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使用人体験

さくせーき、いち

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透明のシリンダーに挿入し、搾精器を固定するベルトを腰と太腿に巻く。シリンダー内部にはブラシが付いており、電源を入れれば陰茎が洗車場で洗われる車のようにブラシに撫で回されるのは容易に想像出来る。

『それ、真空状態になって吸引してくれるやつなんだよ』

「あぁ、ちょっと痛めの……いいですね」

電動オナホのような搾精器よりは、ただ吸ってくれるだけの無機質な物の方が好きだ。この搾精器にはブラシが付いているが、これは効率的に搾精するためだけの無愛想なものだ。

「なんかこう、仕事なんで……みたいな冷たさ、いいですよねぇ。オナホタイプはちょっと気遣い感じちゃうんで、こういう義務的な搾精器好きです」

『搾精器について語るとかドン引きだよ』

「あぁっ、なんて冷たい目……! その目だけで出せますよ俺っ! ところでコックリングつけたままですけど」

『最初は出ないのを搾ってもらおうかと思って。我慢した方が気持ちいいでしょ?』

既に一日焦らされているのに、まだ焦らしてくれるのか。流石は雪兎だ。

『……お腹のは? ちゃんとくっついてる?』

貼るカイロのようなパッドには電気コードが伸びており、様々なアタッチメントが取り付けられる本体と繋がっている。これは低周波治療器の技術を応用したもので、電気刺激によって強制的に絶頂させてくれるものだ。

「はい、ちゃんとくっついてますよ。これもいいですよね、見た目の無機質さ、電気送って無理矢理イかせるっていう……この、愛のなさ。たまりません……」

『…………ポチは愛情なく精液搾られるだけ、みたいなのがいいの?』

「はい……その方が惨めでしょう? 俺の惨めで情けない姿、好きでしょう?」

『好きだけど……ポチ、僕に愛して欲しくないの?』

ついさっきまで冷たい目を俺に向けていた雪兎は幼子のように瞳を潤ませ、縋るような目を俺に向けている。

「いえいえまさか、無機質なのに興奮するのは使われてるのが機械だからってだけですよ。鞭とかの自動で動かないやつは愛情感じるのが好きですし」

『…………僕に愛されたい?』

「はい! ユキ様は俺を愛しているからこそ、俺の情けない姿を見たくて、義務イキ用の機械使うんでしょう? 俺はそれ感じてますから、その機械の義務っぽさ強いほど好きなんです。だってユキ様がそれにイかされる俺が好きそうだから」

『……ふふ』

安堵した笑みの後、雪兎は慌てて冷たい表情を作った。

『じゃあポチ、その二つの電源入れて』

「はい」

床に置いてある低周波の機械の本体のスイッチを足で入れ、シリンダーの端にある搾精器のスイッチは手で入れる。
腹の中にチリチリと熱と痛みを感じ、陰茎が吸われるような感覚と弱点をブラシで擦られる快感を得る。

「ひぁあっ!? ぁ、くぅぅっ……すっ、ご……やばいっ、取れそ……ぁああっ、腹、勝手にピクピクしてっ……」

『手枷、十分に設定して』

「十分!? 十分も、射精できないまま搾精を……? ぁ、あっ、そんなっ、最高ですユキ様ぁっ!」

『……早くしなよ、十五分にしようか?』

「はいっ……申し訳ありません」

俺は手枷の分数を左右とも十五分に設定し、手を肘置きに固定した。これで俺はコックリングに射精を禁じられたまま十五分間強制絶頂に耐えなければならない。そして快感に悶える情けない姿を雪兎に見られるのだ、なんて素晴らしい時間だろう。
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