだと似合わないと言って首飾りを引きちぎったりして強引に奪い去ってしまいます。
そうはさせない!
「旦那様は私に似合うだろうと、この首飾りをくださったのに似合わないと言う貴方が触れたら、減らないまでも思い出が汚れます」
「い、妹にアクセサリーの一つや二つ、見せるのも嫌だというケチな上に、け、汚れるだなんて! なんてことを言うのでしょう!」
フリーデリーケは怒りのあまりにブルブル震えているようです。
「見るだけならそこからでも見えるでしょうに」
「もういいわ! なんて失礼なの! クリストロ小公爵様もこんなケチな女が妻でお気の毒ですわ!」
またも憤慨してフリーデリーケは踵を返し、去って行きました。
かなり怒らせてしまいましたが、旦那様が贈ってくださったアクアマリンの首飾りは死守したので、良かったです!
「わ、若奥様!」
私はホッとして、地面にへたり込み、メイドに心配させてしまい申し訳ないです。
でも実はさっきのやり取りも大事なものを奪われるかとだいぶ怖かったみたいで心臓がバクバクいってます!
「ああっ、ちょっと私が他の貴族と話をしてる間に、また何かあったのかい!?」
公爵様、いえ、お義父様が駆けつけてくださいましたが。
「妹と会っただけです、大丈夫です」
「まさか突き飛ばされたのかい?」
私が地面にへたり込んでいるせいでお義父様を勘違いさせてしまいました。
「じ、自分で背後に飛びすさっただけです」
実際は妹が去った後に脱力しましたが、それもカッコ悪いので説明を省いてしまいました。
お父様は少し笑って、
「ええ? 猫みたいだな」
と、おっしゃいました。
それはそうだったかもしれません。
猫は足元にきゅうりなどがあると、蛇と間違えてすごい速さで回避をしますから。
私は差し出されたお父様の大きな手を借りてなんとか立ち上がり、とにもかくにもピクニックを終えて、クリストロ公爵家の城に帰ることができました。
転移スクロールで戻ったので、早いです。
お風呂に入ってから晩餐をお母様とご一緒し、本実のピクニックの報告をしてから、
「色々疲れましたので、今日は早めに休みます」
「それはそうね、今夜はゆっくり休みなさい」
と、いう感じで早々に部屋に戻らせていただきました。
そして日記に書き散らした夢の図書館の本のメモを眺めながらベッドの上に転がった時、私は気がついてしまいました。
夢の中の図書室の本で、見るだけで食べたことがない食材や調味料!
米、味噌、醤油、それらのありかを知りたいなら夢の中で探せばいいのだと。
私と同じ世界のどこかにあるなら、それもあの図書館の本に記載があるはず!
物語りに出てくる度に美味しそうだなぁと思っていました!
そうと決まれば枕元に日記を置いて、さっさと目を閉じます!
あの図書館へ行けますように!
本日はピクニックで程よく疲れていましたので、わりと早めに眠りに落ちることができました……。
そして、私は無事に夢の図書館の重厚な扉を開き、中に入りました。
━━さあ、目当ての本を探しましょう。
妹のフリーデリーケもピクニックに来ていました。
せっかく気持ちのいい晴天だというのに……。
お義父様も今は他の貴族が挨拶に来られ、少し離れた場所で対応されていますから、あの背中に隠れるわけにもいきません。
「あら、エリアナお姉様ったら、似合いもしない綺麗な首飾りを身に着けてますね」
妹がそう言って私のアクアマリンの首飾りに手を伸ばした瞬間、私は反射的に後方に飛び退りました。
「若奥様!!」
ちょっとバランスをくずしてよろけた私をメイドが、支えてくれました。
「な、なんですの、お姉様ったら、その大げさな反応!」
「貴方が私の旦那様が選んでくださった首飾りに手を伸ばしたから」
「べ、別に手にとってよく見るくらい、いいではありませんか! 減るものでもなし」
私は夢の中の図書館で恋愛小説も読んできたので、性悪系の妹という存在は、姉がいいものを持っていたら欲しがる存在だと言うのを知っています。
非道いのだと似合わないと言って首飾りを引きちぎったりして強引に奪い去ってしまいます。
そうはさせない!
「旦那様は私に似合うだろうと、この首飾りをくださったのに似合わないと言う貴方が触れたら、減らないまでも思い出が汚れます」
「い、妹にアクセサリーの一つや二つ、見せるのも嫌だというケチな上に、け、汚れるだなんて! なんてことを言うのでしょう!」
フリーデリーケは怒りのあまりにブルブル震えているようです。
「見るだけならそこからでも見えるでしょうに」
「もういいわ! なんて失礼なの! クリストロ小公爵様もこんなケチな女が妻でお気の毒ですわ!」
またも憤慨してフリーデリーケは踵を返し、去って行きました。
かなり怒らせてしまいましたが、旦那様が贈ってくださったアクアマリンの首飾りは死守したので、良かったです!
「わ、若奥様!」
私はホッとして、地面にへたり込み、メイドに心配させてしまい申し訳ないです。
でも実はさっきのやり取りも大事なものを奪われるかとだいぶ怖かったみたいで心臓がバクバクいってます!
「ああっ、ちょっと私が他の貴族と話をしてる間に、また何かあったのかい!?」
公爵様、いえ、お義父様が駆けつけてくださいましたが。
「妹と会っただけです、大丈夫です」
「まさか突き飛ばされたのかい?」
私が地面にへたり込んでいるせいでお義父様を勘違いさせてしまいました。
「じ、自分で背後に飛びすさっただけです」
実際は妹が去った後に脱力しましたが、それもカッコ悪いので説明を省いてしまいました。
お父様は少し笑って、
「ええ? 猫みたいだな」
と、おっしゃいました。
それはそうだったかもしれません。
猫は足元にきゅうりなどがあると、蛇と間違えてすごい速さで回避をしますから。
私は差し出されたお父様の大きな手を借りてなんとか立ち上がり、とにもかくにもピクニックを終えて、クリストロ公爵家の城に帰ることができました。
転移スクロールで戻ったので、早いです。
お風呂に入ってから晩餐をお母様とご一緒し、本実のピクニックの報告をしてから、
「色々疲れましたので、今日は早めに休みます」
「それはそうね、今夜はゆっくり休みなさい」
と、いう感じで早々に部屋に戻らせていただきました。
そして日記に書き散らした夢の図書館の本のメモを眺めながらベッドの上に転がった時、私は気がついてしまいました。
夢の中の図書室の本で、見るだけで食べたことがない食材や調味料!
米、味噌、醤油、それらのありかを知りたいなら夢の中で探せばいいのだと。
私と同じ世界のどこかにあるなら、それもあの図書館の本に記載があるはず!
物語りに出てくる度に美味しそうだなぁと思っていました!
そうと決まれば枕元に日記を置いて、さっさと目を閉じます!
あの図書館へ行けますように!
本日はピクニックで程よく疲れていましたので、わりと早めに眠りに落ちることができました……。
そして、私は無事に夢の図書館の重厚な扉を開き、中に入りました。
━━さあ、目当ての本を探しましょう。
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