ポチは今日から社長秘書です

ムーン

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ちかしつごーもん……ぷれい、ろく

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雪風の口内で氷と一緒に左乳首を愛撫されているうち、ゆっくりと氷が解けていく。乳首に押し付けられている氷はゆっくりと小さくなっていく。

「ひっ……ぅあ、冷たっ……ぁ、あ……」

器用に動く冷えた舌は柔らかく、押し付けられる氷の欠片は固い。奇妙な緩急が俺の慣れを防ぐ。

「ひぁっ! ぁ、あぁあっ……」

氷が完全に溶けると乳首を濡らした冷たい水を啜られた。

「ゆ、雪風……もう、終わり……んゃあっ!?」

カリッと固い歯が乳首を挟んだ。強い快感に全身で反応したが、拘束された身体は僅かに揺れただけだった。

「ま、待て雪風っ……噛むの、はっ……ぁんっ! ん、ぁあっ……ひぅっ! 噛むのっ、ゃ、ぁあっ!」

綺麗に並んだ白い歯が淫らに膨れて赤く尖った乳首を挟んでいる。その光景は見えないが、想像に易い。

「はっ、ぁ、あぁーっ……! 雪風、雪風ぇ……」

自称宇宙一の美貌を持つ男が、俺のような凡庸な人間の胸に顔を押し付け、器用な舌と綺麗な歯で乳首を愛撫する。

「雪風っ、ゆき、かぜぇ……」

「なんだ?」

白い頭頂部しか見えていなかったが、雪風は俺の意味のない呼び掛けに応じてこちらを向いてくれた。

「ゆきかぜ……」

「なんだってば」

「…………すき」

「俺も好きだぞ、真尋ぉ」

雪風はツリ目に細いつり眉のキリッとした涼やかな美しさのある顔をしている。それなのに俺にはふにゃんととろけた笑顔を見せるから、普段とのギャップが効いてくる。

「雪風っ……あぁ、クソ……腕動かねぇ……」

可愛く笑う雪風を抱き締めたいのに、頭の上で拘束された手は動かせない。

「雪風、抱き締めたい」

「…………んなこと言われたら外しちゃう~!」

あっさりと手枷が外され、雪風に手を引っ張られて起こされた。とろけた笑顔のまま雪風は後ろ手に足枷を外し、俺に自由を戻す。

「真尋虐めんのも楽しかったけど、やっぱ俺真尋にされたいな」

ベッドから降りて手足首を回している俺に抱きつき、期待の目で見下ろしながら俺の腹に陰茎を押し付ける。

「真尋ぉ……ぁんっ」

形のいい尻を布越しに鷲掴みにし、鍛えた腹筋に力を入れて硬くし、布越しの性器を擦り付けさせる。

「は、ぁっ……ぁん、真尋、真尋ぉ……はぁあっ……最高ぉ……」

頭をぐっと抱き締められ、口元に綺麗な首筋が当たる。噛みつきたい衝動を堪えて耳の後ろの匂いを嗅ぎ、舌を這わせる。

「雪風」

「んっ……んん、いい声しやがって……」

「柔らかいベッドでゆっくりしてやるよ、もちろん本番はなし。でもよくしてやるから、俺に掴まれ」

「……ぅん」

雪風の脇の下に腕を回してぎゅっと締め付けると、雪風の長い足が腰に絡みつく。雪風の肩越しに進行方向を見て、俺達は地下室から雪風の部屋へ戻った。

「下ろすぞ」

「ぁんっ、乱暴ぉ……真尋、めちゃくちゃにして」

「明日仕事なんだろ、ダメだ」

不満げな顔の雪風に覆い被さり、服を脱がす。脱がされながら雪風は俺の身体をじっと見つめて時折胸や腹に手を這わせた。

「はぁ……いい身体してるよなぁお前……消防士共に抱かせた時のこと思い出すわぁー」

「…………は?」

「あっ」

煽る意図はなかったのだろう、雪風の顔には「しまった」と書いてある。しかし、うっかりだからと許せない、いやうっかりだからこそ許せない。

「……俺以外の記憶飛ぶまでイかせてやる。仕事なんか知るか、明後日の朝まで立たせなくするからな」

「ま、待て真尋っ、本番なしって言ったじゃん待てよっ! 明日マジで仕事あるんだって!」

「座ってパソコン叩いてるだけだろ」

「違う! 明日は外での仕事があるんだよ! 真尋、マジで……ごめん、本当に悪かった」

俺の腕とは違う、白く細長い腕が首に絡みつく。

「……ごめんな。お前が独占欲強いのは知ってるし、そういうとこ好きだよ。俺の過去受け入れてくれる懐の深さも、何もかも大好き。お前が優しいから甘えてたんだろうな……そんな顔しないでくれよ、今は本当にお前しか見えてないんだ」

「そんな顔ってなんだよ……俺は、別になんとも」

「…………俺にはお前だけだよ、真尋。本当に俺を愛してくれるのはお前しか居ないんだから」

本当の愛を注ぐ人間が他に現れたら、そいつの方にも行くのか? なんて……言えるわけがなかった。
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