上 下
1,780 / 1,971

タイミングの悪い来客 (水月×荒凪+サキヒコ・アキ・セイカ・ミタマ)

しおりを挟む
荒凪の下半身の布を取り去った。以前、人魚の姿をしている際にスリットから出させた細長い陰茎とはやはり違う、人間の形だ。ちゃんと陰嚢もある。

「きゅるるる……みつき、はずかしい」

ベッドに座って足を開いた荒凪の性器を観察するため、俺は床に膝立ちになっていた。そんな俺を見下ろし、荒凪はか弱く喉を鳴らす。

「それは流石にどうかと思うぞ、ミツキ」

「荒凪くんは普通の人間とはちょっと違うから、観察は必須なんだよ」

「ああ言えばこう言う……」

サキヒコには呆れた視線を向けられている。

「ちょっと小さめかな、人魚の方は比べるものないからアレだけど……皮被ってるし可愛い感じ。食べちゃいたいってヤツだね」

欲望のままに口に含めば俺の口は溶け爛れることになるのだが。

「きゅー……」

「荒凪くん、ほら、手」

手を差し伸べると荒凪はその上に手を乗せた。少しの迷いもない動きからは、荒凪からの信頼を感じる。

「そっと握ってみて」

荒凪に自身の陰茎を握らせ、荒凪の手の上からきゅっと握る。ぎゅ、ぎゅ、と何度か強く握り、まだ柔らかいそれに刺激を与えていく。

「……っ、ん……きゅうぅ、きゅっ!?」

床に座るのをやめ、再びベッドに移る。荒凪の隣に座って右手を彼の手に重ね、彼の陰茎を握る。左腕で荒凪の頭を抱き、彼の耳の縁を舐めた。

「ん……おっきくなってきたね。ある程度大きくなって、硬くなったら……前したみたいに手を上下に、そうそう……扱いて」

荒凪の耳たぶが下唇に弾かれるように、口を彼に近付けて囁く。

「みつきぃ……」

「気持ちいい?」

荒凪は何度も頷き、俺に頭を擦り寄せてきた。

「よしよし……サキヒコくん、ゴム取ってくれない? そろそろ着けないと」

先走りの汁が溢れてきた。まぁそれくらいなら手についたら薄皮が溶ける程度だろうが、傷に染みたらきっと痛い。

「ゴムのつけ方も教えておくね。こう被せて、こう……くるくるー。はい、分かった?」

「うん……」

「じゃあシコシコ再開ね。裏筋強めに擦ったり、カリ首引っ掻いてみたり……亀頭虐めてみたり玉の方揉んでみたり、自分の好きなやり方探してみてね」

「きゅっ……!? きゅるるる……きゅうぅ……」

亀頭を責めてみてから鳴き声しか上げなくなった。荒凪にはまだ刺激が強かったかな。

「そういえば荒凪くん、人魚の時のおちんちんには亀頭ないよね……先細りでさ、とぅるんとしてて。入れやすそうな形してて、ぁ、何にも入れさせないけどね? 荒凪くんは俺のだもんね~……ふふ」

「……っ、ん……みつき、の? 僕達。みつきの、もの?」

「ものって……物って意味じゃないよ、でも、うん……君は俺の。サキヒコくんもコンちゃんも、アキもセイカもみんなみーんな俺のモノ。他に好きな子作っちゃダメだよ、俺の彼氏となら仲良くしていいけど他に友達作っちゃダメ」

「当代ではミツキのような者のことを束縛系と呼ぶのだと以前ミタマどのが教えてくれた」

「どっちかって言うと俺は箱庭系だよ、まだまだ現代の理解が薄いねって言っといて」

荒凪の手を挟んでいては彼の陰茎の触り心地が分からない。硬さ、弾力、脈動、その他諸々彼氏の全ては味わっておきたい。まぁ、その機会はいくらでもあるだろう。

「そろそろ覚えたかな? 一人で出来そう? 出せるまでやってみようか」

「……? みつきが、いい」

「後でしてあげるよ。でも一人で出来るようになっておかないと、ほら、俺に一人で出来るところ見せて」

「きゅるるる……んっ、ん…………きもちいい……さみしい、みつき……」

「俺ここで見てるし後でしてあげるから。寂しくないよ、ね?」

不満げに鳴く声は甘く、陰茎を扱く手も激しさを増していく。同種の生物なんて居ないのに、生き物を溶かしてしまう体液を持っているのに、雄の本能は備わっているのか荒凪は腰を突き出して射精を遂げた。ゴムの先端に溜まった精液はそれほど多くはない、人魚の姿の時はこれの倍以上あったと記憶している。

「……っ、ふ……ふぅっ…………みつき、みつき、おしり、まるいっぱい、みつきして」

「俺にアナルパールで遊んで欲しいの? すぐ用意するよ」

体液に触れないよう慎重に荒凪の陰茎に被せたゴムを外し、口を縛りながら答える。

《魚野郎の相手は終わったかよ兄貴、じゃあさっさとヤろうぜ。あの襟巻き、ほぐし終わったら前立腺ごりっごり責めてきてさぁ……スェカーチカもちんぽ咥えて離さねぇし。イキ狂っちまった、俺のみっともねぇ声聞いてたよな兄貴、勃ったろ? なぁ、ぶち込んでくれよ、なぁ、なぁ兄貴ぃ~、聞いてんのか?》

ティッシュに包んだそれをゴミ箱に捨てるため立ち上がると、アキが絡み付いた。顔は真っ赤に、全身はほんのりと赤く染めた彼が話す言葉は俺には理解出来ない。

「誰が襟巻きじゃ!」

「けほっ、けほ……秋風がヤりたがってるぞ、鳴雷。荒凪の相手は手だけで出来るだろ、下半身は秋風にくれてやれよ。あと水くれ、喉イガイガする」

「翻訳ありがとなセイカ。なぁセイカ、アキだけなんて不公平だと思わないか? 俺のもしゃぶって欲しいな~、なんて……ダメ?」

「……分かった。秋風と終わったら呼べよ、ドロッドロのもん掃除してやる」

だいぶ開き直ってるな。

「しゃぶるの、ヤった後でいいのか?」

「俺に入れた後ならやだけど……俺じゃないなら、別に」

自分を卑下しているということなのか? それとも俺が彼氏の精液は飲めるが自分の精液は飲みたくないのと同じ感覚なのか?

「にーに、えっちするです、はやくー……にーにぃ」

「みつき、僕達、きもちいい、したい」

拙い言葉で二人からねだられる。なんて幸せなんだ、さぁすぐにローションの準備をしなくては──扉がノックされた。

「……っ!? な、何、母さんっ? いや母さんならノックしない……葉子さん!? ヤバいヤバい服着て服着て!」

「落ち着け、ワシが見てやろう」

ミタマが壁をすり抜けて身体を半分だけ外に出し、来客を確かめる。

「ねい親子じゃ」

「…………みんな服着て!」

「たいみんぐの悪い男よのぅ……仕方ない、ワシが時間を稼いでおく。はよう身なりを整えるんじゃぞ」

本当にタイミングが悪い。こっちはフル勃起中なんだぞ、分かっているのか? 思わず舌打ちまでしてしまった、ネイ達を出迎えるまでに表情に出ないくらいに苛立ちを抑えないとな。
しおりを挟む
感想 440

あなたにおすすめの小説

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!

梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!? 【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】 ▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。 ▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。 ▼毎日18時投稿予定

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです

おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの) BDSM要素はほぼ無し。 甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。 順次スケベパートも追加していきます

隠れSubは大好きなDomに跪きたい

みー
BL
⚠️Dom/Subユニバース 一部オリジナル表現があります。 ハイランクDom×ハイランクSub

兄たちが弟を可愛がりすぎです~こんなに大きくなりました~

クロユキ
BL
ベルスタ王国に第五王子として転生した坂田春人は第五ウィル王子として城での生活をしていた。 いつものようにメイドのマリアに足のマッサージをして貰い、いつものように寝たはずなのに……目が覚めたら大きく成っていた。 本編の兄たちのお話しが違いますが、短編集として読んで下さい。 誤字に脱字が多い作品ですが、読んで貰えたら嬉しいです。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

処理中です...