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使用人体験
しかん、に
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熱くなった頬に両手を添えて冷ます。画面越しの雪兎から目を逸らし、床を蹴って数センチ机から離れる。
『ポチ? 大丈夫?』
「は、はいっ、すいません、ちょっとボーっとしてっ……」
俺を心配する声をかけておきながら、雪兎の視線は俺の顔ではなく腹に注がれていた。反り返った陰茎を無視し、臍の下あたりを見つめている。
「…………ぁ」
雪兎の視線の真意に気付く、雪兎が俺に感じ取らせたい想像に気付いてしまう。
「んっ……! ぅ、うぅ……!」
雪兎が俺の腹の中を自らの肉棒で蹂躙したがっているのだと察し、雪兎の想像を受け取り、雪兎に犯される妄想を始め、下腹の疼きに甘えた声を上げた。
『……ふふ、ポチったら。本当に僕の期待通り、ううん、期待以上のことしてくれるね』
「へ……?」
『僕に見られて興奮してるんでしょ、変態』
「そ、そんなっ…………だって、ユキ様が!」
視姦していただろ、なんてただの言いがかりだ。本気で言っていたら頭のおかしな奴だと思われてしまう。けれど雪兎の赤紫の瞳は確かに俺を犯していた。
『僕が、何? 僕のせいだって言うの? ポチが溜まってるだけでしょ』
「……そ、そうですよ。ユキ様がコックリングつけさせたから、溜まってるんじゃないですか」
『飼い主のせいにするなんて犬として最低だよ、犬なら飼い主に十割責任があっても罪を被らないと。そもそも、溜まってるって……一日出せなくしただけじゃん、それでそんなに溜まるなんてポチがおかしいんだよ。ポチが変態なの』
本物の犬なら犬の不始末は全て飼い主の責任になるが……俺はあくまで犬にされている人間、飼い主に責任を押し付けるなんて犬失格だ。
一日射精を禁じられただけでここまで心身共に追い込まれるのも確かに異常かもしれない。
「ユ、ユキ様がっ……ユキ様が俺をこんな体に調教したんじゃないですか! それなのに置いていって……だからっ、だから全部ユキ様のせいです!」
『…………ふふふっ、お仕置きして欲しいんだ。分かりやすいなぁポチは、顔ニヤけてるよ』
慌てて頬に手を添え、上がってしまっていた口角を押さえる。
『……ポチが僕の声や匂いで感じてくれるのは知ってたけど、まさか視線でも感じるなんてね。五感コンプリートも近いかな? フェラさせて……は、触覚かなぁ? 精液飲ませて……なら味覚になる? ふふふっ』
楽しげに笑う雪兎にお仕置きへの期待が高まる。今日は最初から機嫌がよかったし、俺を愉しく虐めてくれるだろう。
『ねぇポチ、どうして僕に見られて感じたの?』
「……ユキ様が、その…………あのっ、これ言ったら、ユキ様……俺のこと嫌いになったりとか」
『飼い主の愛を疑うな駄犬、飼い主の質問に答えろ』
「……っ!? は、はいぃ……ユキ様ぁ……ユキ様に、視姦されてるって感じて、お腹気持ちよくなりました……」
癒される幼い口調が一転、冷たく吐き捨てるような主人らしい口調に代わり、ときめきが加速する。
『そう。僕が君を見て、君を抱く妄想をしてるって思ったんだ』
「は、はい……すいませんっ、ユキ様がそんなこと想像してくださるはずないのに」
『あははっ! 何言ってるの可愛いなぁ、君のこと想像で犯してないことの方が珍しいよ? 今日はポチに気付いて欲しくて目線を分かりやすくしてみたんだ。期待通り気付いてくれたね、僕がポチのお腹の中ぐっちゃぐちゃに掻き回してあげてるの分かったんだね、えらいねぇポチは、いい犬だよ』
「え……? ぁ……俺の、思い込みじゃない……ぁ、う、嬉しいっ、嬉しいですユキ様っ、ユキ様が俺を犯してくださっていたなんて! 俺がそれを受け取れたなんて、以心伝心なんて! 嬉しすぎます! 嬉しすぎて心臓止まっちゃう!」
雪兎が留学してしまってからこの部屋でこんなにも幸せな気持ちになれたのなんて初めてだ。
『ふふ……でも、流石に視線じゃイけないよね』
「が、頑張ります……?」
『可愛いけど、ダメ。視姦されてるって分かっちゃった後で感じるのは、君の妄想が混ざったものだろ?』
「はぁ……? そうですね……?」
妄想して興奮するのと視姦を感じて興奮するのの違いがイマイチ分からない。視姦されているなんて思った当初は妄想のようなものだったし。まぁ、でも、ご主人様である雪兎が別だと言うのなら別物なのだろう。
『仕方ないから今日は一旦別のイき方しようか。その後でリング外させてあげるからね』
「はいっ!」
俺の元気いっぱいの返事はとても今からリモートSMプレイに励む犬とは思えないだろうものだった。
『ポチ? 大丈夫?』
「は、はいっ、すいません、ちょっとボーっとしてっ……」
俺を心配する声をかけておきながら、雪兎の視線は俺の顔ではなく腹に注がれていた。反り返った陰茎を無視し、臍の下あたりを見つめている。
「…………ぁ」
雪兎の視線の真意に気付く、雪兎が俺に感じ取らせたい想像に気付いてしまう。
「んっ……! ぅ、うぅ……!」
雪兎が俺の腹の中を自らの肉棒で蹂躙したがっているのだと察し、雪兎の想像を受け取り、雪兎に犯される妄想を始め、下腹の疼きに甘えた声を上げた。
『……ふふ、ポチったら。本当に僕の期待通り、ううん、期待以上のことしてくれるね』
「へ……?」
『僕に見られて興奮してるんでしょ、変態』
「そ、そんなっ…………だって、ユキ様が!」
視姦していただろ、なんてただの言いがかりだ。本気で言っていたら頭のおかしな奴だと思われてしまう。けれど雪兎の赤紫の瞳は確かに俺を犯していた。
『僕が、何? 僕のせいだって言うの? ポチが溜まってるだけでしょ』
「……そ、そうですよ。ユキ様がコックリングつけさせたから、溜まってるんじゃないですか」
『飼い主のせいにするなんて犬として最低だよ、犬なら飼い主に十割責任があっても罪を被らないと。そもそも、溜まってるって……一日出せなくしただけじゃん、それでそんなに溜まるなんてポチがおかしいんだよ。ポチが変態なの』
本物の犬なら犬の不始末は全て飼い主の責任になるが……俺はあくまで犬にされている人間、飼い主に責任を押し付けるなんて犬失格だ。
一日射精を禁じられただけでここまで心身共に追い込まれるのも確かに異常かもしれない。
「ユ、ユキ様がっ……ユキ様が俺をこんな体に調教したんじゃないですか! それなのに置いていって……だからっ、だから全部ユキ様のせいです!」
『…………ふふふっ、お仕置きして欲しいんだ。分かりやすいなぁポチは、顔ニヤけてるよ』
慌てて頬に手を添え、上がってしまっていた口角を押さえる。
『……ポチが僕の声や匂いで感じてくれるのは知ってたけど、まさか視線でも感じるなんてね。五感コンプリートも近いかな? フェラさせて……は、触覚かなぁ? 精液飲ませて……なら味覚になる? ふふふっ』
楽しげに笑う雪兎にお仕置きへの期待が高まる。今日は最初から機嫌がよかったし、俺を愉しく虐めてくれるだろう。
『ねぇポチ、どうして僕に見られて感じたの?』
「……ユキ様が、その…………あのっ、これ言ったら、ユキ様……俺のこと嫌いになったりとか」
『飼い主の愛を疑うな駄犬、飼い主の質問に答えろ』
「……っ!? は、はいぃ……ユキ様ぁ……ユキ様に、視姦されてるって感じて、お腹気持ちよくなりました……」
癒される幼い口調が一転、冷たく吐き捨てるような主人らしい口調に代わり、ときめきが加速する。
『そう。僕が君を見て、君を抱く妄想をしてるって思ったんだ』
「は、はい……すいませんっ、ユキ様がそんなこと想像してくださるはずないのに」
『あははっ! 何言ってるの可愛いなぁ、君のこと想像で犯してないことの方が珍しいよ? 今日はポチに気付いて欲しくて目線を分かりやすくしてみたんだ。期待通り気付いてくれたね、僕がポチのお腹の中ぐっちゃぐちゃに掻き回してあげてるの分かったんだね、えらいねぇポチは、いい犬だよ』
「え……? ぁ……俺の、思い込みじゃない……ぁ、う、嬉しいっ、嬉しいですユキ様っ、ユキ様が俺を犯してくださっていたなんて! 俺がそれを受け取れたなんて、以心伝心なんて! 嬉しすぎます! 嬉しすぎて心臓止まっちゃう!」
雪兎が留学してしまってからこの部屋でこんなにも幸せな気持ちになれたのなんて初めてだ。
『ふふ……でも、流石に視線じゃイけないよね』
「が、頑張ります……?」
『可愛いけど、ダメ。視姦されてるって分かっちゃった後で感じるのは、君の妄想が混ざったものだろ?』
「はぁ……? そうですね……?」
妄想して興奮するのと視姦を感じて興奮するのの違いがイマイチ分からない。視姦されているなんて思った当初は妄想のようなものだったし。まぁ、でも、ご主人様である雪兎が別だと言うのなら別物なのだろう。
『仕方ないから今日は一旦別のイき方しようか。その後でリング外させてあげるからね』
「はいっ!」
俺の元気いっぱいの返事はとても今からリモートSMプレイに励む犬とは思えないだろうものだった。
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