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これはもはや痴漢 (水月+荒凪・セイカ・サキヒコ)
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虹色の光沢を持つ美しい鱗の人魚、荒凪。その尾に刻まれたミタマの噛み跡は深く、血がなかなか止まらない。
「噛んで首振ってたからか、深くくい込んだ上に肉がぐちゃぐちゃになっちゃったみたい。これは治り遅そうだなぁ」
彼の血は劇薬に等しい、手当てはビニール手袋をはめて行う。ガーゼを当て、サージカルテープでぐるっと巻いて巻いて固定。ちゃんとした手当ては人の姿に変身してから行う予定だ。
「とりあえず傷口にガーゼ当てたから、じゃんじゃん乾かしていこう。俺拭くからサキヒコくんドライヤー当ててくれる?」
「承知した」
うつ伏せになった荒凪の鱗をバスタオルで拭いていく。
「背ビレ結構鋭いな。手切らないように気を付けろよ、鳴雷」
「大丈夫だよ、ありがとうな」
「うつ伏せだと見えにくいけど腹ビレも尻ビレもあるな……全部鋭い。鳴雷、気ぃ抜くなよ」
「分かってるって、心配性だなぁ。嬉しいけどさ」
「……胸ビレはないのかな」
「これじゃないかな?」
俺は荒凪の腕に生えたヒレを指した。尺骨茎状突起の数センチ下から肘の数センチ手前にかけて生えたヒレだ。ところで尺骨茎状突起ってエロくない? ここが立派な腕の男って萌えない?
「あー……まぁ、魚にとっては胸ビレが腕みたいなもんだし、そうなのかな」
「うんうん、今見やすいのは背ビレだな、超綺麗」
「……何回でも言うけど尖ってるから気を付けろよ?」
人間で言えば尻に当たるだろう部分に生えた背ビレもまた美しい。このしっかりとした骨と半透明の膜の組み合わせは魚のように見える、イルカらしいのは上半身の肌だけみたいだ。しかし、さっきは仰向けになっていたのに背ビレは折れても曲がってもいない、ピンと立っている。どういう訳だろうと背ビレを色んな方向から押してみると、畳めた。まるでトビウオのヒレだ。
「……ヒレって畳めるんだね」
「へぇ……じゃあ腕も畳んでるだけなんじゃないのか?」
畳まれた背ビレはパッと見では鱗に紛れているが、よく見れば一本直線の棒があるのにすぐに気付く。対して二セット目の腕は脇腹をいくら触ってもそれらしいものは見つからない。
「いやぁ、ないよ」
と返事をしつつ、俺はまた荒凪を観察していた。人魚の鱗は下半身にだけあるイメージがあったのだが、荒凪は首から下、身体の背面全てが細かな鱗に覆われている。
「……セイカ、俺さ……人外は肌の色からして人間と違ってて欲しいんだ、その点荒凪くんは完璧だよぉ、上半身にも鱗あるし、顔とかの鱗ないとこもイルカのお腹みたいな白色で人間感薄いよ最高だよぉ」
「そ、そうか……」
「鱗を逆撫でしてもザリザリしないのがいいね、逆撫でって言うけど方向あんまり関係なさそう。触り心地は蛇の方が近い気がする。あーでも買う魚ってだいたい鱗剥がされてるよね? 魚の鱗の触り心地ちゃんとは知らないかも。よし、背面はだいたいいいかな、荒凪くんごろーん、仰向けになって~」
寝返りを打って仰向けになった荒凪の尾を拭きつつ、今度は前面を観察する。人間ならば臍があるだろう位置から少し下、陰茎の生え際よりは上かといった微妙な位置から鱗に覆われ、その下は完全に魚だ。その上はイルカの腹側のような色と質感、人間らしさも異形らしさも併せ持つ素晴らしい構造となっている。異種姦初心者さんにオススメのドシコい見た目だ。
(何より気になるのは……お臍があるべき位置よりも下にある、お臍よりはかなり大きな縦線でそ。これ、スリットでは?)
身体を拭きながらスリットを観察する。あぁ、スリットというのは隙間や切れ目を意味する言葉で、この場では爬虫類などにある性器を収納している部分のことを指している。蛇とかって普段体内に陰茎隠してて、使う時にだけ靴下ひっくり返すみたいに勃たせるんだよ、ヤバくない?
(荒凪きゅんは蛇ではなく人魚ですが、スリットがありまそ。よく見ると二つに分かれてますな、上の方がおてぃんてぃんで、下が肛門でしょうか……わたくしが突っ込むとしたら、やはり下? 裏返ったおてぃんてぃんに突っ込み凹凸兜合わせという新体験ことスリット姦もまたよし。あれ、でも荒凪きゅんのナカに突っ込んだりしたらわたくしの自慢のムスコはでろでろに溶けるのでは?)
荒凪の体液について恐ろしい想像をしていると、鋭い爪と鉤爪を持つ荒凪の手が俺の手をそっと押しのけた。爪を当てないよう手の甲で、俺が持ったタオル越しに、そっと。
「水月、そこ……あんまり、触ったり見たり……しないで」
言いながら荒凪はスリットを手で隠す。人間の姿の時よりも一回り大きな手と水掻きはスリットを完全に隠してしまった。
「お臍とかじゃなくて……僕達の、その、恥ずかしいところ……だから」
「……あっ、ご、ごめんねっ、気付かなくて。水溜まってるかもって……ごめんごめんっ」
性器だなんて考えもつかなかったというふうに振る舞ってみたが、俺の演技は嘘臭くはなかっただろうか。
(うーむしかし、まだ付き合うどころか口説いてみてすらいない相手とヤるつもりでいるのって相当ヤバいのでは? いやいやだって、オタクの憧れスリット姦が出来るかもしれないのですぞ!? 仕方ありませんぞ!)
どれくらい荒凪を預からせてもらえるのだろう、どう荒凪を口説いていこうかと悩みつつ、視線を腹から胸へと上げていく。
(そういやおてぃくび様も見当たりませんな)
平たい胸は何となく胸筋の形を描いているだけで、俺をドキドキさせる桃色の突起はない。しかしその代わりに、俺をワクワクさせる謎の横線があるではないか! こちらもスリット構造なのか? 人間の陥没乳首なんて偽物だとでも言うような、本物の収納されし乳首なのか?
(ちょっと刺激したら勃ったりしませんかな)
歌見ほどしっかり埋まってしまうと吸い出したりしなければ乳頭を外に出すのは難しいけれど、軽度の陥没乳首は勃たせれば出てくる。荒凪はどちらだろう、試しに彼の胸にある二つの横線をスリスリと刺激してみた。もちろんタオルでだ、身体を拭いているていだからな。
「……水月、くすぐったい」
体をよじって嫌がられてしまった。しかし、推定乳首に触れられて「くすぐったい」か。感度には期待出来そうだな。
「噛んで首振ってたからか、深くくい込んだ上に肉がぐちゃぐちゃになっちゃったみたい。これは治り遅そうだなぁ」
彼の血は劇薬に等しい、手当てはビニール手袋をはめて行う。ガーゼを当て、サージカルテープでぐるっと巻いて巻いて固定。ちゃんとした手当ては人の姿に変身してから行う予定だ。
「とりあえず傷口にガーゼ当てたから、じゃんじゃん乾かしていこう。俺拭くからサキヒコくんドライヤー当ててくれる?」
「承知した」
うつ伏せになった荒凪の鱗をバスタオルで拭いていく。
「背ビレ結構鋭いな。手切らないように気を付けろよ、鳴雷」
「大丈夫だよ、ありがとうな」
「うつ伏せだと見えにくいけど腹ビレも尻ビレもあるな……全部鋭い。鳴雷、気ぃ抜くなよ」
「分かってるって、心配性だなぁ。嬉しいけどさ」
「……胸ビレはないのかな」
「これじゃないかな?」
俺は荒凪の腕に生えたヒレを指した。尺骨茎状突起の数センチ下から肘の数センチ手前にかけて生えたヒレだ。ところで尺骨茎状突起ってエロくない? ここが立派な腕の男って萌えない?
「あー……まぁ、魚にとっては胸ビレが腕みたいなもんだし、そうなのかな」
「うんうん、今見やすいのは背ビレだな、超綺麗」
「……何回でも言うけど尖ってるから気を付けろよ?」
人間で言えば尻に当たるだろう部分に生えた背ビレもまた美しい。このしっかりとした骨と半透明の膜の組み合わせは魚のように見える、イルカらしいのは上半身の肌だけみたいだ。しかし、さっきは仰向けになっていたのに背ビレは折れても曲がってもいない、ピンと立っている。どういう訳だろうと背ビレを色んな方向から押してみると、畳めた。まるでトビウオのヒレだ。
「……ヒレって畳めるんだね」
「へぇ……じゃあ腕も畳んでるだけなんじゃないのか?」
畳まれた背ビレはパッと見では鱗に紛れているが、よく見れば一本直線の棒があるのにすぐに気付く。対して二セット目の腕は脇腹をいくら触ってもそれらしいものは見つからない。
「いやぁ、ないよ」
と返事をしつつ、俺はまた荒凪を観察していた。人魚の鱗は下半身にだけあるイメージがあったのだが、荒凪は首から下、身体の背面全てが細かな鱗に覆われている。
「……セイカ、俺さ……人外は肌の色からして人間と違ってて欲しいんだ、その点荒凪くんは完璧だよぉ、上半身にも鱗あるし、顔とかの鱗ないとこもイルカのお腹みたいな白色で人間感薄いよ最高だよぉ」
「そ、そうか……」
「鱗を逆撫でしてもザリザリしないのがいいね、逆撫でって言うけど方向あんまり関係なさそう。触り心地は蛇の方が近い気がする。あーでも買う魚ってだいたい鱗剥がされてるよね? 魚の鱗の触り心地ちゃんとは知らないかも。よし、背面はだいたいいいかな、荒凪くんごろーん、仰向けになって~」
寝返りを打って仰向けになった荒凪の尾を拭きつつ、今度は前面を観察する。人間ならば臍があるだろう位置から少し下、陰茎の生え際よりは上かといった微妙な位置から鱗に覆われ、その下は完全に魚だ。その上はイルカの腹側のような色と質感、人間らしさも異形らしさも併せ持つ素晴らしい構造となっている。異種姦初心者さんにオススメのドシコい見た目だ。
(何より気になるのは……お臍があるべき位置よりも下にある、お臍よりはかなり大きな縦線でそ。これ、スリットでは?)
身体を拭きながらスリットを観察する。あぁ、スリットというのは隙間や切れ目を意味する言葉で、この場では爬虫類などにある性器を収納している部分のことを指している。蛇とかって普段体内に陰茎隠してて、使う時にだけ靴下ひっくり返すみたいに勃たせるんだよ、ヤバくない?
(荒凪きゅんは蛇ではなく人魚ですが、スリットがありまそ。よく見ると二つに分かれてますな、上の方がおてぃんてぃんで、下が肛門でしょうか……わたくしが突っ込むとしたら、やはり下? 裏返ったおてぃんてぃんに突っ込み凹凸兜合わせという新体験ことスリット姦もまたよし。あれ、でも荒凪きゅんのナカに突っ込んだりしたらわたくしの自慢のムスコはでろでろに溶けるのでは?)
荒凪の体液について恐ろしい想像をしていると、鋭い爪と鉤爪を持つ荒凪の手が俺の手をそっと押しのけた。爪を当てないよう手の甲で、俺が持ったタオル越しに、そっと。
「水月、そこ……あんまり、触ったり見たり……しないで」
言いながら荒凪はスリットを手で隠す。人間の姿の時よりも一回り大きな手と水掻きはスリットを完全に隠してしまった。
「お臍とかじゃなくて……僕達の、その、恥ずかしいところ……だから」
「……あっ、ご、ごめんねっ、気付かなくて。水溜まってるかもって……ごめんごめんっ」
性器だなんて考えもつかなかったというふうに振る舞ってみたが、俺の演技は嘘臭くはなかっただろうか。
(うーむしかし、まだ付き合うどころか口説いてみてすらいない相手とヤるつもりでいるのって相当ヤバいのでは? いやいやだって、オタクの憧れスリット姦が出来るかもしれないのですぞ!? 仕方ありませんぞ!)
どれくらい荒凪を預からせてもらえるのだろう、どう荒凪を口説いていこうかと悩みつつ、視線を腹から胸へと上げていく。
(そういやおてぃくび様も見当たりませんな)
平たい胸は何となく胸筋の形を描いているだけで、俺をドキドキさせる桃色の突起はない。しかしその代わりに、俺をワクワクさせる謎の横線があるではないか! こちらもスリット構造なのか? 人間の陥没乳首なんて偽物だとでも言うような、本物の収納されし乳首なのか?
(ちょっと刺激したら勃ったりしませんかな)
歌見ほどしっかり埋まってしまうと吸い出したりしなければ乳頭を外に出すのは難しいけれど、軽度の陥没乳首は勃たせれば出てくる。荒凪はどちらだろう、試しに彼の胸にある二つの横線をスリスリと刺激してみた。もちろんタオルでだ、身体を拭いているていだからな。
「……水月、くすぐったい」
体をよじって嫌がられてしまった。しかし、推定乳首に触れられて「くすぐったい」か。感度には期待出来そうだな。
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