山奥で巡り合ったあなたと〜 「運命的」な出会いの果てに……

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エピローグ

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「推定八十歳~九十歳の男性と三十~五十五歳の女性の白骨死体が豪邸で発見されたという衝撃的な事件が報じられました。この家には、彼らと思われる写真が数多く飾られており、謎が深まっています。

警察によると、発見された遺体は長期間放置されていた可能性があり、身元確認や死因の特定が急がれています。さらに、彼らの関係性や、その背景についても調査が進められています。

近隣住民はこの家について、『静かで人の出入りが少ない印象だった』と話しており、事件の前に異常な兆候は見られなかったとのことです。今後の捜査の進展が注目されます」



投稿サイト コメント欄から、



「何があったんだろう……RIP」

「親子か孫だったのかな? 痛ましいね」

「実は、この地域で何十年か前にこんなニュースがあった。
>>キンバリー・ペレスさん(十七歳)遭難か。発見は困難」

「え? どういうこと?」

「ちょうどこの女性と同じ年ごろ。ちなみにこの事件があった時男は五十二歳」

「え?? え?? まさか……」

「ニュースでは公表してなかったけど、屋敷には女性にキスする男の写真、妊娠した女性の写真、赤ちゃんを抱く女性の写真なんかも飾られていた」

WTF!? 二十一世紀のロリータ??」

「赤ちゃんは……?」

「庭に人間の赤ちゃんの骨が捨てられてた。 :P」

「嘘言うな!」

「うん、これはこいつの嘘。養子に出されたらしいよ」

「なんていう鬼畜な…‥.。女性は三十年近くか、もっと長い時間酷い目に合っていたということ?」

「あ、そっか。事件当時は男が五十二歳で、死んだのが若くても八十歳。少なくとも二十八年はたってる。算数の計算早いね」

「↑あなたもすごい」

「算数が苦手なアーケディア人」

「別にどこの国もこんなもんじゃない? アーケディア人は学力も高いし、国力も経済力も世界一」

「母親は娘が遭難で死んだと思い絶望して、心臓発作で亡くなったらしい」

「男は地獄に落ちるね。こういう人間が地獄に行かずに誰が行くのか」

「男の胸には刺し傷が……。  :P」

「いい加減にしろ!」

「白骨死体になってたんだから、傷は残らない」

「でも、女性はどうして逃げ出さなかったんだろうね。少し同情が薄れる」

「想像力ないお化けがここに」

「女性の捜索で莫大な借金を背負ってたらしいけど、この男が寄付をしたおかげで事なきを得たらしい」

「うわ……。諸悪の根源はこの男なのに、恩に着せてたということ?つくづく卑劣だ」

「お母さんが亡くなったことも教えていたとしたら、女性の心が折れても無理はない」

「でも、友だちも多かったらしいよ。たくさんの人が待っていたのに。弱いとは決して言わないけど、結果的に色んな人を悲しませてしまったね」

「キンバリーさんは明るくて天真爛漫な、人気者だったって聞いたよ。そんな人が……」


(写真の添付。チアリーダー姿のキム)


「確かに、超美人! 性格も良さそう」

「いい子だったって」

「お屋敷の写真を誰かよろしく」

(屋敷の写真)

「違う、これじゃない。でも超豪邸だけど、なんか薄気味悪いね……」

(男と若い女性が並ぶ写真)

「ああ、キンバリーだ……。親子みたいなのに、なんでこの男こんなにベタベタしてるの? 彼女、嫌がってるじゃん」

「無表情だけどそこまではわからないでしょ」

「いや、女にはわかる。これは絶望して、心が無になっている瞬間」

「お前はどうせ男だろ」

「犯人は、俺たちのヒーロー! やりたくてもできなかったことをやってのけた」

「勇敢な男に拍手を!」

「冗談でもそんなことを言わないで。あなたよりも大きい生き物に、毎日顔中が腫れ上がるほど殴る蹴るされて、いつ殺されるかもわからない恐怖に怯えながら、閉じ込められることを想像してみて。レイプされて監禁されるってそういうこと。どんな生き地獄? 言っていいことと悪いことがある。子どもに対するDVもそうだけど、自分より力がないとわかっている相手に暴力を振るうのって、人間として一番卑怯。死刑にされるべきだったよ」

「本当そう。私も性犯罪に巻き込まれそうになった時があるけど、体が固まってしまうんだよ。多分、生命の危機を本能で感じるんだと思う」

「本当にこんなひどいことが起こったのかな……。信じられない」

「もしもみんなの言う通りなら、犯人はまじで地獄行きだね。真相は闇の中」

「亡くなった方のご冥福を心からお祈りします」
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