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お昼ご飯は親子丼 (〃)
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カサネの正直な気持ちが聞けた。押し切るような形で付き合い始めたし、元々男に興味がなかったみたいだから、性的な触れ合いに興味を持ってくれるまでには時間がかかると思っていた。
「嬉しいですぞ~カサネたん!」
「……今じゃねぇからな」
「はい。シてもいいって思ってくれただけで嬉しいんでそ、ヤれるかどうか考えてくれたってことですよな? カサネたんが一人わたくしのことを悶々と考えたことがあると言うだけで、もう、ご飯四杯……!」
「…………まぁ、付き合ってるから……そりゃ、そういうことも……考えるよ、うん。むしろそういうの考えずに付き合ってる方が不誠実って感じする」
「決め手とかあります?」
「すごい深掘りするじゃん……」
「だってカサネたんがわたくしとヤれるか考えてくれたんですぞ!? 聞きたいでしょ!」
再び俺の膝の上に乗り、俺の腕の中に収まったカサネは俺の腕を握って身体をひねり、俺をじっと見上げた。セイカほどのジト目ではないけれど、僅かに警戒や軽蔑などが感じ取れる目つきで可愛い。
「……前、早苗ちゃんとシてるの覗いちゃったべ?」
「あれからカサネたんと連絡取れにくくなって、かなり気にしてましたぞ」
「それまで……正直そんなに意識してなかったんだ、そういう、何、その……せ、性的な、方面? でも……シてるとこ、見て」
「俺も抱かれたい~! 的な?」
「……ちょっと違う。ニュアンス的には……予感に近いかな。あー、俺も食われるなこれ、って。強いて言えば早苗ちゃんが一番体型似てんべ? だからなんか……実感、あって」
カサネは俺の右手首を右手で掴んで持ち上げると、俺の右手と自身の左手の手のひらを合わせた。
「おっきいな~……」
手の大きさを比べ終えると指と指の間に指を差し込み、きゅっと握る。
「指も太い。骨からして俺より強い。俺は生存競争とかダメなタイプなんだ、速攻で脱落する。強い雄に食われて終わり、ふふ」
俺の手を握ったままカサネは丸めていた背を軽く伸ばし、俺に体重を預けた。
「お前のあったかい腹ん中でのんびり過ごすよ」
「……カサネたんのお腹に入りたいのはわたくしの方ですぞ」
フリーにされている左手でカサネの下腹を摩る。陰茎の生え際のすぐ傍から、臍までをゆっくりと押し撫でていく。
「いつか、ここに入れてくださいね」
「…………いいよ」
「……ッ、クゥウ……! っとカサネたん、聞き忘れていましたが……内臓切ってて人より少ないとか言ってましたが、おせっせなどして大丈夫なのですか?」
「やりたくないからサボってるだけで、実際スポーツも普通にやれるし大丈夫だべ」
「無理はさせたくありませんから、もし辛くなったらすぐ言うのですぞ」
「……胃ぃザータンにするとか言ってたの誰だよ」
「アレは願望であって本気でそんなプレイを強要するつもりはござらん!」
カサネはくすくす笑って俺の鎖骨辺りに後頭部を擦り付ける。相変わらず右手は握られたままだ、時々きゅっと力を込められたり、すりすりと指の股を撫でられる。これセックスアピールじゃないんだぜ? 我慢してる俺偉くない?
「……そろそろ昼かぁ。俺はそうでもねぇけど、水月くん腹減ったべや」
「そうですな。ではわたくしのお家に参りますかな?」
「あー……用意してあるんだけど、いらねぇ? ゃ、元々放課後に来ると思ってたし、晩飯まで居る訳ねぇから……でも水月くんのガタイなら燃費悪そうだし小腹空くかもって……ほんと、もしかしたら食うかなってバカみてぇに期待しただけの……軽食なんだけど」
「食べます!」
もしかしたら……期待した……その言葉から察せられる、カサネの健気な愛情! 俺に手料理を食べて欲しいという控えめな想い! しかと受け止めた。男鳴雷水月、もし焦げの塊が出たとしても笑顔で完食してみせる!
「したっけこっち来て。今変なの居ねぇんだよな、サキヒコくん」
「あぁ、水月の煩悩の賜物だ」
カサネは巾着袋をポケットに押し込んだが、サイズが合わず半分以上飛び出したままだ。しかし彼は構わずに冷蔵庫へ向かった。足元にはパグ犬がまとわりついている。
「すぐ用意すっから待ってて」
新妻の背中を眺める夫の気持ちで席に着く。
「はぁーい。カサネたんの手料理楽しみですなぁ、何作ってくれるんです?」
「親子丼」
「へぇ……!」
親子丼か。いいな、玉子のトロっとした感じや甘い味付けが好きなんだよなぁ。悲惨な失敗パターンが思い付かない料理だし、これは期待出来るぞ。
と、期待して待った俺の目の前に置かれたどんぶりは、真っ赤だ。鶏卵はおろか鶏肉すら見当たらない、米は多分ある。パックご飯温めてるの見たし。
「えと……カサネたん、これは?」
「親子丼。いくら多めにしてやったぞ」
まさかサーモン&イクラ丼を親子丼と呼んでいたとは……まぁこれも親子丼ではあるが。
「ありがとうございます! いただきます!」
すっかり卵と鶏を食べる気になっていた口だったが、イクラが絡んだサーモンを食べた瞬間俺の口の気は変わった。
「んん……! 美味しい、最高ですぞカサネたん!」
ご飯はレンジでチンするパックのヤツだし、かかってるタレは市販品だし、イクラもサーモンも生だから手料理感は薄い。
「うんっま……」
だが、手料理を恋しく思う助平心など捨て去ってもいいと思わせるほどの美味さ、流石イクラとサーモン。
「超美味い、こんなん美味いに決まってますよ」
「気に入ってくれてよかった。あ、サキヒコくんにはお酒と煙草出そうか。ちょっと待ってて」
「待て待て待て! 必要ない。私は酒の味も煙草の良さも覚える前に死んだのだ。供え物としては定番かもしれんが、私はいらない。大丈夫だ。お気遣い感謝する」
「ウチ線香ねぇんだ」
「私はもてなさなくともよい、気持ちだけ受け取っておこう。ありがとうな」
サキヒコに出すものがないと分かるとカサネは大人しく席に着き、俺の食事の様子を眺めながらカロリーバーを齧り始めた。
(……た、食べにくい!)
俺はこんなにも美味いものを食っているのに、目の前で愛しい彼氏が食べているのは栄養補給を第一目的とした物品。何故か申し訳ない気持ちになる。
「飯食ってても美形一切崩れねぇのすげぇな……」
カロリーがどうとかいう意味ではない罪悪感を覚えながら、俺はイクラとサーモン丼を食べ進めていった。
「嬉しいですぞ~カサネたん!」
「……今じゃねぇからな」
「はい。シてもいいって思ってくれただけで嬉しいんでそ、ヤれるかどうか考えてくれたってことですよな? カサネたんが一人わたくしのことを悶々と考えたことがあると言うだけで、もう、ご飯四杯……!」
「…………まぁ、付き合ってるから……そりゃ、そういうことも……考えるよ、うん。むしろそういうの考えずに付き合ってる方が不誠実って感じする」
「決め手とかあります?」
「すごい深掘りするじゃん……」
「だってカサネたんがわたくしとヤれるか考えてくれたんですぞ!? 聞きたいでしょ!」
再び俺の膝の上に乗り、俺の腕の中に収まったカサネは俺の腕を握って身体をひねり、俺をじっと見上げた。セイカほどのジト目ではないけれど、僅かに警戒や軽蔑などが感じ取れる目つきで可愛い。
「……前、早苗ちゃんとシてるの覗いちゃったべ?」
「あれからカサネたんと連絡取れにくくなって、かなり気にしてましたぞ」
「それまで……正直そんなに意識してなかったんだ、そういう、何、その……せ、性的な、方面? でも……シてるとこ、見て」
「俺も抱かれたい~! 的な?」
「……ちょっと違う。ニュアンス的には……予感に近いかな。あー、俺も食われるなこれ、って。強いて言えば早苗ちゃんが一番体型似てんべ? だからなんか……実感、あって」
カサネは俺の右手首を右手で掴んで持ち上げると、俺の右手と自身の左手の手のひらを合わせた。
「おっきいな~……」
手の大きさを比べ終えると指と指の間に指を差し込み、きゅっと握る。
「指も太い。骨からして俺より強い。俺は生存競争とかダメなタイプなんだ、速攻で脱落する。強い雄に食われて終わり、ふふ」
俺の手を握ったままカサネは丸めていた背を軽く伸ばし、俺に体重を預けた。
「お前のあったかい腹ん中でのんびり過ごすよ」
「……カサネたんのお腹に入りたいのはわたくしの方ですぞ」
フリーにされている左手でカサネの下腹を摩る。陰茎の生え際のすぐ傍から、臍までをゆっくりと押し撫でていく。
「いつか、ここに入れてくださいね」
「…………いいよ」
「……ッ、クゥウ……! っとカサネたん、聞き忘れていましたが……内臓切ってて人より少ないとか言ってましたが、おせっせなどして大丈夫なのですか?」
「やりたくないからサボってるだけで、実際スポーツも普通にやれるし大丈夫だべ」
「無理はさせたくありませんから、もし辛くなったらすぐ言うのですぞ」
「……胃ぃザータンにするとか言ってたの誰だよ」
「アレは願望であって本気でそんなプレイを強要するつもりはござらん!」
カサネはくすくす笑って俺の鎖骨辺りに後頭部を擦り付ける。相変わらず右手は握られたままだ、時々きゅっと力を込められたり、すりすりと指の股を撫でられる。これセックスアピールじゃないんだぜ? 我慢してる俺偉くない?
「……そろそろ昼かぁ。俺はそうでもねぇけど、水月くん腹減ったべや」
「そうですな。ではわたくしのお家に参りますかな?」
「あー……用意してあるんだけど、いらねぇ? ゃ、元々放課後に来ると思ってたし、晩飯まで居る訳ねぇから……でも水月くんのガタイなら燃費悪そうだし小腹空くかもって……ほんと、もしかしたら食うかなってバカみてぇに期待しただけの……軽食なんだけど」
「食べます!」
もしかしたら……期待した……その言葉から察せられる、カサネの健気な愛情! 俺に手料理を食べて欲しいという控えめな想い! しかと受け止めた。男鳴雷水月、もし焦げの塊が出たとしても笑顔で完食してみせる!
「したっけこっち来て。今変なの居ねぇんだよな、サキヒコくん」
「あぁ、水月の煩悩の賜物だ」
カサネは巾着袋をポケットに押し込んだが、サイズが合わず半分以上飛び出したままだ。しかし彼は構わずに冷蔵庫へ向かった。足元にはパグ犬がまとわりついている。
「すぐ用意すっから待ってて」
新妻の背中を眺める夫の気持ちで席に着く。
「はぁーい。カサネたんの手料理楽しみですなぁ、何作ってくれるんです?」
「親子丼」
「へぇ……!」
親子丼か。いいな、玉子のトロっとした感じや甘い味付けが好きなんだよなぁ。悲惨な失敗パターンが思い付かない料理だし、これは期待出来るぞ。
と、期待して待った俺の目の前に置かれたどんぶりは、真っ赤だ。鶏卵はおろか鶏肉すら見当たらない、米は多分ある。パックご飯温めてるの見たし。
「えと……カサネたん、これは?」
「親子丼。いくら多めにしてやったぞ」
まさかサーモン&イクラ丼を親子丼と呼んでいたとは……まぁこれも親子丼ではあるが。
「ありがとうございます! いただきます!」
すっかり卵と鶏を食べる気になっていた口だったが、イクラが絡んだサーモンを食べた瞬間俺の口の気は変わった。
「んん……! 美味しい、最高ですぞカサネたん!」
ご飯はレンジでチンするパックのヤツだし、かかってるタレは市販品だし、イクラもサーモンも生だから手料理感は薄い。
「うんっま……」
だが、手料理を恋しく思う助平心など捨て去ってもいいと思わせるほどの美味さ、流石イクラとサーモン。
「超美味い、こんなん美味いに決まってますよ」
「気に入ってくれてよかった。あ、サキヒコくんにはお酒と煙草出そうか。ちょっと待ってて」
「待て待て待て! 必要ない。私は酒の味も煙草の良さも覚える前に死んだのだ。供え物としては定番かもしれんが、私はいらない。大丈夫だ。お気遣い感謝する」
「ウチ線香ねぇんだ」
「私はもてなさなくともよい、気持ちだけ受け取っておこう。ありがとうな」
サキヒコに出すものがないと分かるとカサネは大人しく席に着き、俺の食事の様子を眺めながらカロリーバーを齧り始めた。
(……た、食べにくい!)
俺はこんなにも美味いものを食っているのに、目の前で愛しい彼氏が食べているのは栄養補給を第一目的とした物品。何故か申し訳ない気持ちになる。
「飯食ってても美形一切崩れねぇのすげぇな……」
カロリーがどうとかいう意味ではない罪悪感を覚えながら、俺はイクラとサーモン丼を食べ進めていった。
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