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01 波乱の嫁入り
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私はヴィルシュテッター帝国の貴族、ゼーネフェルダ子爵家の長女にとして生まれました。
名前はエリアナ・ド・ゼーネフェルダ。
満月の晩に、私の呪いは具現化します。
* * *
「チッチッチッチッチ……」
朗らかな初夏の朝。
つい先日、私の旦那様となった、ゴードヘルフ・ラ・クリストロ小公爵様と廊下で遭遇しました。
朝食は食堂でとのことなので、そこに向かう途中のこと。
彼は私を呼び寄せるようにチッチッチと口ずさみ、右手の指先は招くようにクイクイと動いています。
「ゴードヘルフ坊ちゃま! それは猫を呼び寄せる仕草でしょう! 奥様相手になんという事を!」
叱ってくれたのは旦那様の乳母。
子爵家から嫁いできた私をひと目見て、公爵様と旦那様は私が歳の割にだいぶ小さいので、結婚式はもう少し後からにすると決定しました。
けれど先に籍だけは入れようとの事で魔法の伝書鳥で夫婦となる申請書簡を王都に出したので、一応既に妻ではあると思います。
初夜もまだだけど。
「い、いいのよ。旦那様に悪気はないのよ」
「な、なかなか近寄ってくれないからな、その」
「坊ちゃま!!」
ペットのような扱いでも全部呪い持ちの私が悪いのです。
ことの経緯を説明すれば、つい最近、私は売られたという事からはじまります。
この男性の妻となる為に実家から。
呪い持ちを隠して輿入れさせられたのは、父が事業に失敗したあげく、カジノで起死回生を狙うも失敗し、借金が増えたためです。
どうしようもない転落コースです。
そんな中、不意に届けられた竜族の血を引く一族の末裔、クリストロフ公爵家からの当家への求婚状。
何故か我が家の令嬢なら誰でも良いような書き方でした。
でも結婚支度金がすごく多いから、金に目が眩んだ父は即、了承しました。
竜族の力は強すぎて妻となる者は早死にすると言われていて、今の公爵夫人も再婚で二人目らしいです。
そしてうちにはフリーデリーケという妹がいましたが、当然死ぬのは嫌だと拒否しました。
「呪わしい竜族の末裔の妻なんて私には務まりませんわ! 年齢的にも先に生まれた姉さまが嫁ぐべきです!」
「でも、私には呪いが……」
「エリアナはどのみち死ぬならいいでしょ! 成人の15歳にもなるのにまだ体も小さくてちんちくりんだし! 暇さえあれば寝てばかりの無能だし」
「……っ!」
確かに私は空腹を紛らわすのによく寝てました。
でも私以外の家族は借金してでも外でカフェやレストランに行って食事していたのも知っています。
よくあの、レストランの味がどうとか接客がどうのと話していたからです。
「待て、フリーデリーケ。呪い持ちのエリアナ姉上が死ぬと、呪いは次男の俺に移ると言われてる訳だが」
「かわいい妹が、わたくしが死んでもいいの!?男気を見せてくださいませ、お兄様!」
「うぐ……っ」
よりにも寄って呪い持ちの私が嫁ぐことになってしまったのです。
妹は両親に溺愛されているから、妹を死の危険のある家門に差し出すくらいなら呪いを隠して私を嫁がせるということに。
「いいか、我が娘エリアナよ。満月の夜だけは体調が悪いから夜伽は無理です、部屋も分けてくださいと言うのだ。妻としての役割りはそれ以外で対応しろ」
そう父に言いつけられたので、私も旦那様にそのように言ったはずなのだけど、満月の夜、事件は起こりました。
旦那様のいたずら好きそうな弟君の好奇心のせいであろうと思われます。
嫁いだ時から私の体が小さいので、まだ初夜は無理だろうと、せっかくスルーしていただけたし、
満月の夜も寝室を分けてもらったのに、弟君がお見舞いと称して突如寝室に入ってきたのです。
しかも、旦那様も連れて!
その時彼らが持っていたのは花と果物、そして何故かお酒! もしや酔っています!?
「さあ、エリアナ義姉《おねえ》様! この果実酒は風邪に効くと言われていているんで一緒に飲みましょう!」
布団を被ったまま頭を振り、拒否を示す私だったが、
「そう言わず、ほら!」
弟君が強引に布団をバサッと引きはがしました!
「ニャアッ!」
あまりのことに思わず悲鳴が出ました。
「!! なっ、耳!? ケモノの耳があるぞ!」
「あ! ほら言ったろう、兄上! 満月の夜だけは寝所を別にしたいなんて、きっと正体は狼男か狼女だと!」
「待て、今彼女はニァアと言ったぞ!」
「ん?」
あああっ! だめです、しっかり見られました!
「そしてこの尻尾は!」
「ニャアッ!」
短く薄いネグリジェからシュルリとはみ出た私の尻尾を掴む旦那様にびっくりしてついまた声が!
「猫ちゃんだ!」
「猫ぉ!?」
「あの家、最初の子供に呪いがかかるって噂は本当だったようだ……」
「ニャウニャウウニャア!?」
それを知って何故うちに縁談を!!
などと言ってはみたのですけれど、この鳴き声では……
「何言ってるかよく分からないけど、兄上、義姉《おねえ》様はすごくかわいいな! 猫ちゃんだし!」
「そうだな! 俺達は竜族の血を引くゆえ、小動物の類は触りたくてもすぐ怯えて逃げるからな!」
この状況で何を意気投合しているのかしら! この兄弟は!
「しかし満月の夜には猫の耳と尻尾が生えてにゃーしか言えなくなるとはな、斬新な呪いだ」
呪い持ちの私に全く怯えないどころか喜んでるようこ見える、この人達!!
すっごく笑顔なんだもの!
「まあ、呪いに関する詳しいことは明日以降、人の言葉が話せるようになってから聞くことにするか」
「ウニャア……」
嫁入り早々波乱の幕開けでした。
名前はエリアナ・ド・ゼーネフェルダ。
満月の晩に、私の呪いは具現化します。
* * *
「チッチッチッチッチ……」
朗らかな初夏の朝。
つい先日、私の旦那様となった、ゴードヘルフ・ラ・クリストロ小公爵様と廊下で遭遇しました。
朝食は食堂でとのことなので、そこに向かう途中のこと。
彼は私を呼び寄せるようにチッチッチと口ずさみ、右手の指先は招くようにクイクイと動いています。
「ゴードヘルフ坊ちゃま! それは猫を呼び寄せる仕草でしょう! 奥様相手になんという事を!」
叱ってくれたのは旦那様の乳母。
子爵家から嫁いできた私をひと目見て、公爵様と旦那様は私が歳の割にだいぶ小さいので、結婚式はもう少し後からにすると決定しました。
けれど先に籍だけは入れようとの事で魔法の伝書鳥で夫婦となる申請書簡を王都に出したので、一応既に妻ではあると思います。
初夜もまだだけど。
「い、いいのよ。旦那様に悪気はないのよ」
「な、なかなか近寄ってくれないからな、その」
「坊ちゃま!!」
ペットのような扱いでも全部呪い持ちの私が悪いのです。
ことの経緯を説明すれば、つい最近、私は売られたという事からはじまります。
この男性の妻となる為に実家から。
呪い持ちを隠して輿入れさせられたのは、父が事業に失敗したあげく、カジノで起死回生を狙うも失敗し、借金が増えたためです。
どうしようもない転落コースです。
そんな中、不意に届けられた竜族の血を引く一族の末裔、クリストロフ公爵家からの当家への求婚状。
何故か我が家の令嬢なら誰でも良いような書き方でした。
でも結婚支度金がすごく多いから、金に目が眩んだ父は即、了承しました。
竜族の力は強すぎて妻となる者は早死にすると言われていて、今の公爵夫人も再婚で二人目らしいです。
そしてうちにはフリーデリーケという妹がいましたが、当然死ぬのは嫌だと拒否しました。
「呪わしい竜族の末裔の妻なんて私には務まりませんわ! 年齢的にも先に生まれた姉さまが嫁ぐべきです!」
「でも、私には呪いが……」
「エリアナはどのみち死ぬならいいでしょ! 成人の15歳にもなるのにまだ体も小さくてちんちくりんだし! 暇さえあれば寝てばかりの無能だし」
「……っ!」
確かに私は空腹を紛らわすのによく寝てました。
でも私以外の家族は借金してでも外でカフェやレストランに行って食事していたのも知っています。
よくあの、レストランの味がどうとか接客がどうのと話していたからです。
「待て、フリーデリーケ。呪い持ちのエリアナ姉上が死ぬと、呪いは次男の俺に移ると言われてる訳だが」
「かわいい妹が、わたくしが死んでもいいの!?男気を見せてくださいませ、お兄様!」
「うぐ……っ」
よりにも寄って呪い持ちの私が嫁ぐことになってしまったのです。
妹は両親に溺愛されているから、妹を死の危険のある家門に差し出すくらいなら呪いを隠して私を嫁がせるということに。
「いいか、我が娘エリアナよ。満月の夜だけは体調が悪いから夜伽は無理です、部屋も分けてくださいと言うのだ。妻としての役割りはそれ以外で対応しろ」
そう父に言いつけられたので、私も旦那様にそのように言ったはずなのだけど、満月の夜、事件は起こりました。
旦那様のいたずら好きそうな弟君の好奇心のせいであろうと思われます。
嫁いだ時から私の体が小さいので、まだ初夜は無理だろうと、せっかくスルーしていただけたし、
満月の夜も寝室を分けてもらったのに、弟君がお見舞いと称して突如寝室に入ってきたのです。
しかも、旦那様も連れて!
その時彼らが持っていたのは花と果物、そして何故かお酒! もしや酔っています!?
「さあ、エリアナ義姉《おねえ》様! この果実酒は風邪に効くと言われていているんで一緒に飲みましょう!」
布団を被ったまま頭を振り、拒否を示す私だったが、
「そう言わず、ほら!」
弟君が強引に布団をバサッと引きはがしました!
「ニャアッ!」
あまりのことに思わず悲鳴が出ました。
「!! なっ、耳!? ケモノの耳があるぞ!」
「あ! ほら言ったろう、兄上! 満月の夜だけは寝所を別にしたいなんて、きっと正体は狼男か狼女だと!」
「待て、今彼女はニァアと言ったぞ!」
「ん?」
あああっ! だめです、しっかり見られました!
「そしてこの尻尾は!」
「ニャアッ!」
短く薄いネグリジェからシュルリとはみ出た私の尻尾を掴む旦那様にびっくりしてついまた声が!
「猫ちゃんだ!」
「猫ぉ!?」
「あの家、最初の子供に呪いがかかるって噂は本当だったようだ……」
「ニャウニャウウニャア!?」
それを知って何故うちに縁談を!!
などと言ってはみたのですけれど、この鳴き声では……
「何言ってるかよく分からないけど、兄上、義姉《おねえ》様はすごくかわいいな! 猫ちゃんだし!」
「そうだな! 俺達は竜族の血を引くゆえ、小動物の類は触りたくてもすぐ怯えて逃げるからな!」
この状況で何を意気投合しているのかしら! この兄弟は!
「しかし満月の夜には猫の耳と尻尾が生えてにゃーしか言えなくなるとはな、斬新な呪いだ」
呪い持ちの私に全く怯えないどころか喜んでるようこ見える、この人達!!
すっごく笑顔なんだもの!
「まあ、呪いに関する詳しいことは明日以降、人の言葉が話せるようになってから聞くことにするか」
「ウニャア……」
嫁入り早々波乱の幕開けでした。
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