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雪の降らない日々

おとーさんと、はち

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後孔に亀頭を押し付けて吸い付かせ、腰を引いてちゅぱっと音を立てて離させる。腰を細かく揺らして後孔の縁を陰茎で擦る。挿入してしまったら俺の負けだから、どう揺れるか予測不可能の雪風の腰は左手で押さえておく。

「んっ……クソ、焦らしやがって」

右手は雪風の頬と首の境に添え、耳の後ろを軽く圧迫し続ける。反対側の耳に唇を触れさせたまま、興奮で荒くなる呼吸をそのまま聞かせる。

「んっ、ふ……! ぅうっ、ちくしょう、くすぐってぇんだよ、耳ぃっ! んぁっ、ぁ、下もっ……焦れったい、クソ……!」

「はぁっ……はぁ……雪風、雪風、雪風っ、好きだ、雪風、好きっ」

「ひぅっ……!? ずりぃんだよぉっ、ばかぁっ!」

少しでも触れればすぐに吸い付く雪風の後孔はとても可愛らしい。押し付けて吸わせて離してすぐは後孔の縁がぷくっと盛り上がっているから、すかさずカリで引っ掻いてやると雪風は気持ちよさそうに喘ぐ。

「なぁ、雪風……入れたい、入れさせてくれよ、雪風に突っ込みたい、ナカ掻き回してやって、雪風がイく顔見たい、イく声聞きたい、背中引っ掻かれたい、雪風とヤりたい……んだよ、なんで俺らこんなことしてんだよ、久しぶりのセックスなのに。馬鹿らしいだろ、なぁ、雪風……入れていいだろ?」

頬を擦り付けながら、耳たぶを唇で弾きながら、吐息と唾液で雪風の耳を濡らしながら、自分では気持ち悪いと思う粘っこい声で囁いた。

「……っ、んっ、んんっ! ふっ……んっ、ん、んんんっ……! くっ、ふぅ……!」

いつからか雪風は唇を真一文字に閉ざしている。口を開けばねだってしまうと思っているのだろう段階まで来たのだ、後一押しで勝てる。

「雪風ぇ……なぁ、雪風」

挿入後の掘削を想像させるため、後孔に吸い付かせるのも後孔を擦るのもやめ、後孔をとんとんと軽く小突くのを繰り返した。横目で雪風のスマホを確認すると、後三十秒というところまで来ていた。

「……っ、雪風、入れたい」

「んっ、ん、んっ、ん……!」

俺の突きに合わせて喘いではいるが、もう口どころか目まで閉じている。

「雪風……俺、雪風の声ちゃんと聞きたい。話してくれよ、雪風……俺の欲しいって言ってくれ、久しぶりなんだし……ねだってくれよ」

残り十秒、俺はあえて腰を浮かせ、手も顔も雪風に触れないように離した。

「雪風……俺の、欲しくないのか?」

押してダメなら引いてみろ、俺はそんな言葉を思い出していた。

「……っ、欲しいっ! くれよ、入れろよ真尋ぉっ! もぉ入れてくれっ、お前が欲しくてたまんねっ……ぇ?」

俺の首に腕を、腰に足を巻き付けての可愛いおねだりを邪魔するようにアラームが鳴る。

「ギリギリでねだったから雪風の負けだな。俺の勝ちぃ」

「…………は?」

うるさいスマホを黙らせてぽかんとしている雪風を見下ろす。

「……ふっ、ふざけんなお前ぇっ! あんなこと言われたらっ、言うに決まってんじゃねぇっ、かっ、ぁっ!? あぁあっ!? お前マジかっ、んっ、今入れっ、んぁああんっ!」

うるさい雪風を黙らせるように挿入してみたが、雪風はうるさいままだ。もちろん大きな喘ぎ声は大好きだが。

「ふーっ……相変わらず、超名器…………俺は嘘はついてないぞ、入れたかったのも、雪風のおねだり聞きたかったのも、ちょっと自信萎んでたのも全部本心だ」

「んっ、んん……真尋のぉ……でか、ぁ、はっ……ふ、へへっ」

挿入の衝撃と快楽で勝負に負けた悔しさを一時的に 忘れたらしい雪風はだらしない笑顔を浮かべている、俺の言い訳は聞こえていなかっただろう。今言った言葉は全て後で覚えておいて、セックス後にもう一度言えるようにしておいた方がよさそうだ。
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