ポチは今日から社長秘書です

ムーン

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郊外の一軒家

はっぴーはろうぃん、にじゅう

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さて、どうやって雪兎を興奮させよう。先程精液を吐き出したばかりの雪兎の陰茎は力なく萎れている。俺ならすぐに勃つ、いや、一発二発なら萎えすらしないかもしれない。

「ポチのお腹はすごいなぁ……僕つるつるだよほら」

腹筋の溝をなぞった雪兎は身体を反らして丸出しの腹を強調した。縦長の綺麗な臍が更に縦に伸び、筋のようになる。肋骨や骨盤が浮き上がり、身体の未成熟さを見せつける。

「ね、つるつる」

「お可愛らしいです……」

「えぇ? もう……ふふっ」

背を丸めた雪兎は再び俺の腹筋で遊び始めた。くすぐったいだけだ、けれどそのくすぐったさすら今は危険だ。ついつい腹に力が入ってアナルプラグを締め付けてしまう。

「んっ……!」

快感と興奮は下腹に蓄積され、重くなっていく。そのほとんどは腹の奥を雪兎の肉棒で突かれ、揺さぶられ、犯されなくては解消されない。しかし俺も雄ではある、腹の深くではなく陰茎に蓄積される分もある。

「板チョコみたい。色的にも……んー、ミルクチョコでもちょっと濃いか。もっと薄く、ポチの肌はミルク多めのカフェオレくらいの色だから……」

革製の下着の中で硬く大きく膨らんでいく陰茎は快楽を吐き出せない辛さだけでなく、窮屈さにも苦しめられる。

「あの、ユキ様……」

「ん? なぁに、ポチ」

「……そろそろ俺も出させて欲しい、です」

腰を突き出してそうねだる、雪兎が太腿に乗ったままだから大して突き出せていないけれど伝わるはずだ。

「ふぅん……? 出せば?」

「ユキ様にしていただきたいのですが……」

「え~? 僕さっき出しちゃってちょっと気持ちが落ち着いたんだよね、ポチのしてあげる気分じゃないなぁ」

嘘だと一目で分かる表情だ。

「僕どいてあげるから、ポチ好きにしなよ」

一人で自慰のパフォーマンスをして雪兎を楽しませて、雪兎を興奮させられたら抱いてもらえる。そういうことだろう。

「じゃあ僕ここに座ってるね」

俺から降りた雪兎は俺の隣に腰を下ろした。正座を崩したような女性的な座り方だ、ウサ耳カチューシャに似合っている気がする。

「では、ユキ様……ご覧ください」

「ポチが勝手にしたいからするんだよね?」

「はい、ですがユキ様は退屈をしているように見えるので、暇潰しにでもなればと」

「……そうだね、暇だし見ててあげる。何するの?」

起き上がって笑顔を返し、ベッドに足の裏をぴったりつけてしゃがんだ姿勢を取る。ほとんど180度に開脚し、太腿とふくらはぎが触れ合うように膝を曲げ、雪兎に股間を全て見せる。それだけで雪兎の目の色が変わった。

「ちょっとした芸を……」

黒い革製のヒールブーツでベッドを踏み締めることに興奮している自分が居る。こんな趣味があったのかと自分で驚いた。

「芸見せてくれるの? さっすがワンちゃん。どんな芸かなぁ、名前とかある?」

ファスナーを下ろして革製の下着から陰茎を飛び出させる。開いたファスナーの間に陰茎があるというのは……怖い。男なら分かるだろう、あの恐怖が。痛みが。しかしそれにすら俺は興奮してしまう。

「名前ですか、名付けるならちょっと下品ですけど……ノーハンド射精、とか?」

「触らないの?」

「はい」

「後ろも?」

「……はい」

アナルプラグを弄れば俺は楽に射精出来る、前を扱くより後ろをほじった方が簡単というのは……どうなんだろう、男として。

「手は使いません。こうしてます」

俺は頭の後ろで手を組んで見せた。雪兎の視線が顔の斜め下に向いている、どこを見ているのだろう。

「……ユキ様?」

「ん? なぁに、ポチ」

「目が合わないので、どこを見ているのかな……と」

「腋」

漢字一文字、二音の答えを聞いて俺は自分の顔が熱くなっていくのを感じた。みっともない腋はしていない、雪兎に見られて困る部位など俺の身体にはない、けれど恥ずかしい部位なら山ほどある。腋なんて場合によっては性器より恥ずかしい。

「ポチの腋すっごくえっちなんだよね、つい見ちゃう」

顔が燃え上がりそうな羞恥心はそのまま興奮へと置き換わる。陰茎が更に張り詰めた、暴発の時は近い。
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