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郊外の一軒家

はじめての……さん

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飛行場へと向かう道中、襲撃を受けた。運転をしていた使用人は撃ち殺され、俺と雪兎は銃で脅されスタンガンで気絶させられ、倉庫のような場所に運ばれた。

「ぐすっ……ぅ……ひっく……ぅええん」

意識を取り戻してからしばらく経ったが、男達は俺の知らない言怖で話していて何故俺と雪兎を攫ったのかは分からなかった。

『あー、デカい方重たかった。なんでコイツだけ連れてきたんだ?』

『若神子の家の詳しい場所も調査対象だ。人工衛星もドローンもバグって失敗し続けてるからな……こんなガキが場所をちゃんと言えるとは思えないし、コイツは一人だけ服装が違った。一番傍にいたし、おそらく位の高いボディガードだ』

さてどうしよう、後ろ手に手錠をかけられている。雪兎も同じだ。

「ひっく……ひっく……」

雪兎を泣かせたことに対する怒りは湧いているが、俺は自分でも驚くほど冷静だ。車から降りたからだろうか。

『チッ……おい、あのガキ黙らせていいか』

『ダメだ、丁重に扱え。怪我もさせるなって言われただろ』

『はぁ……一体どうする気なんだ?』

『あちらさんにしてみりゃ神を名乗る冒涜者だからなぁ……殺すと思うんだが。剥製にでもするのかね』

言葉の内容は分からないが声色で性格を察することは出来る。逆上して雪兎を傷付けそうなヤツと、追い込まれてもそんな選択はしないだろう冷静そうなヤツの判別は済んだ。手錠を外す方法は学んでいる、反撃は可能だ。タイミング勝負だな。
室内には二人、外にもおそらく何人か居るだろう。理想は室内に一人になったタイミングだが、向こうがプロなら必ず二人以上で行動するだろう。

『イラついてるならソイツに屋敷の場所を吐かせろ。簡単には吐かないだろうから、いい暇つぶしになるだろ』

『……だな』

視線が俺に集中している、今はダメだ。

「ポ、ポチっ……? やだ、いや、ポチ……」

『……お静かに。お気に入りの使用人の頭が吹き飛びますよ』

短気そうな方の男が俺に銃口を突きつけ、雪兎はきゅっと口を結ぶ。

『こういうガタイのいい自分に自信ありそうな男にはよぉ、殴る蹴るはあんまり効かないんだよな』

『重傷にせず痛みを与えるなら、やはり指先か。爪の間に針だとか、爪を剥ぐだとか? 歯もいいと聞く。抜歯してその後を抉ったり電極を刺したり……』

『ポチにそんなことしたら許さないからぁ!』

『おーこわ。違う違う、もっと精神的な苦痛を与えんだよ』

短気な男は俺をうつ伏せにすると着流しを無理矢理捲り上げ、下着を脱がし、俺の尻をパンと叩いた。

『いいケツしてんじゃねぇか。いかにも男って感じの男を掘ってやってよぉ、プライド砕くのがたまんねぇんだよな』

「は……!? そ、そんなのダメ!」

『……相変わらず悪趣味だな』

『やだっ、ダメ! やめて! やめてってば!』

雪兎が喚く。男達の機嫌を損ねるとまずい。落ち着かせようと顔を上げたが、男の太い指が一気に三本も挿入された痛みと異物感で声が途切れた。

『…………ぁ? コイツっ、非処女だ。クソッ! ハズレだちくしょう!』

『そうか、残念だったな。じゃ、別のやり方で吐かせろ』

髪を掴まれて起き上がらせられ、座らされた。俺を犯して辱めるつもりじゃなかったのか? やっぱり俺じゃ勃たなかったのか?
短気な男は俺の隣に工具などが入った鞄を置き、深いため息をついてから俺の頬を叩いた。

『ふざけんなよクソッタレ、使い込まれたケツしやがって。てめぇどう見ても処女ヅラだろうがよ。はぁー……ムカつく。おい、これ何か分かるか? おい、何か分かるかって。返事しろよてめぇっ!』

男はミートハンマーを俺の前に突き出し、怒鳴り、予想通りそれで俺の顔を殴った。

『やめてよ! 英語分かんないのに返事出来る訳ないじゃん!』

背後に冷静な方の男が居る。今手錠を外そうとすればすぐにバレるだろう、タイミングはまだだ。もうしばらくは殴打を受けよう、意識が飛んでしまわないよう、殴られるのに合わせて頭を傾けて衝撃を最小限に……あぁ、痛いなぁ。
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