ポチは今日から社長秘書です

ムーン

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雪の降らない日々

さいりゅーがく、いち

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使用人に羽交い締めにされてずるずると引きずられ、全裸かつディルドを挿入したままの姿で飛行機が飛び立つのを見送った。
プライベートジェットを飛ばして国境を越えることの凄さは俺には分からない、特に媚薬に侵されきった今の俺には。

「はぁーっ……はぁーっ……ぁ、あっ、んんっ……」

ディルドを咥えたままの後孔がヒクヒクと震えてしまう。昨日一晩中使っていたディルドは既に電池切れを起こしており、振動は一切なかった。腸壁の勝手な締め付けだけで喘いでいた。

「雪也、早速訓練に向かえ。お前雪兎がいる間一切出てこなかったろ。全く……アイツはまだまだ子供だな」

「ぁ、う……? ゆき……ゆき、さま……どこ」

「は? 何言ってんだお前」

「……元当主様、恐れながら」

使用人がスッと手を挙げ、祖父が発言を許可する。

「何らかの薬を投与されたものと思われます。雪兎様はここ数日様々な薬を買い込んでおられました。性欲増加や触覚の鋭敏化など、そういった類のものを特に……」

「つまり媚薬だな。はぁ……あの飛行機は雪兎専用じゃねぇんだから、中でヤられちゃ困るんだよ。雪也、お前もホイホイ変なもん飲むな。たとえ雪兎の命令だとしてもだ、雪兎が行ったのも分からねぇくらい前後不覚になっちまって、もし俺じゃなくて雪兎を狙う暴漢が飛行機に乗ってきてたらどうする気だった? お前の役割はそういうところにある、気ぃ抜くな」

「元当主様、今仰られても聞こえてはいないかと……」

「…………ふんっ、今日の分の訓練はいい、雪也は部屋に戻しておけ。ついでに軽く弄ってやれ、それだけ薬が効いてるなら一人で放って置かれるのは辛いだろ」

言い終えると祖父は車椅子を自力で動かして庭園の中に消えていった。俺は使用人に運ばれて雪兎の私室に戻され、しばらくするとまた別の人物らしい使用人がやってきた。

「ペット様? 媚薬でドロッドロって聞いたんですけど……」

自分でディルドを掴んで掻き回したいのに手すら上手く動かせない。そんな俺の顔を覗き込んだ使用人はサングラスを外し、ごくりと喉を鳴らした。

「エッロ……処理役に立候補してよかった。チーフが多忙でよかった……次期当主様に調教されるあなたを見てずっと思ってたんですよ、俺も触ってみたいって」

「んぁっ……! あっ……?」

雪兎と違って男らしさを前面に押し出したたくましくガサついた手が俺の胸を粗雑に揉む。

「すっげぇ、胸で喘ぐんだ。すげぇ……エロ、やば」

使用人は次に俺の足を開かせてディルドを掴んだ。信じ難いが俺を犯したいらしい、自らの陰茎を突っ込むのに邪魔だと判断したようで勢いよく引き抜いた。

「……っ、あぁあああっ!?」

ぶしゃあっ、と情けなく飛び散ったのは薄まった精液だ。俺の痴態を見た使用人は更に興奮し、自らの陰茎を露出させた。

「う、疼いて仕方ないんですよね、ペット様、ペット様はエロいペットですもんね。すぐ入れてあげますから……」

様々な媒体で注がれた媚薬、一晩中快楽を得続けた疲労、そしてたった今の絶頂、それらを押して無理矢理起き上がり、使用人の腰を掴んだ。表情を強ばらせた彼と視線を合わせることなく彼の陰茎に顔を寄せる。

「あ……フェラですね? へへっ……後ろ欲しいくせして先にフェラしたいなんて、ほんとエロい……」

「……ん」

使用人は自身の陰茎を掴んで俺の唇に亀頭を押し付けてきたが、俺はそれを無視して陰嚢に口を近付けた。

「玉から? 流石次期当主様の調教……」

胡乱な意識を必死に覚醒させて、目を硬く閉じて名も知らぬ男の陰嚢を口に含む屈辱に耐え、顎に万力のごとき力を込めて口の中のモノを噛み締め、今出せる全力で首を引き、同じ男として同情すらしてしまう無様な悲鳴を聞いた。
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