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29 伯爵家のお茶会 前半
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メイは厨房にこもって黙々とお菓子を焼いていた。
うーん、おいしけど・・・いまいちね。
何が足りないのかしら。
「奥様。」
隣で厨房の料理長がメイのことを困った顔で見ている。
メイは料理長を振り返ると、料理長の口にクッキーを放り込んだ。
モグモグモグ
「どう料理長。味はいいと思うんだけど何かが足りないのよ。何だと思う?」
口の中のお菓子を味わい終えた料理長が断言した。
「あのー奥様。大変おいしいので足りないものはないと思いますが?」
しかし、メイは全く料理長の話を聞いていなかった。
今日はお昼過ぎにはレイチェルお嬢様いえ、今は既婚者になったので、レイチェル奥様たちを招いて、伯爵家で初めて開くお茶会がある。
何がなんでも失敗出来ない。
うーん。
味はレイチェル様が大好きなお菓子を用意したが、他にさっぱりしたプリン系のものも、いいかも知れない。
レイチェル様は、最近身籠ったばかりのせいか、体調が悪くなることもあると聞いている。
ここはやっぱり、体に良いものも作らなければ。
実家の母に聞いたところ、つわりの時は、好きなものを好きなだけ食べるのが一番いいと言っていた。
妊娠すると味覚が変わるかも知れないし、極甘からしょっぱ系まで、いろいろ取り揃えておかなければ。
メイはそれからまた、何十種類ものお菓子の製作に勤しんだ。
その隣では、どうやって屋敷の奥様に厨房から退去していただけるかを真剣に悩む、料理長の姿があった。
一方、メイの伴侶で今日屋敷でお茶会を開く為、用事を早々に済ませて屋敷に戻ろうとしていたブライアンが、まさに帰る寸前に宰相である親友のケインに捕まって、宰相室に連れ込まれていた。
「ちょうどいいところに来た、ブライアン。」
「何言ってるんだ。来たんじゃなくて、ケイン、お前に連れ込まれたんだ。」
「人聞きの悪いことをいうな。俺はレイチェル一筋で男のお前には興味がない。」
「あってたまるか。今日、俺は忙しいんだ。邪魔をするな。」
「すぐに終わる。心配無用だ。」
ケインはそう言って、腹黒い笑みを浮かべた。
ブライアンは嫌な予感に逃げようとしたが、すかさず出口であるドアの前をケインに塞がれ、そこに足止めされた。
動けず突っ立っているとすかさずケインから書類を渡された。
「おい、ケイン。これは、なん・・。」
ケインはブライアンの声を無視すると、
「ブライアン。俺はこれからレイチェルをお茶会が開かれる伯爵家まで、送って行かなければならないんだ。悪いがこの書類を届けてくれ。」
『あのな。その伯爵家って、俺んちなんだけど。お前、わかって言ってるだろ。俺だって急いでるんだ。』
ブライアンが文句を言おうと口を開ける前にケインはドアを開けると、
「その書類はセスに渡してくれ。頼んだぞ。」
そう言うと颯爽とその場を去って行った。
ブライアンは何も出来ず、結局その後姿を唖然と見送った。
『なんで俺が、セスに書類を届けなければならないんだ。セスはお前の異母弟だろうが!』
ブライアンはブツブツいいながらも書類を持つと、セスを捜しに執務室を後にした。
王宮の通路でセスのいる場所を誰かに聞こうとしていると、廊下で話声が聞こえた。
そこには王宮のご婦人方に囲まれたセスがいた。
「セス。」
ブライアンはセスに声をかける。
セスはブライアンに気がつくと、
「これは伯爵。お久しぶりです。」
ブライアンが爵位で呼ばれるのを特にきらっているのを知っていて、わざわざ爵位で返された。
ブライアンはムッとしながらも、さっきケインに頼まれた書類をセスに渡した。
「宰相からの書類だ。」
セスは受け取ると、すぐにパラパラとめくって内容を把握すると、持っていたペンでその書類にサインをして、またブライアンに戻した。
「なんで戻すんだ、セス。」
「これは僕の書類ではなく、あなたがやることだからですよ。」
セスはそう言って、書類を読むようにブライアンを促した。
ブライアンは眉を吊り上げながらも、言われるまま書類に目を通す。
書類にはメイがこの間被害をこうむった、反体制派の残党の詳細が記されていた。
「書類にはセス公爵としてサインをしましたので、直ぐに拘束することができますよ。」
ケインの父である現将軍は、セスが成人すると将軍職に専念したいと、公爵位をセスに譲って将軍職だけしている。
ケイン曰く、それはただの言い訳で、本音はセスの母親とイチャつきたいだけだと言っていた。
実のところブライアンもそう考えている。
「今日僕は伯爵家に行かなければならないので、この件はあなたにお任せします。」
『あのなぁ。ケインの時もそうだったが、その伯爵家って、俺んちなんだけど、お前らわかっていて言ってるだろ。なんで急いでいるときに限ってこうなるんだ。くそ。こうなればこの件は、ケインの父である将軍と自分のおやじを巻き込んで、とっとと片付けてしまおう。』
ブライアンはそう考え、将軍と副将軍がいる兵舎にむかった。
途中、将軍の傍付きの兵士に出会ったので兵舎にある将軍の部屋に直接案内してもらった。
中に入った途端、なぜか言い争う声が聞こえた。
「おい、副将軍。お前は副将軍なんだから、今日はお前が職務につけ。」
「なんだと、何日も前から俺はとっくに休暇申請していたんだぞ。だから今日は、将軍であるあんたがやるべきだろう。俺は今日、伯爵家のお茶会に出席する予定のスカーレットにメガネ越しに送って行ってと頼まれているんだ。だから俺は、今日は早めに帰る。」
「なんだと、ワシだって、妻に伯爵家のお茶会に送って行くように、頼まれているんだ。私の義娘が開くお茶会だぞ。欠席なんかできる訳ないだろう。」
「それを言うなら、俺だって義娘が開くお茶会だから、欠席出来るわけがない。」
二人が争っている内容を把握すると、ブライアンは溜息が出そうになった。
見ると言い争っていた二人は、今にも取っ組み合いのけんかに発展しそうになっていた。
思わずブライアンは、そんな二人を止めに入るため、声をかけた。
「ふたりとも・・・。」
ブライアンの声に言い争っていた二人は気がつくと、お互い相手の胸ぐらを離して、かわりにブライアンを睨む。
「「なんのようだ。」」
ブライアンは自分を睨んでいる二人を無視すると、書類を二人に見せた。
「「これは!!!」」
二人は黙って、次々にその書類にサインをすると、もう一枚何かの書類にサインをして、それをブライアンに戻した。
「おい、なんで書類を俺に戻すんだ。」
「「そこには将軍(副将軍)として、今回の捕縛に対する許可と委任状にサインがしてある。」」
二人はお互いに自分の言い分を同時に話した。
「委任状!!!」
「「あとはお前に任す。メイはお前の妻だ。人員は好きなだけ自由に使え。」」
「私は妻を伯爵家で開かれるお茶会に送らなければならないという重要な任務がある。」
将軍はブライアンにそう言った。
『だから、その伯爵家って、俺んちなんだけど。将軍わかっていて言ってるだろ。なんでどいつもこいつも・・・。』
ブライアンが将軍に何か文句を言おうとすると、
「ブライアン、俺はお前の父親だ。」
『さすがおやじ。』
「しかし、その前に未来の妻に頼まれたスカーレットの”メガネ越しのお願い”を叶えなければならないんだ。すまん。この件はお前に託す。」
そう言って、副将軍であるブライアンの父は息子の肩を叩くと脱兎のごとく、将軍と一緒に、将軍の部屋を走り出ていた。
『お前もかブルータス。さっきから、どういつもこいつも、伯爵家のお茶会って、ええい、もうやるしかない。』
ブライアンは拳を握ると後ろにいた大将、中将以下を総動員して、夕方までかかって、メイがこの間、被害をこうむった反体制派の残党の捕縛に尽力した。
結局、全員の捕縛が終わったのは、日が落ちてからだった。
『はっ、死ぬほど疲れた。』
ブライアンは捕縛が終わって、全ての書類にサインすると、自分が住む伯爵家に向かった。
『あいつら全員覚えてろよ。いつかまとめてギャフンといわせてやる!』
ブライアンは固く決意して、家路を急いだ。
うーん、おいしけど・・・いまいちね。
何が足りないのかしら。
「奥様。」
隣で厨房の料理長がメイのことを困った顔で見ている。
メイは料理長を振り返ると、料理長の口にクッキーを放り込んだ。
モグモグモグ
「どう料理長。味はいいと思うんだけど何かが足りないのよ。何だと思う?」
口の中のお菓子を味わい終えた料理長が断言した。
「あのー奥様。大変おいしいので足りないものはないと思いますが?」
しかし、メイは全く料理長の話を聞いていなかった。
今日はお昼過ぎにはレイチェルお嬢様いえ、今は既婚者になったので、レイチェル奥様たちを招いて、伯爵家で初めて開くお茶会がある。
何がなんでも失敗出来ない。
うーん。
味はレイチェル様が大好きなお菓子を用意したが、他にさっぱりしたプリン系のものも、いいかも知れない。
レイチェル様は、最近身籠ったばかりのせいか、体調が悪くなることもあると聞いている。
ここはやっぱり、体に良いものも作らなければ。
実家の母に聞いたところ、つわりの時は、好きなものを好きなだけ食べるのが一番いいと言っていた。
妊娠すると味覚が変わるかも知れないし、極甘からしょっぱ系まで、いろいろ取り揃えておかなければ。
メイはそれからまた、何十種類ものお菓子の製作に勤しんだ。
その隣では、どうやって屋敷の奥様に厨房から退去していただけるかを真剣に悩む、料理長の姿があった。
一方、メイの伴侶で今日屋敷でお茶会を開く為、用事を早々に済ませて屋敷に戻ろうとしていたブライアンが、まさに帰る寸前に宰相である親友のケインに捕まって、宰相室に連れ込まれていた。
「ちょうどいいところに来た、ブライアン。」
「何言ってるんだ。来たんじゃなくて、ケイン、お前に連れ込まれたんだ。」
「人聞きの悪いことをいうな。俺はレイチェル一筋で男のお前には興味がない。」
「あってたまるか。今日、俺は忙しいんだ。邪魔をするな。」
「すぐに終わる。心配無用だ。」
ケインはそう言って、腹黒い笑みを浮かべた。
ブライアンは嫌な予感に逃げようとしたが、すかさず出口であるドアの前をケインに塞がれ、そこに足止めされた。
動けず突っ立っているとすかさずケインから書類を渡された。
「おい、ケイン。これは、なん・・。」
ケインはブライアンの声を無視すると、
「ブライアン。俺はこれからレイチェルをお茶会が開かれる伯爵家まで、送って行かなければならないんだ。悪いがこの書類を届けてくれ。」
『あのな。その伯爵家って、俺んちなんだけど。お前、わかって言ってるだろ。俺だって急いでるんだ。』
ブライアンが文句を言おうと口を開ける前にケインはドアを開けると、
「その書類はセスに渡してくれ。頼んだぞ。」
そう言うと颯爽とその場を去って行った。
ブライアンは何も出来ず、結局その後姿を唖然と見送った。
『なんで俺が、セスに書類を届けなければならないんだ。セスはお前の異母弟だろうが!』
ブライアンはブツブツいいながらも書類を持つと、セスを捜しに執務室を後にした。
王宮の通路でセスのいる場所を誰かに聞こうとしていると、廊下で話声が聞こえた。
そこには王宮のご婦人方に囲まれたセスがいた。
「セス。」
ブライアンはセスに声をかける。
セスはブライアンに気がつくと、
「これは伯爵。お久しぶりです。」
ブライアンが爵位で呼ばれるのを特にきらっているのを知っていて、わざわざ爵位で返された。
ブライアンはムッとしながらも、さっきケインに頼まれた書類をセスに渡した。
「宰相からの書類だ。」
セスは受け取ると、すぐにパラパラとめくって内容を把握すると、持っていたペンでその書類にサインをして、またブライアンに戻した。
「なんで戻すんだ、セス。」
「これは僕の書類ではなく、あなたがやることだからですよ。」
セスはそう言って、書類を読むようにブライアンを促した。
ブライアンは眉を吊り上げながらも、言われるまま書類に目を通す。
書類にはメイがこの間被害をこうむった、反体制派の残党の詳細が記されていた。
「書類にはセス公爵としてサインをしましたので、直ぐに拘束することができますよ。」
ケインの父である現将軍は、セスが成人すると将軍職に専念したいと、公爵位をセスに譲って将軍職だけしている。
ケイン曰く、それはただの言い訳で、本音はセスの母親とイチャつきたいだけだと言っていた。
実のところブライアンもそう考えている。
「今日僕は伯爵家に行かなければならないので、この件はあなたにお任せします。」
『あのなぁ。ケインの時もそうだったが、その伯爵家って、俺んちなんだけど、お前らわかっていて言ってるだろ。なんで急いでいるときに限ってこうなるんだ。くそ。こうなればこの件は、ケインの父である将軍と自分のおやじを巻き込んで、とっとと片付けてしまおう。』
ブライアンはそう考え、将軍と副将軍がいる兵舎にむかった。
途中、将軍の傍付きの兵士に出会ったので兵舎にある将軍の部屋に直接案内してもらった。
中に入った途端、なぜか言い争う声が聞こえた。
「おい、副将軍。お前は副将軍なんだから、今日はお前が職務につけ。」
「なんだと、何日も前から俺はとっくに休暇申請していたんだぞ。だから今日は、将軍であるあんたがやるべきだろう。俺は今日、伯爵家のお茶会に出席する予定のスカーレットにメガネ越しに送って行ってと頼まれているんだ。だから俺は、今日は早めに帰る。」
「なんだと、ワシだって、妻に伯爵家のお茶会に送って行くように、頼まれているんだ。私の義娘が開くお茶会だぞ。欠席なんかできる訳ないだろう。」
「それを言うなら、俺だって義娘が開くお茶会だから、欠席出来るわけがない。」
二人が争っている内容を把握すると、ブライアンは溜息が出そうになった。
見ると言い争っていた二人は、今にも取っ組み合いのけんかに発展しそうになっていた。
思わずブライアンは、そんな二人を止めに入るため、声をかけた。
「ふたりとも・・・。」
ブライアンの声に言い争っていた二人は気がつくと、お互い相手の胸ぐらを離して、かわりにブライアンを睨む。
「「なんのようだ。」」
ブライアンは自分を睨んでいる二人を無視すると、書類を二人に見せた。
「「これは!!!」」
二人は黙って、次々にその書類にサインをすると、もう一枚何かの書類にサインをして、それをブライアンに戻した。
「おい、なんで書類を俺に戻すんだ。」
「「そこには将軍(副将軍)として、今回の捕縛に対する許可と委任状にサインがしてある。」」
二人はお互いに自分の言い分を同時に話した。
「委任状!!!」
「「あとはお前に任す。メイはお前の妻だ。人員は好きなだけ自由に使え。」」
「私は妻を伯爵家で開かれるお茶会に送らなければならないという重要な任務がある。」
将軍はブライアンにそう言った。
『だから、その伯爵家って、俺んちなんだけど。将軍わかっていて言ってるだろ。なんでどいつもこいつも・・・。』
ブライアンが将軍に何か文句を言おうとすると、
「ブライアン、俺はお前の父親だ。」
『さすがおやじ。』
「しかし、その前に未来の妻に頼まれたスカーレットの”メガネ越しのお願い”を叶えなければならないんだ。すまん。この件はお前に託す。」
そう言って、副将軍であるブライアンの父は息子の肩を叩くと脱兎のごとく、将軍と一緒に、将軍の部屋を走り出ていた。
『お前もかブルータス。さっきから、どういつもこいつも、伯爵家のお茶会って、ええい、もうやるしかない。』
ブライアンは拳を握ると後ろにいた大将、中将以下を総動員して、夕方までかかって、メイがこの間、被害をこうむった反体制派の残党の捕縛に尽力した。
結局、全員の捕縛が終わったのは、日が落ちてからだった。
『はっ、死ぬほど疲れた。』
ブライアンは捕縛が終わって、全ての書類にサインすると、自分が住む伯爵家に向かった。
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ブライアンは固く決意して、家路を急いだ。
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