ポチは今日から社長秘書です

ムーン

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お盆

おはかまいり、じゅう

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まだ日は出ているのに祖父は早々に布団に横たわり、雪風は先程までの祖父を真似て俺の膝に跨り、股間を俺の太腿に擦り付けながら俺の胸を揉みしだき、俺の頬や耳に唇を触れさせた。

「はぁっ……真尋、真尋っ、真尋ぉ……どこもかしこも最高だなお前は」

「……雪風、ここは霊廟だろ。こういう真似はあんまりしない方がいいんじゃないか?」

「あぁ? あぁ……気にすんな。ここでの性行為は一切禁止されていない、むしろ推奨されてる。普通の霊廟や神社じゃねぇんだよ。死の反対である生を、若神子の本性である淫行を、どんどん強調するべき場所なんだよ」

下側から持ち上げるように胸筋を揉みしだかれると自然と俺の息も荒くなる。

「……したいからって言い訳してるんじゃないよな?」

「大マジだ」

にわかには信じ難いが、ノーパンという状況への興奮が元々あったところに胸を揉んだり太腿に硬くなった股間を擦り付けたりされては、もう俺も欲情を抑えていられない。

「……ユキ様、雪風と外を散歩することをお許しいただきたいのですが」

「僕も行くよ」

流石に祖父が眠っている部屋で行為に及ぶのははばかられたので、二人と共に建物から出た。人が居ないとはいえ開けた場所でするのには抵抗があったので、よさそうな木陰を探すため外庭を歩き回った。

「んっ……ぁ、あっ……!」

嬌声が聞こえて振り返り、雪風を見つめる。発情した顔をしているが声を上げてはいない、雪兎は首輪の紐を弄っている。

「……ちょっと待っててくれ」

二人を置いて足を早め、声のする方へ向かった。松の木の影に声の主を見つけた。

「ぁんっ! んんっ……んっ、ぁ……?」

快楽に蕩けていた赤い瞳が俺を捉えて見開かれ、驚愕に染まる。木に手をついて喘いでいた曽祖父の顔の造形は雪風とほぼ同じで、晒されている裸体の肉付きが全く違うのに反応してしまいそうになった。

「ゃ、やだっ、見ないで……んぁあんっ! しゅうやくんっ、今突かないでっ、雪也くんが、ぁっ、あぁあっ!」

ちなみに反応というのは勃つという意味ではなく、殴るという意味だ。雪風ではないと分かっていても雪風に見えてしまって「俺の雪風によくも」と言った感じで……俺、危険人物だな。

「……気をやるのがいつもより早いな、ひ孫に見られて興奮したか? いや……孫も居るのか」

いつの間にか俺に追いついていたようで、雪風が俺の肩越しに曽祖父とその恋人を見つめている。

「よぉじいちゃん、お盛んだな。やっぱ後ろからってイイとこ当たるよな。秋じぃのがどの程度か知らねぇけど」

行為をしていることを開けっぴろげに、むしろ恋人に抱かれていることを自慢げに話していたのを記憶しているが、流石に挿入されたまま孫と話すことは出来ないようで、曽祖父はふいっと顔を背けた。

「そう追い詰めないでやってくれ、後で俺のせいにされてしまう。したいのなら場所はもう少し遠くにしろよ」

「はいはい。真尋ぉ、あっちの方行ってみようぜ」

曽祖父達に別れを告げ、彼らに背を向けて歩き出した数秒後、また嬌声が聞こえてきた。先程よりも激しいように聞こえる。

「あの歳になってもヤってくれる相手を大学生のうちに見つけたとかマジ羨ましい」

「俺は雪風がいくつになっても抱くよ、身体が無事ならな」

目を閉じて唇を重ね、こっそりと目を開けて周囲の木を確認し、よさげな松の木に雪風を押し付けた。

「んっ……はぁ……真尋ぉ、じいちゃんみたいにバックがいい」

「木の皮で手切るからダメだ」

その点背中を木に押し付けても服を着たままなら怪我をする心配はない。そう伝えると雪風は不満そうな顔をしていたが、後で駅弁をしてやると約束すると元気を取り戻した。
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