ポチは今日から社長秘書です

ムーン

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郊外の一軒家

はっぴーはろうぃん、にじゅうご

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焦らされ続けた下腹の熱が突き上げられ擦られ全身に広がっていく。弾けるような快楽に襲われ、雷に打たれたように身体を強ばらせる。

「ひっ、ぁあぁっ! ぁ、ゔぅんっ! んっ、イっ、ひゔっ、イぎっ、まひたっ! イっでましゅうゔっ!」

雪兎の邪魔をしないよう必死に自らの足を掴む、太腿にくい込んだ爪が痛い。けれど脳は後孔の快楽を処理するのに追われて痛みを気にする余裕がない。

「うんっ、分かる……伝わってるっ、よ。震えてるね……」

痙攣する腸壁を擦られ、勝手に足がビンと伸びる。絶頂に次ぐ絶頂は俺の四肢の末端まで震わせる。

「ゔっ、あっ、あぁあっ! ゆきっ、ひゃまぁっ、ぁ、あっ! イっ、く……イぐっ! ゆきしゃまぁっ! ひぐぅゔっ……! 奥っ、おぐっ、がぁっ! 奥がっ、ぁあっ!」

「奥がイイの? うん、僕もっ……全部包まれて、一番奥は特に熱くてキツくて……はぁっ……気持ちいい」

蕩けた雪兎の顔に白い髪が張り付いている。紅潮した肌は汗ばんでいるのだろう。触れたい。

「はっ……ポチ、ポチ……んっ……?」

気付けば俺は雪兎の顔に手を伸ばしていた。今まで掴んでいた俺の太腿とは違う、厚みのないふにふにとした柔らかく頼りない揉み心地。爪を立てても凹むだけの肌とは違う、指の腹で触れるのにも細心の注意が必要な繊細な触り心地。

「なぁに……どうしたの? 足持っててって言ったでしよ」

雪兎は腰を止めて頬に触れている俺の手に手を重ねた。俺は雪兎の陰茎をきゅうきゅうと締め付けて苛烈過ぎない快感に酔いながらゆっくりと雪兎の言葉を理解し、足を持つため雪兎の頬から手を引こうとした。

「……離しちゃうの?」

けれど、雪兎がきゅっと手を握ったからそれをやめた。

「ポチ……」

雪兎は眉尻を下げて幼げな表情を作り、上体を倒して俺の首に左腕を絡めた。俺はもう片方の足も離して雪兎の背に回した。

「んっ……んぅっ!? んっ、んんっ!」

言葉で示し合わせることはなく、自然と唇が重なる。舌を絡ませ始めてほどなく雪兎はゆっくりと腰振りを再開し、俺はまた快楽の波にさらわれた。

「んっ、んっ、ぅ……んんっ……!」

すぐに俺は舌を動かす余裕がなくなり、雪兎に口腔まで弄ばれるようになった。上下を蕩かされる快感は凄まじく、多幸感で脳が浮く。

「んっ……はぁっ、ポチ、ポチっ……もう、出ちゃうっ、一緒にイこっ? 一緒に……キス、しながらっ」

「ゆきひゃまっ……は、いっ……んぅっ、ん、んんっ、んっ……んんんぅっ!」

口腔と後孔が蕩けて身体の境界が曖昧になる。一際深い絶頂の中、身体の奥深くに熱く粘っこい液体が放たれるのを感じた。

「……っ、はぁ……よかったぁ。キスしながらって考えてなかったんだけど、してみてよかったね。本能には従うべきって感じ? ポチ……? 大丈夫?」

射精を遂げた雪兎は身体を起こし、俺に挿入したまま感想を話し始めた。俺はというと未だ快楽の余韻に浸り、下腹を中心に痙攣していた。

「…………キスしたくなったらするべきだね」

「んっ、ぁ、ひぁあっ……!?」

にゅぽんっ、と萎えた陰茎が抜けた。柔らかい陰茎に腸壁を擦られる快感に喘ぎ、跳ねた俺の上に雪兎は寝転がった。

「んんっ……ゆき、さま?」

細身の雪兎はとても軽く、仰向けの俺にうつ伏せに寝そべった雪兎の重さはほぼ感じないと言ってもいい。けれど確かにある圧迫や、微かな肌の擦れ合いで今の俺は快感を覚えてピクピクと身体が反応する。

「……ポチが立てるようになるまで、こうしてていい? お風呂はその後ね」

首を傾げてウサミミを揺らしながらそう言われては断れない、元より断る理由もない。俺は雪兎の背に腕を回し、幸せそうに目を細める雪兎を眺めて体力の回復と快楽の波が引くのを待った。
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