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留学後の性活

おかずのどうが、なな

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何時間経っただろう。カーテンから差し込む光は赤くなっている、もう夕方だ。使用人が夕飯を持ってきたら五時間経過したということになる。

「ぁ……あっ……ぅ、ぁ……」

流石にもう声が出ない。

「ゆ、ぃ……しゃ、ま……」

意識を失っても強過ぎる快楽のせいで起こされてしまう。ただただ身体を震わせて、心身共に休めずに快楽に責め立てられる。まさに快楽地獄だ、流石にもう解放されたくなってきた。

「もぉ……ほんと、にっ……むり……」

首を少し曲げると涙が染み込んだ絨毯に頬が触れ、自分がどれほどの涙を流したか分かって呆れてしまった。



荒い呼吸に声帯が震え、枯れた喉から勝手に音が漏れる。直腸内で暴れるディルドからの快楽で意識が混濁する。文字起こし不可能の微かな鳴き声を上げていると扉が叩かれた。

「ポチ様、ご夕飯をお持ち致しました。開けてもよろしいでしょうか」

使用人だ。ようやく来てくれた、これで解放される。

「ポチ様ー? ご夕飯を! お持ち致しました! 開けても! よろしいですか!」

手が塞がっているのか? いや、返事をするまで絶対に開けないタイプか。良い性質だが今だけは最悪だ。

「ぁ……け、てっ……!」

「…………寝てるのかな」

ダメだ、聞こえていない。これ以上大きな声は出ないし、扉の近くに移動するしかない。撮影のためにあまり動かなかったが、ゴロゴロ転がって移動することは一応出来る。

「よっ……と……もう、ちょい……」

無駄に広い部屋が今だけは嫌いだ。ようやく扉の前に辿り着き、深く息を吸っていると扉の下の隙間から紙切れが差し込まれた。
紙切れには『夕飯をお持ち致しましたが、おやすみになられているようなので持ち帰らせていただきます。ご入用になりましたら内線からお呼びください』と書いている。

「……っ!? やばい……ぁ、のっ……! いますっ、起きてるっ……開けて……!」

扉の向こうから足音が聞こえる、部屋から離れている。

「クソっ……!」

俺は最後の力を振り絞って腹筋だけで起き上がり、扉に向かって思い切り倒れ込んだ。額がぶつかって大きな音を立てた。

「いっ……て、ぇ……」

足音が戻ってくる。

「ポチ様……? 大丈夫ですか……? 開けてもよろしいでしょうか……」

「い、い……あけ、て……あけ……げほっ」

ダメだ、本当に喉が枯れている。俺は扉をドンドンと何度か蹴ってみた。

「……あ、開けますよ?」

恐る恐る扉を開いた使用人は扉の前に転がった俺を見て慌てて中に入ってきた。

「ポ、ポチ様! どうなされたんですか、どうして、手錠……!? な、何故こんなもの……!」

「とい、てっ……」

「は、はい、もちろん……えぇと」

「か、ぎっ……あっち、に」

ベッドに座らせたマネキンの足元に落ちている鍵を使って手錠を外してもらった。

「あ、あの……侵入者でもありましたか?」

「ゃ……ゆ、き……の…………ふっ、ぅっ……!」

どう説明したものか迷っているとそれまで弱く震えていたディルドが激しい首振りに切り替わった。

「だい、じょぶっ……らからっ、後で、せつめ……するからっ、今は……出てっ、て……!」

「え? ぁ、あの……体調が悪そうに見えますが」

「いいからっ、出てけってば!」

力なく使用人の足を押すと彼は俺を心配しながらも部屋を出た。離れる足音は聞こえない、扉の前に居るのだろう。けれど離れるのを待っているほどの気の長さは俺にはない、すぐにベルトを外してスラックスと下着を太腿まで下ろし、腰と太腿にベルトを巻いてディルドを固定する拘束具を外し、ディルドの持ち手を掴んだ。

「ん、ん、ぅっ……ぁ、あぁっ、ぁ、あっ、ぁああっあぁーっ……!」

雪兎の形をしたものがゆっくりと抜けていった。後孔をヒクつかせて快感と達成感に身を震わせ、ちょろちょろと透明の液体を陰茎から零しながら、解放感に身を任せて眠りに落ちる──

「ポ、ポチ様! やはり医療班を……ぁ」

──俺の声を聞いて非常事態だと勘違いしたのだろう。善良な人だ、怒ってはいけない……いや、怒ることなんて出来ない。俺の心身は本当に限界で、このままだと使用人に後処理をされると分かっていても眠気が抑えられなくて、顔が熱くなるのを感じたのを最後に意識が途絶えた。
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