128 / 561
使用人体験
てんらんかい、じゅうに
しおりを挟む
叔父を監禁する時用らしいベッドで目を覚ます。手枷に足枷が付いた嫌な見た目のベッドだったが、ぐっすり眠れた。
「ふぁぁ……ぁん? んだこれ」
首に何か巻き付いている。ほどいてみるとベルトだった、俺がしてきた物ではない。本革の上等そうなものだが、なんで俺の首に? 寝ぼけて巻いたのか? 記憶はないな。
「…………まぁいいや」
多分叔父か涼斗の物だろう。寝ぼけて部屋を出るまではしないだろうから、この部屋にあったものだろう。その辺に置いていこう。
「おーじーいー様っ、おはようございまーす」
布団から転がり出てパソコンの配線に絡まって眠っている祖父を起こし、朝支度を済ませた。
「涼斗さん、おはようございまーす」
「おはよう」
「おはようございます、すぐ朝ご飯作りますから待っていてくださいね」
祖父を抱えて朝食の調理風景を見させ、完成したら祖父を椅子まで運んで配膳を手伝い、手を合わせる。
「いただきます」
「はい、先に食べておいてください。凪さん起こしてきます」
「行ってらっしゃーい……一生起きてこなきゃいいのに」
「同、感」
「おじい様とはホント気が合いますねぇ」
トーストにハムにサラダにヨーグルトに……豪華な朝食だ、祖父を泊めたからだろうか? こんなに美味しい料理を作れる恋人に負担ばかりかけている叔父はやはりクズだな。
「おはよぉー……はぁっ、なんかだるい。涼斗さーん食べさせてくださいよぉ」
「もぉ……凪さんったら」
俺と祖父の視線なんて気にせずにイチャつく二人を見ているとイライラする。俺も雪風とはあんな感じに見えているのだろうか? 人前では控えないとな。
「ごちそうさまでした。おじい様、食器お下げしますね」
「あ、雪也くん。食器は水に漬けて置いておいてください。後でまとめて洗った方が楽なので、洗ってくれなくていいですよ」
「分かりました。おじい様、荷物まとめてきますね」
着替えなどを畳んで鞄に詰める。水などの買ったもの、除菌シートなどの使ったものも詰めていく。
「…………真尋」
「……っ!?」
背後から呼びかけられて慌てて振り向くと叔父が立っていた。雪風と声がそっくりな彼に真尋と呼ばれるのはとても腹立たしい。
「なんだよクソ野郎、何か用か」
「……昨日は悪かったね」
叔父が謝るようなことなんてあったか? なかなか家に入れてくれなかったり、イライラを与えられたりはしていたが、昨日は直接的な嫌がらせなどはなかった。俺が一方的に罵っていただけで、叔父から俺をからかうこともなかった……と思う、多分。
「……ごめんね」
「うわっ、何、触んな」
ぽんっと頭を撫でられたが、すぐに手を払った。
「本当に何……? 気持ち悪いぞ」
「……覚えてないの?」
「何が?」
「…………謝って損した! 可愛いとこもあるんだって、ちょっと歩み寄ってやろうと思ったのに、この鳥頭!」
叔父が何を言っているのか分からないが、俺は別に記憶の抜けを感じていない。叔父の妄言だろう。
「んだよ可愛いとこもあるって気持ち悪ぃ! 歩み寄ってやろうって何だよ上から目線かクソ野郎ふざけんな! てめぇが寄ってきたら全力で逃げるわ!」
叔父の妄言と決まれば悩む必要はない、ムカついたことに対して文句を言うだけだ。
「ふぁぁ……ぁん? んだこれ」
首に何か巻き付いている。ほどいてみるとベルトだった、俺がしてきた物ではない。本革の上等そうなものだが、なんで俺の首に? 寝ぼけて巻いたのか? 記憶はないな。
「…………まぁいいや」
多分叔父か涼斗の物だろう。寝ぼけて部屋を出るまではしないだろうから、この部屋にあったものだろう。その辺に置いていこう。
「おーじーいー様っ、おはようございまーす」
布団から転がり出てパソコンの配線に絡まって眠っている祖父を起こし、朝支度を済ませた。
「涼斗さん、おはようございまーす」
「おはよう」
「おはようございます、すぐ朝ご飯作りますから待っていてくださいね」
祖父を抱えて朝食の調理風景を見させ、完成したら祖父を椅子まで運んで配膳を手伝い、手を合わせる。
「いただきます」
「はい、先に食べておいてください。凪さん起こしてきます」
「行ってらっしゃーい……一生起きてこなきゃいいのに」
「同、感」
「おじい様とはホント気が合いますねぇ」
トーストにハムにサラダにヨーグルトに……豪華な朝食だ、祖父を泊めたからだろうか? こんなに美味しい料理を作れる恋人に負担ばかりかけている叔父はやはりクズだな。
「おはよぉー……はぁっ、なんかだるい。涼斗さーん食べさせてくださいよぉ」
「もぉ……凪さんったら」
俺と祖父の視線なんて気にせずにイチャつく二人を見ているとイライラする。俺も雪風とはあんな感じに見えているのだろうか? 人前では控えないとな。
「ごちそうさまでした。おじい様、食器お下げしますね」
「あ、雪也くん。食器は水に漬けて置いておいてください。後でまとめて洗った方が楽なので、洗ってくれなくていいですよ」
「分かりました。おじい様、荷物まとめてきますね」
着替えなどを畳んで鞄に詰める。水などの買ったもの、除菌シートなどの使ったものも詰めていく。
「…………真尋」
「……っ!?」
背後から呼びかけられて慌てて振り向くと叔父が立っていた。雪風と声がそっくりな彼に真尋と呼ばれるのはとても腹立たしい。
「なんだよクソ野郎、何か用か」
「……昨日は悪かったね」
叔父が謝るようなことなんてあったか? なかなか家に入れてくれなかったり、イライラを与えられたりはしていたが、昨日は直接的な嫌がらせなどはなかった。俺が一方的に罵っていただけで、叔父から俺をからかうこともなかった……と思う、多分。
「……ごめんね」
「うわっ、何、触んな」
ぽんっと頭を撫でられたが、すぐに手を払った。
「本当に何……? 気持ち悪いぞ」
「……覚えてないの?」
「何が?」
「…………謝って損した! 可愛いとこもあるんだって、ちょっと歩み寄ってやろうと思ったのに、この鳥頭!」
叔父が何を言っているのか分からないが、俺は別に記憶の抜けを感じていない。叔父の妄言だろう。
「んだよ可愛いとこもあるって気持ち悪ぃ! 歩み寄ってやろうって何だよ上から目線かクソ野郎ふざけんな! てめぇが寄ってきたら全力で逃げるわ!」
叔父の妄言と決まれば悩む必要はない、ムカついたことに対して文句を言うだけだ。
2
お気に入りに追加
678
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる