1,725 / 1,942
精飲の人魚 (〃)
しおりを挟む
荒凪に中出ししてやった。挿入はせず、中出しだけをしてやった。開いたままの穴にぶっかけてやった。それだけだから入り口近くに白く濁った水たまりが出来ただけだけれど、十分な光景だ。
「はぁ……はぁ……」
胸を大きく上下させている荒凪のコンドームを処理しながら、彼の後孔がヒクヒクと震える様を凝視した。震えながら穴はゆっくりと閉じていき、元の縦長の筋へと戻った。
「…………」
飲み損なったモノが唇の端から垂れるように、穴の縁には俺の精液が垂れている。まだ荒凪を抱いてはいないのに、既に抱いた気になりながら、俺は彼の後孔の縁に指を添えてくぱぁっと拡げてみた。
「あれ……?」
俺の精液が一滴も見当たらない。さっき出したばかりなのに、たった今精液を飲み込みながら穴が閉じていくのを見送ったばかりなのに。もう奥に入り込んだのだろうか、少しくらい皺やひだの隙間に溜まっていてくれてもいいものを。
(精液って確かずっと入れっぱなしだとお腹痛くなるんですよな)
セックス後の処理をせず寝落ちしてしまったり、彼氏の方から「もう少し入れていたい」とか言って中出しの後処理を延期させられたり、そんな理由で彼氏達の腹を壊させた過去がある。
「荒凪くん、荒凪くん」
「きゅるるる…………何、水月っ、ん……ぅー……お腹変」
アナルパールを使って与えた快感の余韻がまだ濃いのだろう、上体を起こした荒凪は微かに喘ぎ、下腹を摩った。
「余韻だね。それ好きな子も居るんだけど……荒凪くんは嫌い?」
「……? 分かんない」
「まだ分かんないか。あのね荒凪くん、本っ当にごめんなんだけど……中に入れちゃったじゃん、俺の……その、精液。アレ入れっぱなしだとお腹痛くなるかもだから、自分で踏ん張って出せる? トイレ行く時みたいに…………荒凪くんトイレ行かないっけ」
荒凪はトイレまで着いてくるけれど、彼が入ったところは見たことがない。ミタマもそうだ。サキヒコは食事すらしていないから当然なのだが、食事をしている二人が何故トイレに行かないのかは気になる点だ。
「…………じゃあなんで穴あんの? えっ……お、俺とヤるためですかぁ~? へへへえっろたまんねっ」
「水月……?」
「あっ、あぁ、ごめん。はは、いや……冗談だよ。出せそう?」
「……? 何も、ない。出す物」
「お尻の中にゅるにゅるしない? お尻って言うか、ここ……」
下半身が魚なので尻と呼べる部位がどこにあるのか分からない。尻ヒレのある位置でいいのか? やっぱり穴のある辺りか? 上半身の人間の体を参考にして、鋭い背ビレがあるところか?
「ない」
「そ、そう? 奥まで入っちゃったのかな……まぁ、意識しておいてよ。出せそうだったら出して」
「……ないのに」
妙に断言するなぁ、胃ならともかく腸の中身なんて自分ではよく分からないだろうに。
「ないならいいけど……」
入れたものがなくなる訳はない。だが、出せないのなら仕方ない。腹が痛くなったら慰めてやろう。俺は一人考えなしの中出しを猛省だ。
「……水月」
「ん?」
「もっと」
「まだしたいの? 荒凪くんえっちなんだなぁ、最高……でもあんまり擦ると後で痛くなっちゃうよ?」
いや、ミタマに噛まれた傷もすぐに治ったし、荒凪なら平気かも……と考え込む俺の肩を彼は掴んだ。
「水」
「みず……? わっ!? ちょっ待っ……ごぼっ」
尻尾で強くプールサイドを叩き、俺を抱えてプールに飛び込む。随分パワフルじゃないか、来たばかりの頃プールサイドに上がるのも一苦労だった腕力や、風呂に入った時に身体を持ち上げてすぐにぷるぷるし始めていた持久力は何だったんだ? 体重の増加は荒凪が強くなったからだと考えていいのか?
「……っ、はぁ、はぁ……びっくりした、もう……」
潜水士や宇宙飛行士の被るヘルメットのように、俺の頭は泡で包まれている。荒凪が作ってくれた泡だ、水中での呼吸や会話が可能になる。
「水月……」
甲の方には鱗がびっしりと生え揃った、鋭い爪のある手が俺を抱き締める。足には太い魚の尾が絡み付き、俺の股間には荒凪の陰茎が押し付けられた。
「きゅるるっ……! ん、ぅっ……水月ぃ……」
「……よしよし。手でしてあげるから、少し緩めて?」
強く抱き締められて身体の真横から腕が動かせない。手首だけで腰を撫でると荒凪は腕の力を緩め、俺に陰茎を握らせてくれた。
「水月っ……」
「気持ちいい? 好きなだけイかせてあげるから遠慮しないで言ってね」
荒凪の陰茎は冷たい水中でも問題なく勃つようだ、冷えても萎えないのは男として羨ましいような……いや、冷やして萎えさせる最終手段が使えないのは困るな。
「もっと……」
しかし性欲旺盛だな。開発を進めて抱けるようになったら、アキ以上に俺の腰を痛めつける彼氏になるかもしれない。
「はぁ……はぁ……」
胸を大きく上下させている荒凪のコンドームを処理しながら、彼の後孔がヒクヒクと震える様を凝視した。震えながら穴はゆっくりと閉じていき、元の縦長の筋へと戻った。
「…………」
飲み損なったモノが唇の端から垂れるように、穴の縁には俺の精液が垂れている。まだ荒凪を抱いてはいないのに、既に抱いた気になりながら、俺は彼の後孔の縁に指を添えてくぱぁっと拡げてみた。
「あれ……?」
俺の精液が一滴も見当たらない。さっき出したばかりなのに、たった今精液を飲み込みながら穴が閉じていくのを見送ったばかりなのに。もう奥に入り込んだのだろうか、少しくらい皺やひだの隙間に溜まっていてくれてもいいものを。
(精液って確かずっと入れっぱなしだとお腹痛くなるんですよな)
セックス後の処理をせず寝落ちしてしまったり、彼氏の方から「もう少し入れていたい」とか言って中出しの後処理を延期させられたり、そんな理由で彼氏達の腹を壊させた過去がある。
「荒凪くん、荒凪くん」
「きゅるるる…………何、水月っ、ん……ぅー……お腹変」
アナルパールを使って与えた快感の余韻がまだ濃いのだろう、上体を起こした荒凪は微かに喘ぎ、下腹を摩った。
「余韻だね。それ好きな子も居るんだけど……荒凪くんは嫌い?」
「……? 分かんない」
「まだ分かんないか。あのね荒凪くん、本っ当にごめんなんだけど……中に入れちゃったじゃん、俺の……その、精液。アレ入れっぱなしだとお腹痛くなるかもだから、自分で踏ん張って出せる? トイレ行く時みたいに…………荒凪くんトイレ行かないっけ」
荒凪はトイレまで着いてくるけれど、彼が入ったところは見たことがない。ミタマもそうだ。サキヒコは食事すらしていないから当然なのだが、食事をしている二人が何故トイレに行かないのかは気になる点だ。
「…………じゃあなんで穴あんの? えっ……お、俺とヤるためですかぁ~? へへへえっろたまんねっ」
「水月……?」
「あっ、あぁ、ごめん。はは、いや……冗談だよ。出せそう?」
「……? 何も、ない。出す物」
「お尻の中にゅるにゅるしない? お尻って言うか、ここ……」
下半身が魚なので尻と呼べる部位がどこにあるのか分からない。尻ヒレのある位置でいいのか? やっぱり穴のある辺りか? 上半身の人間の体を参考にして、鋭い背ビレがあるところか?
「ない」
「そ、そう? 奥まで入っちゃったのかな……まぁ、意識しておいてよ。出せそうだったら出して」
「……ないのに」
妙に断言するなぁ、胃ならともかく腸の中身なんて自分ではよく分からないだろうに。
「ないならいいけど……」
入れたものがなくなる訳はない。だが、出せないのなら仕方ない。腹が痛くなったら慰めてやろう。俺は一人考えなしの中出しを猛省だ。
「……水月」
「ん?」
「もっと」
「まだしたいの? 荒凪くんえっちなんだなぁ、最高……でもあんまり擦ると後で痛くなっちゃうよ?」
いや、ミタマに噛まれた傷もすぐに治ったし、荒凪なら平気かも……と考え込む俺の肩を彼は掴んだ。
「水」
「みず……? わっ!? ちょっ待っ……ごぼっ」
尻尾で強くプールサイドを叩き、俺を抱えてプールに飛び込む。随分パワフルじゃないか、来たばかりの頃プールサイドに上がるのも一苦労だった腕力や、風呂に入った時に身体を持ち上げてすぐにぷるぷるし始めていた持久力は何だったんだ? 体重の増加は荒凪が強くなったからだと考えていいのか?
「……っ、はぁ、はぁ……びっくりした、もう……」
潜水士や宇宙飛行士の被るヘルメットのように、俺の頭は泡で包まれている。荒凪が作ってくれた泡だ、水中での呼吸や会話が可能になる。
「水月……」
甲の方には鱗がびっしりと生え揃った、鋭い爪のある手が俺を抱き締める。足には太い魚の尾が絡み付き、俺の股間には荒凪の陰茎が押し付けられた。
「きゅるるっ……! ん、ぅっ……水月ぃ……」
「……よしよし。手でしてあげるから、少し緩めて?」
強く抱き締められて身体の真横から腕が動かせない。手首だけで腰を撫でると荒凪は腕の力を緩め、俺に陰茎を握らせてくれた。
「水月っ……」
「気持ちいい? 好きなだけイかせてあげるから遠慮しないで言ってね」
荒凪の陰茎は冷たい水中でも問題なく勃つようだ、冷えても萎えないのは男として羨ましいような……いや、冷やして萎えさせる最終手段が使えないのは困るな。
「もっと……」
しかし性欲旺盛だな。開発を進めて抱けるようになったら、アキ以上に俺の腰を痛めつける彼氏になるかもしれない。
80
お気に入りに追加
1,213
あなたにおすすめの小説
膀胱を虐められる男の子の話
煬帝
BL
常におしがま膀胱プレイ
男に監禁されアブノーマルなプレイにどんどんハマっていってしまうノーマルゲイの男の子の話
膀胱責め.尿道責め.おしっこ我慢.調教.SM.拘束.お仕置き.主従.首輪.軟禁(監禁含む)
少年野球で知り合ってやけに懐いてきた後輩のあえぎ声が頭から離れない
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
少年野球で知り合い、やたら懐いてきた後輩がいた。
ある日、彼にちょっとしたイタズラをした。何気なく出したちょっかいだった。
だがそのときに発せられたあえぎ声が頭から離れなくなり、俺の行為はどんどんエスカレートしていく。
小さい頃、近所のお兄さんに赤ちゃんみたいに甘えた事がきっかけで性癖が歪んでしまって困ってる
海野
BL
小さい頃、妹の誕生で赤ちゃん返りをした事のある雄介少年。少年も大人になり青年になった。しかし一般男性の性の興味とは外れ、幼児プレイにしかときめかなくなってしまった。あの時お世話になった「近所のお兄さん」は結婚してしまったし、彼ももう赤ちゃんになれる程可愛い背格好では無い。そんなある日、職場で「お兄さん」に似た雰囲気の人を見つける。いつしか目で追う様になった彼は次第にその人を妄想の材料に使うようになる。ある日の残業中、眠ってしまった雄介は、起こしに来た人物に寝ぼけてママと言って抱きついてしまい…?
犬用オ●ホ工場~兄アナル凌辱雌穴化計画~
雷音
BL
全12話 本編完結済み
雄っパイ●リ/モブ姦/獣姦/フィスト●ァック/スパンキング/ギ●チン/玩具責め/イ●マ/飲●ー/スカ/搾乳/雄母乳/複数/乳合わせ/リバ/NTR/♡喘ぎ/汚喘ぎ
一文無しとなったオジ兄(陸郎)が金銭目的で実家の工場に忍び込むと、レーン上で後転開脚状態の男が泣き喚きながら●姦されている姿を目撃する。工場の残酷な裏業務を知った陸郎に忍び寄る魔の手。義父や弟から容赦なく責められるR18。甚振られ続ける陸郎は、やがて快楽に溺れていき――。
※闇堕ち、♂♂寄りとなります※
単話ごとのプレイ内容を12本全てに記載致しました。
(登場人物は全員成人済みです)
ポチは今日から社長秘書です
ムーン
BL
御曹司に性的なペットとして飼われポチと名付けられた男は、その御曹司が会社を継ぐと同時に社長秘書の役目を任された。
十代でペットになった彼には学歴も知識も経験も何一つとしてない。彼は何年も犬として過ごしており、人間の社会生活から切り離されていた。
これはそんなポチという名の男が凄腕社長秘書になるまでの物語──などではなく、性的にもてあそばれる場所が豪邸からオフィスへと変わったペットの日常を綴ったものである。
サディスト若社長の椅子となりマットとなり昼夜を問わず性的なご奉仕!
仕事の合間を縫って一途な先代社長との甘い恋人生活を堪能!
先々代様からの無茶振り、知り合いからの恋愛相談、従弟の問題もサラッと解決!
社長のスケジュール・体調・機嫌・性欲などの管理、全てポチのお仕事です!
※「俺の名前は今日からポチです」の続編ですが、前作を知らなくても楽しめる作りになっています。
※前作にはほぼ皆無のオカルト要素が加わっています、ホラー演出はありませんのでご安心ください。
※主人公は社長に対しては受け、先代社長に対しては攻めになります。
※一話目だけ三人称、それ以降は主人公の一人称となります。
※ぷろろーぐの後は過去回想が始まり、ゆっくりとぷろろーぐの時間に戻っていきます。
※タイトルがひらがな以外の話は主人公以外のキャラの視点です。
※拙作「俺の名前は今日からポチです」「ストーカー気質な青年の恋は実るのか」「とある大学生の遅過ぎた初恋」「いわくつきの首塚を壊したら霊姦体質になりまして、周囲の男共の性奴隷に堕ちました」の世界の未来となっており、その作品のキャラも一部出ますが、もちろんこれ単体でお楽しみいただけます。
含まれる要素
※主人公以外のカプ描写
※攻めの女装、コスプレ。
※義弟、義父との円満二股。3Pも稀に。
※鞭、蝋燭、尿道ブジー、その他諸々の玩具を使ったSMプレイ。
※野外、人前、見せつけ諸々の恥辱プレイ。
※暴力的なプレイを口でしか嫌がらない真性ドM。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
変態村♂〜俺、やられます!〜
ゆきみまんじゅう
BL
地図から消えた村。
そこに肝試しに行った翔馬たち男3人。
暗闇から聞こえる不気味な足音、遠くから聞こえる笑い声。
必死に逃げる翔馬たちを救った村人に案内され、ある村へたどり着く。
その村は男しかおらず、翔馬たちが異変に気づく頃には、すでに囚われの身になってしまう。
果たして翔馬たちは、抱かれてしまう前に、村から脱出できるのだろうか?
そばかす糸目はのんびりしたい
楢山幕府
BL
由緒ある名家の末っ子として生まれたユージン。
母親が後妻で、眉目秀麗な直系の遺伝を受け継がなかったことから、一族からは空気として扱われていた。
ただ一人、溺愛してくる老いた父親を除いて。
ユージンは、のんびりするのが好きだった。
いつでも、のんびりしたいと思っている。
でも何故か忙しい。
ひとたび出張へ出れば、冒険者に囲まれる始末。
いつになったら、のんびりできるのか。もう開き直って、のんびりしていいのか。
果たして、そばかす糸目はのんびりできるのか。
懐かれ体質が好きな方向けです。今のところ主人公は、のんびり重視の恋愛未満です。
全17話、約6万文字。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる