42 / 111
42 襲ってきた熊を食う
しおりを挟む
俺は突然の熊の出現にめちゃくちゃびびった。
とりあえず頼れる用心棒に礼を言う。
「ああ、びっくりしたなあ、ミラ、助かったよ、ありがとう」
「いいえ」
さて、殺してしまったからには食わないとな!
熊を。
とりあえずシンプルにステーキを焼いて、その間に圧力鍋で煮込むか。
「さあ、熊さんの赤身の肉ステーキを作るぞ」
「ショータ、お肉硬いと思うからなるべく薄く切ってね」
「ああ、了解」
「ショータこいつの味付けは塩コショウでいいのか?」
「うん、とりあえず初回はシンプルに」
キャンプ用のバーベキューセットでじゅーじゅーと熊肉を焼いていく。
「焼けたぞ」
「いただこう」
「……ちょっと硬いけど熊の油が甘くてわりといけるわ」
熊のステーキの他は、圧力鍋に舞茸と糸蒟蒻と生姜と熊肉を入れて醤油ベースの甘辛味で煮込んでみた。
熊肉の煮込みは思いの外美味しい仕上がりとなった。
熊は日本だと一頭分で28万くらいする高級な食材だった気がする。
熊を狙うのは危険だから高いんだろう。
そう考えればお得感ある。
「そうだ、まだ残ってる熊の油を薄くスライスして粗挽き岩塩と万能調味料をかけてみよう」
熊の白い脂でお刺し身みたいなものができた。
気温で溶けかけてもはや半透明。
まず俺が味見をしてみた。
「……舌の上で油が溶けるな、甘い」
次にミレナが、
「脂ぁ!! って感じね」
雑な感想をくれた。
「脂だからな、まぁいける」
ジェラルドは今日もクール!
川の水をコップに掬おうとしてるジェラルドを見つけて俺は慌てて声を掛けた。
「あ、ごめん! 塩パンもレモン味の炭酸水もあるよ」
俺は熊肉料理に必死になっていて、出し忘れていたパンと飲み物を魔法の鞄から出した。
「シュワシュワしてて美味いな」
「美味しい、爽やかね」
熊肉をいただいて、ほぼ平らな場所を見つけてそれぞれテントを張った。
俺とジェラルドとミレナの分で三つ。
異世界の夏の夜空も綺麗だった。
しばしドールのミラを抱っこしたまま夜空を眺めて、それからテントに入った。
虫の声とたまに何かの獣の鳴き声と水音を聞きながら眠った。
鳥の囀りで爽やかに目が冷めた。
「朝だ!! うなぎがかかってるか仕掛けを確認しよう!」
俺はテントから出て声を張った。
ついでに動画も撮ろう!
あとで動画サイトに投稿してみよう。
うまくいけば収益化できる。
エルフと狐っ子のうなぎ取り!
多分コスプレだと思われるけど、それでいい。
ドールのミラは、CG合成か何かだと思ってくれるだろう。多分。
ややしてジェラルドとミレナもテントから出て来た。
「おぉ~」
「ええ」
「はい、マスター」
カメラを回しつつ仕掛けを確認した。
そして結果発表!!
「ミラのにうなぎ、ジェラルドとミレナにナマズ、俺のが餌だけ消えていた!」
「と、言うことは」
「ミラの優勝だが、そう言えばミラはものが食えないからアイスじゃなくて新しい服を買ってあげよう」
「このシャツと短パンも買ってもらったばかりですが」
「女の子の着替なんて多ければ多いほどいいもんだろ」
「ショータ、ナマズでもとりあえずかかってたから、私は次点優勝じゃないの!? サイズもエルフのより大きいわよ!」
「まあ、そうだな、最初にダッ◯のアイスを一つ選ばせてあげよう」
ミレナはラムレーズンを選んだ。
大勝利で嬉しそうに食ってる。
「ジェラルド、俺達はパピ◯を食おう、半分こが出来るアイスだ」
「いいけど何味だ?」
「マスカット味だよ、これは美味いよ!」
「おお、確かに爽やかで美味しいな」
「だろ、これは美味しいやつだよ、お気に入り!」
「なんなの、貴方達、男同志で仲良く半分こなんかして」
「だってこれは半分こして食うアイスだから」
俺はそう説明したけど、
「ふん!」
ミレナは拗ねたようだ。
ダッ◯を提供したというのに。
ミラは今、日差しを避けてタープの下にいる。
そういやドールが日焼けしたらバラバラにして漂白剤に漬けるんじゃなかったか?
今動いてるドールにそんなことして大丈夫かな?
ちょっと心配だけどいざとなったらボティを換装してまた賢者の家にしばし置かせて貰えば大丈夫かな?
しかし顔はなぁ、魂が頭部に宿るならヘッドは仕方ないかな。
でもボディと顔で色味が変わると……違和感が。
……今心配しててもどうにもならないな。
どのみち暗いクローゼットの中よりもお外で綺麗な景色を見せてやった方がいい気がするから。
だって、今のミラには魂が宿ってるし。
とりあえず頼れる用心棒に礼を言う。
「ああ、びっくりしたなあ、ミラ、助かったよ、ありがとう」
「いいえ」
さて、殺してしまったからには食わないとな!
熊を。
とりあえずシンプルにステーキを焼いて、その間に圧力鍋で煮込むか。
「さあ、熊さんの赤身の肉ステーキを作るぞ」
「ショータ、お肉硬いと思うからなるべく薄く切ってね」
「ああ、了解」
「ショータこいつの味付けは塩コショウでいいのか?」
「うん、とりあえず初回はシンプルに」
キャンプ用のバーベキューセットでじゅーじゅーと熊肉を焼いていく。
「焼けたぞ」
「いただこう」
「……ちょっと硬いけど熊の油が甘くてわりといけるわ」
熊のステーキの他は、圧力鍋に舞茸と糸蒟蒻と生姜と熊肉を入れて醤油ベースの甘辛味で煮込んでみた。
熊肉の煮込みは思いの外美味しい仕上がりとなった。
熊は日本だと一頭分で28万くらいする高級な食材だった気がする。
熊を狙うのは危険だから高いんだろう。
そう考えればお得感ある。
「そうだ、まだ残ってる熊の油を薄くスライスして粗挽き岩塩と万能調味料をかけてみよう」
熊の白い脂でお刺し身みたいなものができた。
気温で溶けかけてもはや半透明。
まず俺が味見をしてみた。
「……舌の上で油が溶けるな、甘い」
次にミレナが、
「脂ぁ!! って感じね」
雑な感想をくれた。
「脂だからな、まぁいける」
ジェラルドは今日もクール!
川の水をコップに掬おうとしてるジェラルドを見つけて俺は慌てて声を掛けた。
「あ、ごめん! 塩パンもレモン味の炭酸水もあるよ」
俺は熊肉料理に必死になっていて、出し忘れていたパンと飲み物を魔法の鞄から出した。
「シュワシュワしてて美味いな」
「美味しい、爽やかね」
熊肉をいただいて、ほぼ平らな場所を見つけてそれぞれテントを張った。
俺とジェラルドとミレナの分で三つ。
異世界の夏の夜空も綺麗だった。
しばしドールのミラを抱っこしたまま夜空を眺めて、それからテントに入った。
虫の声とたまに何かの獣の鳴き声と水音を聞きながら眠った。
鳥の囀りで爽やかに目が冷めた。
「朝だ!! うなぎがかかってるか仕掛けを確認しよう!」
俺はテントから出て声を張った。
ついでに動画も撮ろう!
あとで動画サイトに投稿してみよう。
うまくいけば収益化できる。
エルフと狐っ子のうなぎ取り!
多分コスプレだと思われるけど、それでいい。
ドールのミラは、CG合成か何かだと思ってくれるだろう。多分。
ややしてジェラルドとミレナもテントから出て来た。
「おぉ~」
「ええ」
「はい、マスター」
カメラを回しつつ仕掛けを確認した。
そして結果発表!!
「ミラのにうなぎ、ジェラルドとミレナにナマズ、俺のが餌だけ消えていた!」
「と、言うことは」
「ミラの優勝だが、そう言えばミラはものが食えないからアイスじゃなくて新しい服を買ってあげよう」
「このシャツと短パンも買ってもらったばかりですが」
「女の子の着替なんて多ければ多いほどいいもんだろ」
「ショータ、ナマズでもとりあえずかかってたから、私は次点優勝じゃないの!? サイズもエルフのより大きいわよ!」
「まあ、そうだな、最初にダッ◯のアイスを一つ選ばせてあげよう」
ミレナはラムレーズンを選んだ。
大勝利で嬉しそうに食ってる。
「ジェラルド、俺達はパピ◯を食おう、半分こが出来るアイスだ」
「いいけど何味だ?」
「マスカット味だよ、これは美味いよ!」
「おお、確かに爽やかで美味しいな」
「だろ、これは美味しいやつだよ、お気に入り!」
「なんなの、貴方達、男同志で仲良く半分こなんかして」
「だってこれは半分こして食うアイスだから」
俺はそう説明したけど、
「ふん!」
ミレナは拗ねたようだ。
ダッ◯を提供したというのに。
ミラは今、日差しを避けてタープの下にいる。
そういやドールが日焼けしたらバラバラにして漂白剤に漬けるんじゃなかったか?
今動いてるドールにそんなことして大丈夫かな?
ちょっと心配だけどいざとなったらボティを換装してまた賢者の家にしばし置かせて貰えば大丈夫かな?
しかし顔はなぁ、魂が頭部に宿るならヘッドは仕方ないかな。
でもボディと顔で色味が変わると……違和感が。
……今心配しててもどうにもならないな。
どのみち暗いクローゼットの中よりもお外で綺麗な景色を見せてやった方がいい気がするから。
だって、今のミラには魂が宿ってるし。
11
お気に入りに追加
200
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が美女??美醜逆転世界に転移した私
鍋
恋愛
私の名前は如月美夕。
27才入浴剤のメーカーの商品開発室に勤める会社員。
私は都内で独り暮らし。
風邪を拗らせ自宅で寝ていたら異世界転移したらしい。
転移した世界は美醜逆転??
こんな地味な丸顔が絶世の美女。
私の好みど真ん中のイケメンが、醜男らしい。
このお話は転生した女性が優秀な宰相補佐官(醜男/イケメン)に囲い込まれるお話です。
※ゆるゆるな設定です
※ご都合主義
※感想欄はほとんど公開してます。
美幼女に転生したら地獄のような逆ハーレム状態になりました
市森 唯
恋愛
極々普通の学生だった私は……目が覚めたら美幼女になっていました。
私は侯爵令嬢らしく多分異世界転生してるし、そして何故か婚約者が2人?!
しかも婚約者達との関係も最悪で……
まぁ転生しちゃったのでなんとか上手く生きていけるよう頑張ります!
男女比1:10000の貞操逆転世界に転生したんだが、俺だけ前の世界のインターネットにアクセスできるようなので美少女配信者グループを作る
電脳ピエロ
恋愛
男女比1:10000の世界で生きる主人公、新田 純。
女性に襲われる恐怖から引きこもっていた彼はあるとき思い出す。自分が転生者であり、ここが貞操の逆転した世界だということを。
「そうだ……俺は女神様からもらったチートで前にいた世界のネットにアクセスできるはず」
純は彼が元いた世界のインターネットにアクセスできる能力を授かったことを思い出す。そのとき純はあることを閃いた。
「もしも、この世界の美少女たちで配信者グループを作って、俺が元いた世界のネットで配信をしたら……」
異世界でただ美しく! 男女比1対5の世界で美形になる事を望んだ俺は戦力外で追い出されましたので自由に生きます!
石のやっさん
ファンタジー
主人公、理人は異世界召喚で異世界ルミナスにクラスごと召喚された。
クラスの人間が、優秀なジョブやスキルを持つなか、理人は『侍』という他に比べてかなり落ちるジョブだった為、魔族討伐メンバーから外され…追い出される事に!
だが、これは仕方が無い事だった…彼は戦う事よりも「美しくなる事」を望んでしまったからだ。
だが、ルミナスは男女比1対5の世界なので…まぁ色々起きます。
※私の書く男女比物が読みたい…そのリクエストに応えてみましたが、中編で終わる可能性は高いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる